見た目は8歳少女、中身は22歳の女性の苦悩
image credit: youtube

 病を治療するために行う化学療法は万人に平等に効果が出るわけではなく、副作用にも個人差があり、ごくまれに思わぬ症状が出ることもある。

 アメリカに住む女性は、生後6か月の時に脳腫瘍と診断され化学療法を施された。
だがその影響で、ホルモンの分泌が正常に行われず、成長が止まってしまったそうだ。

 現在22歳になった女性は、見た目が8歳程度の少女であることから、日常生活に困難をきたすこともあるという。

脳腫瘍の治療で成長が止まってしまった女性 アメリカのリアリティ番組チャンネル『TLC』は、シャウナ・ラエさんという1人の女性のドキュメンタリーを記録した。

 シャウナさんは、子供の用に見えるが、実年齢は22歳だ。

 生後6か月の時に、稀な脳腫瘍を患ったシャウナさんは、病を治療するために行った化学療法の副作用で、脳下垂体にダメージを負った。

 そのため、ホルモンを分泌する機能がほぼ不全となり、身長が116センチほどで止まってしまったという。

[動画を見る]

The Woman "Stuck" Inside the Body of an 8-Year-Old | I Am Shauna Rae子供のような外見により日常生活が困難なことも シャウナさんは、身長が低いことから外見が8歳の子供のように見えてしまうために、どこへ行っても大人の女性として扱われない。

 バーへ行くとカウンターでは「子供はバーへ来ちゃだめなのよ」と諭され、タトゥー店でタトゥーをお願いしても「ええと…何歳だい?」と訊かれる。

[画像を見る]

image credit: youtube

 また、ジムに行っても「子供には年齢制限があるので…」などと、なかなかスムーズにいかないことばかりで、その度にシャウナさんは「私は22歳です!」と口にして、相手を驚かせる始末だ。

[画像を見る]

image credit: youtube

 ドキュメンタリー番組内で、シャウナさんの母パトリシアさんは、次のように話している。
親として、我が子が一生対処しなければならない問題を抱えていることに責任を感じてしまいます。でも、私たちにできることといえば、娘を守ることだけなのです。
 しかし、外出しようとすると、継父揃って「どこに飲みに行くの?」「誰と行くの?」「何時に帰って来るの?」「誰が運転するの?」「気を付けるんだよ」と、まるで子供に尋ねるかのように質問攻めに遭う。それがシャウナさんにとっては、ちょっぴり窮屈なようだ。
私は、22歳です。肉体的にはそうは見えないかもしれないけれど、大人のように扱われたいし、家族から自立だってしたい。
 また、恋愛するのも一苦労だと語るシャウナさん。
私には恋人もいません。オンライン登録して恋人を探そうとしても、私の容姿を見て寄ってくるのは変な奴ばっかり。でも、人並みに恋愛だってしたいんです。多少のリスクは背負わないと、と思って諦めずにチャレンジしています。
 来年1月11日に放送予定のこの番組では、シャウナさんがブラインドデートに出かける様子も撮影されている。

[画像を見る]

image credit: youtube

独立を強く望むシャウナさん 母のパトリシアさんは、シャウナさんが家族から独立したいと強く望んでいることを十分理解している。

 しかし、母親だからこそ、日常生活において普通の人には想像ができないハードルの高さを超えて行かなければならない娘に対しての不安や心配があるのだろう。


 パトリシアさんは、番組内のインタビューでこのように語っている。
自立を求める娘の気持ちはわかってはいますが、私の心の準備ができていないんです。
 とはいえ、シャウナさんは実年齢通り、自身の生活をエンジョイしようとしている。
私は、友達と飲みに行くのが大好きだし、タバコだって吸うのよ。周りは、私が酔うと面白くなるって言ってるわ。

来年こそはもっと自立して、ちゃんと大人として認めてもらいたい!


[動画を見る]

 なお、シャウナさんのドキュメンタリー予告がYouTubeで公開されると、ユーザーらからは「私は小人症なの。だからあなたの気持ちがわかる」「私も身長が低い大人だから、周りに子ども扱いされる」「普通の人ができることでも容易じゃないから、大変だよね」「いつか素敵な恋人が見つかるといいね」「予告見て、すごく個性的な女性だと思った。放送日が楽しみ」といった声が寄せられている。

written by Scarlet / edited by parumo

画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。
編集部おすすめ