平べったいトルティーアの皮のような謎の魚が釣り上げられる(アメリカ)
image credit:MyFWC Florida Fish and Wildlife/Facebook

 アメリカのフロリダ州タンパベイで釣りをしていた男性が、奇妙な魚を釣り上げた。

 それは、平べったく白っぽい魚で、まばらにオレンジ色の斑点があり、まるで薄焼きのトルティーヤやタコスのように見える。


 この魚はいったい?

トルティーヤのような奇妙な魚が釣り上げられる 8月27日、フロリダ魚類野生生物保護委員会(FFWCC)のFacebookページで、奇妙な魚の写真がシェアされた。

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 この写真は、フロリダ州タンパベイで友人と釣りをしていたトム・ボスワースさんが、FFWCCに送ったものだ。

 ボスワースさんは3月31日に、この謎の魚を釣り上げたという。
そろそろ釣りをやめようかと思い、終わる準備をしていた時に、最後にかかったのがこの魚でした。

釣り糸が引っ張られたので水中を見た時に、なにか白いものが引っかかっているのが見えて、ビニール袋かなと思ったんです。

最後にゴミを拾って帰るか、と思い釣り上げたら、この魚でした。
 魚は、体長約55cmほどの平べったい形で、全体的に白く、まばらにオレンジ色の斑点があった。

 パット見て、ボスワースさんの頭に思い浮かんだのは「トルティーヤ」だった。

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 今まで見たことのない魚で興味を抱いたボスワースさんは、写真を撮ってフロリダ魚類野生生物保護委員会(FFWCC)に送り、魚の特定を依頼した。カワハギの一種、オレンジ・ファイルフィッシュと判明 FFWCCは、この魚をフロリダに生息するカワハギの一種、オレンジ・ファイルフィッシュ(Aluterus schoepfii)であることを確認した。

 FFWCCによると、毎年オレンジ・ファイルフィッシュを釣り上げた3人ほどの釣り人が当局に「この魚は何?」と特定を依頼してくるという。

 FFWCC魚類額コレクションマネジャーのエリック・ポストさんは、このように語っている。
タンパベイでは、オレンジ・ファイルフィッシュはそれほど珍しい魚ではないのです。

ただ、オレンジという名がついていますが、オリーブ色やグレーがかった色、白色など、その斑点やパターンが様々で、それらすべてがオレンジ・ファイルフィッシュとして認識されています。

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Photo credit:public domain/wikimedia
 カワハギは毒性のものもありますが、この魚は食べることが可能です。しかし、表面は革のように固く、身が薄いので、あまり美味しいと感じる人は少ないようです。

通常、オレンジ・ファイルフィッシュは水族館との取引でダイバーが捕獲する魚なので、釣っても海に放してあげてください。
 ボスワースさんも、この魚を釣ったものの記念写真を撮影した後は、海に帰している。

 魚が特定できたことに満足したボスワースさんは、「タンパベイには200種ほどの魚がいるけど、あれは私が今まで釣った魚の中でも最も奇妙な魚の1つだったよ」と話している。

written by Scarlet / edited by parumo

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