
人間の医療技術の発達には、実験動物が大きく貢献している。新たな研究はまず動物で試される。
実験に使用するネズミの恐怖心を少しでも和らげようと、オーストラリアでは実験前にラットをくすぐり笑わせる取り組みが行われている。こうすることで、ラットのストレスが軽減し、リラックスした状態で実験が開始できるのだそうだ。
オーストラリアの動物愛護法に配慮 2019年、オーストラリア首都特別地域(ACT)で、動物が感情のある存在であること認める法案が可決された。動物が喜びや苦痛を感じるということが法律によって公式に確認されたのだ。
これによって動物で実験を行う研究者は、動物の肉体的な影響だけでなく、感情的な状態にも配慮することが求められるようになった。
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photo by iStock
実験前のラットをくすぐることでストレスを緩和 オーストラリア、ニューイングランド大学のポール・マクグリービ博士が、ラットの実験に「くすぐりセッション」なるものを取り入れ、キャンベラ・ヘルス・アニュアル・ミーティングでポスター発表したのもそんな背景がある。
同博士によると、ラットをくすぐると取り扱いの影響を和らげ、実験をより楽に進められるようになるのだという。
ストレスを受けた動物は、研究者が何かを行ったときに示す反応が普段とは異なってくる。これがノイズとなるために、実験動物を増やさねばならないこともある。
しかしくすぐることでリラックスしたラットは、実験に対する反応が良くなるし、閉じ込められている彼らにとっての刺激にもなる。また恐怖反応を減らす効果もあるそうだ。
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そんな効果が得られるのも、くすぐりでラットがご機嫌になるからだ。
そうはっきり言えるのは、ラットが「もっとやって!」と言わんばかりに戻ってきておねだりをするからだそうだ。それどころか、クスクスと笑いさえするのだという。ラットが喜ぶくすぐり方 ちなみにラットが喜ぶくすぐり方は、以下の3つがあるとのこと。
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photo by Pixabay
ただしマクグリービ博士によると、ラットにも個体差があり、くすぐるのを嫌がるラットもいるので、全てのラットに有効というわけではなさそうだ。
Top image:iStock / References:Canberra scientists are tickling rats in a bid to improve their experience in laboratories - ABC News / written by hiroching / edited by parumo
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特に多く使用されているのがネズミ(ラット・マウス)である。
実験に使用するネズミの恐怖心を少しでも和らげようと、オーストラリアでは実験前にラットをくすぐり笑わせる取り組みが行われている。こうすることで、ラットのストレスが軽減し、リラックスした状態で実験が開始できるのだそうだ。
オーストラリアの動物愛護法に配慮 2019年、オーストラリア首都特別地域(ACT)で、動物が感情のある存在であること認める法案が可決された。動物が喜びや苦痛を感じるということが法律によって公式に確認されたのだ。
これによって動物で実験を行う研究者は、動物の肉体的な影響だけでなく、感情的な状態にも配慮することが求められるようになった。
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実験前のラットをくすぐることでストレスを緩和 オーストラリア、ニューイングランド大学のポール・マクグリービ博士が、ラットの実験に「くすぐりセッション」なるものを取り入れ、キャンベラ・ヘルス・アニュアル・ミーティングでポスター発表したのもそんな背景がある。
同博士によると、ラットをくすぐると取り扱いの影響を和らげ、実験をより楽に進められるようになるのだという。
ストレスを受けた動物は、研究者が何かを行ったときに示す反応が普段とは異なってくる。これがノイズとなるために、実験動物を増やさねばならないこともある。
しかしくすぐることでリラックスしたラットは、実験に対する反応が良くなるし、閉じ込められている彼らにとっての刺激にもなる。また恐怖反応を減らす効果もあるそうだ。
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そんな効果が得られるのも、くすぐりでラットがご機嫌になるからだ。
そうはっきり言えるのは、ラットが「もっとやって!」と言わんばかりに戻ってきておねだりをするからだそうだ。それどころか、クスクスと笑いさえするのだという。ラットが喜ぶくすぐり方 ちなみにラットが喜ぶくすぐり方は、以下の3つがあるとのこと。
・背中タッチ:
ラットの首の後ろに軽くさっと触れる。ただし尻尾とお尻は避けること。他のラットが攻撃するときに狙う部分だからだ。
・フリッピング:
前脚のあたりを優しくつかんで、持ち上げながら手首をくるっ。ラットを仰向けに。一番高難易度だけれど、ラットの喧嘩で見られる仰向けの姿勢を忠実に再現しているので一番効果的。
・ピンニング:
背中を常にしっかりと触れながら、前足と胸の間をくすぐる。
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ただしマクグリービ博士によると、ラットにも個体差があり、くすぐるのを嫌がるラットもいるので、全てのラットに有効というわけではなさそうだ。
また、極度の不安をかかえているラットには逆効果になる場合もあるという。
Top image:iStock / References:Canberra scientists are tickling rats in a bid to improve their experience in laboratories - ABC News / written by hiroching / edited by parumo
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