アインシュタインの脳からモーツァルトの頭蓋骨まで。展示、保管されている有名人の体の一部
 昨年、ナポレオンが人生の最後にイギリスの看守に与えたとされる遺髪が、オークションで約115万円で落札された。

 落札したのはロンドンの収集家だそうだが、歴史に名を刻んだ偉人や有名人の体の一部に興味をもつ人は多い。
それらきちんと保持され、博物館などで展示されたり保管されている。

 ここでは、今もまだ残されている、10人の体の一部を紹介しよう。

ベートーヴェンの頭蓋骨 ドイツの作曲家、ピアニストであるベートーヴェンの名を知らない人はほとんどいないだろう。音楽室に肖像画が飾ってあったはずだ。

 この大作曲家が亡くなったのは1827年。解剖されたとき、彼の後頭部の骨の一部が切り取られた。現在、それはカリフォルニアのベートーヴェン研究センターにある。

 以下の画像はレプリカだが、本物は「researchgate」に掲載されている。

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image credit:WIKI commonsガリレイ の中指 1642年に死んでから95年後に切り取られたイタリアの科学者、ガリレオ・ガリレオの指は、現在はフィレンツェの歴史科学博物館で展示されている。

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アインシュタインの脳 1955年のアルベルト・アインシュタインの死後、病理学者のトーマス・ハーヴェイは、研究のためと、遺族の許可を得ずに彼の脳を切り取った。

 ハーヴェイはその脳を240のブロックに分割して、ガラス壺の中に数年も保存しておいた。1978年、それらが再発見され、現在はアメリカのふたつの博物館に保管されている。


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ムッソリーニの脳 元イタリアの首相、ベニート・ムッソリーニが処刑された後、アメリカ政府は研究のために脳の一部を採取し、その後未亡人に返却した。

 しかし、2009年、ムッソリーニの孫娘が、脳の一部がオークションサイト「eBay」で2万2千ドルで売りに出されていると主張。eBayはこの出品を取り下げた。

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image credit:public domain/wikimediaモーツァルトの頭蓋骨 1791年に35歳で亡くなったオーストリアの音楽家、モーツァルトは、ウィーンの生活困窮者用の墓地に埋葬された。

 だが、彼の頭蓋骨は、墓掘人のヨゼフ・ロトマイヤーによって盗まれたとされた。1902年以降は、ザルツブルグにある国際モーツァルテウム財団が所有している。

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ブッダの歯 仏教の開祖であるブッダ(釈迦)が存命していた時期は未だ諸説あり、正確な生没年は分かっていない。

 ブッダが亡くなった後、彼の遺骨はインド各地に散らばったが、13世紀に東インドから右の犬歯がスリランカに運ばれてきたとされ、ダラダー・マーリガーワ寺院に祀られているという。

 本物かどうか定かではないが、アメリカにもブッダの歯があるそうで、2013年初めにカリフォルニア州ローズミードのルーマウンテン寺院に寄贈された歯は、年々大きくなっており、今では7.6センチもあるという(以下の映像)

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アメリカの寺院にあるブッダの歯とされているものナポレオンの陰茎 1821年の死後、解剖のときに切り取られ、個人収集家のジョン・K・ラティマーの娘が1977年に購入、保管していた。モノの長さはわずか3センチで、革の切れ端か、しなびたウナギのようだという。

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ラスプーチンの陰茎 帝政ロシア末期の祈祷僧、グリゴリー・ラスプーチンの陰茎はロシアのエロチカミュージアムに展示されている。

 長さ30センチもの特大なイチモツだ。
伝説によると、1920年代にこの怪僧の娘が、女性たちがこのイチモツを崇拝していたことを知り、手に入れて、のちに金に困ったときに売り飛ばしたという。

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ジェレミ・ベンサムの全身 19世紀のイギリスの哲学者ジェレミ・ベンサムは、死んだら自分の全身を保存して、展示して欲しいと遺言していた。

 頭部の保存には失敗したため、蝋で作った頭に替えられているが、体のほうはホンモノで、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)内のガラスケースの中に納められ、今でも展示されている。

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レーニンの遺体 ロシアの指導者ウラジーミル・レーニンの全身は、モスクワの赤の広場にある霊廟に安置されている。

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※このコンテンツは教育および情報提供のみを目的としています。

written by konohazuku / edited by parumo

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