搾りたての牛乳をダイレクトキャッチ!100年前は牛から直接猫にミルクを与えていたた
 今から約100年前、1920年代前後の西洋では、牛から直接お乳を搾って、ダイレクトに猫に与えている光景が多く見受けられたようだ。

 猫には牛乳の乳糖を分解する酵素をあまり持っていないので、今でこそ猫に牛乳を与えることは良くないこととみんな知っている。


 だが、当時はそのことがあまり知られておらず、牛を飼っている家では、いつもネズミ退治をしてくれる猫に、搾りたての牛乳を飲ませてあげるのが、ある種のご褒美感覚だったようだ。

100年前、猫に搾りたての乳を与える農家の人々 牛乳にはラクトースと呼ばれる乳糖が含まれているが、猫はこれを分解するための酵素、ラクターゼを十分に持っていない。その為、猫に牛乳を飲ませると、乳糖不耐症として下痢などの消化器症状を引き起こすことがある。

 ただし出生時から幼い子猫時代、母猫のミルクを飲む時期は、母親のミルクを分解するために十分なラクターゼを持っているという。

 そういった知識は100年前には共有されていなかったようで、牛を飼っている家では、搾りたての牛乳が猫たちに与えられていたようだ。

 飛んでくるのを口でキャッチし、おいしそうに飲む猫の姿を見たら、やはり上げたくなってしまうのは致し方のないところかもしれない。

二足立ちになり発射される牛乳に照準を合わせ口に入れる猫

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 冷たい牛乳はさらに下痢を誘発してしまうが、搾りたての生暖かい牛乳ならいくぶんましだろう。西洋の人々にとって牛乳は毎日の食卓に欠かせない栄養食品だ。昔の人は、猫の体にもいいと信じて、分け与えていたのだろう。

 猫に牛乳を与える人々の表情を見ていると、猫に対して愛情を持っているのがよくわかる。いや、本当は牛乳だめなんだけどもね。

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 当時農場などでは、ネズミ退治をしてくれるし、存在も仕草もかわいい猫は欠かせない動物だった。


 だから売り物であったり、自分たちが飲む分を分け与えていたのだ。

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 人間でもバニラアイスや生クリームが大好きなのに、乳糖不耐症なので食べるとお腹がゆるくなってしまう人もいる。

 猫も、牛乳はおいしい飲み物だと思っていたのだろう。口を開けて上手にダイレクトキャッチできるほどには。

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 今の人は猫に牛乳を与えることは良くないことだと知っているので、真似することはないだろうが、当時はそれがあたりまえで、猫も喜んでいるし、飼い主もうれしそうだし、そんな時代もあったという歴史として、この興味深い光景を覚えておくことにしよう。そうしよう。

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References:Milk Cow – Squirt Cat: Strange Vintage Photos of People Milking Cow Into Cat’s Mouth ~ Vintage Everyday / written by / parumo

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