
人の活動から毎日のように排出される大量のゴミ。その一部が世界中の海や海岸を汚染している現状は地球規模の深刻な課題になっている。
そんな海洋ゴミ問題に取り組むアメリカの研究者が、アメリカの海洋大気庁NOAA、沿岸警備隊と共同で、漂着物の種類を認識する自律型ドローンを開発中だ。
偏光カメラとAI搭載のドローンが、海岸のゴミを空中で見分けてマッピングする。そうすれば効率的なゴミ除去作業ができるというわけだ。
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Researchers Develop Drone-based System to Detect Marine Debris, Expedite Clean Up海岸のゴミを事前にチェック!アメリカのドローン開発プロジェクト 海洋ゴミは海を汚染し、海洋生物を脅かすのはもちろん、どこかの海岸に漂着してその環境を汚していく。早急に解決しなければならない問題だ。
そんな中、アメリカのオレゴン州立大学の研究者とアメリカ海洋大気庁NOAAの国立沿岸海洋科学センターが新たなプロジェクトを公開した。
その目的は人間がする除去作業の前に現場をチェックし、自然物以外のゴミマップを作ってくれるドローンの開発だ。
海岸には自然の石や貝なども存在しており、人工のものと区別ができれば、ゴミの多い場所が特定でき、清掃作業も効率的となる。
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自然のものと人工のもの。偏光カメラとAIで見分けるシステム メンバーは電磁波を画像化する偏光カメラを使って、テキサス州の海岸の自然物と人工物を録画した。
撮影は地上と上空の両方から行った。普通に海岸で撮ったものと、沿岸警備隊のクワッドコプターから撮影したものの2種類だ。
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なおこのヘリは、開発中の「偏光カメラ搭載ドローン」の飛行高度と同じ高さで飛行したそうだ。
撮った映像は機械学習ベースのアルゴリズムの開発に使われる。
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そのアルゴリズムは、偏光を反射する独特の方式に基づき、合成材料でできたものとそれ以外のものを分類できる。
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これにより岩や植物などの自然物がさまざまな方式で偏光を反射する。反対に反射しないものを人工物とみなせるためゴミの見分けが可能なのだ。ドローンによるゴミマップで作業効率アップ。夏には本格始動か プロジェクトの最終目標は、ドローンが自ら海岸線に沿って飛行し、ゴミの場所を自律的に検出してマッピングできるようになること。
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そうなれば取り除く人間も効率的に働ける。事前にドローンが作ったマップに目を通しておけば、海洋ゴミが一番多い場所に行き作業に集中できるのだ。
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なおこのシステムの運用試験はもう済んでいて、計画通り順調にいけば、今年の夏にもNOAAのスタッフが使いかたを学ぶそうだ。
AIとドローンで始まる新しい海洋ゴミ除去プロジェクト。アメリカの本気度がうかがえる先端システムは今後世界のあちこちで使われるようになるのかな?海洋ゴミの原因はポイ捨てだけじゃない。
河川近くのゴミ集積所からこぼれたり風で飛んだり、川の氾濫や台風、津波などの自然災害で土のうやビニールシートや漁具などが流れ出るほか、劣化した農業資材が水路に落ちるなど意図しない形で生じるケースもあるという。
その割合はポイ捨てよりずっと少ないともいわれる。だが防ぎにくい原因がある以上、除去や分別やリサイクルだけでなく、海洋ゴミになりやすい包装を生分解性にしたり、製造量を減らしたり、極力使わない工夫や対策はやっぱ必要なんだなと思う今日このごろだ。
References:newatlas / youtubeなど /written by D/ edited by parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
そんな海洋ゴミ問題に取り組むアメリカの研究者が、アメリカの海洋大気庁NOAA、沿岸警備隊と共同で、漂着物の種類を認識する自律型ドローンを開発中だ。
偏光カメラとAI搭載のドローンが、海岸のゴミを空中で見分けてマッピングする。そうすれば効率的なゴミ除去作業ができるというわけだ。
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Researchers Develop Drone-based System to Detect Marine Debris, Expedite Clean Up海岸のゴミを事前にチェック!アメリカのドローン開発プロジェクト 海洋ゴミは海を汚染し、海洋生物を脅かすのはもちろん、どこかの海岸に漂着してその環境を汚していく。早急に解決しなければならない問題だ。
そんな中、アメリカのオレゴン州立大学の研究者とアメリカ海洋大気庁NOAAの国立沿岸海洋科学センターが新たなプロジェクトを公開した。
その目的は人間がする除去作業の前に現場をチェックし、自然物以外のゴミマップを作ってくれるドローンの開発だ。
海岸には自然の石や貝なども存在しており、人工のものと区別ができれば、ゴミの多い場所が特定でき、清掃作業も効率的となる。
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自然のものと人工のもの。偏光カメラとAIで見分けるシステム メンバーは電磁波を画像化する偏光カメラを使って、テキサス州の海岸の自然物と人工物を録画した。
撮影は地上と上空の両方から行った。普通に海岸で撮ったものと、沿岸警備隊のクワッドコプターから撮影したものの2種類だ。
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なおこのヘリは、開発中の「偏光カメラ搭載ドローン」の飛行高度と同じ高さで飛行したそうだ。
撮った映像は機械学習ベースのアルゴリズムの開発に使われる。
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そのアルゴリズムは、偏光を反射する独特の方式に基づき、合成材料でできたものとそれ以外のものを分類できる。
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これにより岩や植物などの自然物がさまざまな方式で偏光を反射する。反対に反射しないものを人工物とみなせるためゴミの見分けが可能なのだ。ドローンによるゴミマップで作業効率アップ。夏には本格始動か プロジェクトの最終目標は、ドローンが自ら海岸線に沿って飛行し、ゴミの場所を自律的に検出してマッピングできるようになること。
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そうなれば取り除く人間も効率的に働ける。事前にドローンが作ったマップに目を通しておけば、海洋ゴミが一番多い場所に行き作業に集中できるのだ。
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なおこのシステムの運用試験はもう済んでいて、計画通り順調にいけば、今年の夏にもNOAAのスタッフが使いかたを学ぶそうだ。
AIとドローンで始まる新しい海洋ゴミ除去プロジェクト。アメリカの本気度がうかがえる先端システムは今後世界のあちこちで使われるようになるのかな?海洋ゴミの原因はポイ捨てだけじゃない。
意図しない形での流出も ちなみにご存じの方も多いかもしれないが、ゴミが海に流れ出る原因はポイ捨てなどの不法投棄以外にもある。
河川近くのゴミ集積所からこぼれたり風で飛んだり、川の氾濫や台風、津波などの自然災害で土のうやビニールシートや漁具などが流れ出るほか、劣化した農業資材が水路に落ちるなど意図しない形で生じるケースもあるという。
その割合はポイ捨てよりずっと少ないともいわれる。だが防ぎにくい原因がある以上、除去や分別やリサイクルだけでなく、海洋ゴミになりやすい包装を生分解性にしたり、製造量を減らしたり、極力使わない工夫や対策はやっぱ必要なんだなと思う今日このごろだ。
References:newatlas / youtubeなど /written by D/ edited by parumo
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