
ニューカレドニアの森で暮らすカグーはキーウィやペンギン、ダチョウなど翼があるのに飛べない鳥の1種だ。
白灰っぽい体にオレンジ色のくちばしと足が特徴で、現地では「森の幽霊」と呼ばれている。
いつもは地味な見た目だけれど、いざとなると一変!頭の羽をパッと立て、長い翼をブワッっと広げて白黒の模様を見せつけるカグー。
ロマンチックな求愛ダンスをしてみたり、仲間と一緒にあちこちタタタっと駆けまわったり。なんだかとってもほほえましいカグーの暮らしをのぞいてみよう。
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ニューカレドニアの「森のゴースト」飛べない鳥カグー 飛べない鳥カグー(別名カンムリサギモドキ)は、ジャノメドリ目カグー科カグー属の鳥だ。オーストラリアの東にあるフランス領の島、ニューカレドニアの森の奥深くに生息する。
体長は55cmほど。体は淡いグレーのグラデーションで普段はあまり見えないが翼の先に白黒の斑がある。くちばしと脚はオレンジ色だ。
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photo by iStock
ニューカレドニアの固有種で、昔からこの地で暮らすカグーは白っぽい色と一瞬で姿を変える神秘性から現地の部族に「森のゴースト」と呼ばれてきた。陸上生活忙しすぎ?縄張りキープにてんてこ舞い だが、彼らがゴーストと呼ばれる理由はそのライフスタイルにもあるようだ。飛ぶことができないカグーはいつも忙しく森の中を歩き回っていてあまり人目につかないのだ。
餌になる昆虫やミミズを探したり、巣の材料になる枝を集めるときも陸を駆けるしかない。
ちなみにカグーの平均的な縄張りはなんと10~28ヘクタールほど。餌の関係で多少かぶる場合もあるがたいていの個体はかなり広いテリトリーをキープして生きてるそうだ。
そんなカグーも子育てには熱心で、卵の孵化やヒナのお世話をする時期は動き回らなくなるという。日ごろ多忙でもこの時ばかりは腰を据えて育児に集中するのだ。
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求愛や威嚇時は一変!羽を広げて派手な見た目に 翼に飛行用の筋肉組織が無いため飛べないカグー。だが、彼らにとってその翼は無用の長物ではない。たとえば求愛する時や敵に出くわした時、カグーの姿は一変する。
いつもはわりと普通の鳥っぽいフォルムだが、だがここぞという時は、頭の冠羽をバッと逆立てラブラブな求愛ダンスをはじめたり…
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白黒の模様を見せびらかすように翼を広げたりする
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またカグーは他の飛べない鳥のように翼が退化してないため、非常時に滑空することもある。駆け足でも間に合わなければ翼に頼れるのだ。土壌探索するため鼻孔に特有の覆い。血液にも特徴が この鳥だけの特徴は他にもある。
その 1つが鼻孔のカバーだ。実はカグーの鼻孔の部分には「コーンの粒」ほどに小さい角質がついている。これは土中を探るときに鼻の穴を保護する仕組みと考えられている。
くちばしの付け根辺りの小さな覆いは、英語でnasal corns(鼻のトウモロコシ)と呼ばれる。見た目米粒ぐらいだけども。
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もう1つは血液。カグーの血液の赤血球は一般的な鳥に比べての3分の1のしかない。しかしその赤血球ごとのヘモグロビン量は3倍もあるんだそうだ。絶滅危惧種として保護対象に。人工飼育で繁殖計画 かつてはニューカレドニアの熱帯雨林から低地の林までいろいろな森林に生息していたカグーだが現地の部族による狩猟のほか、フランスの植民地化で珍鳥や珍味として捕獲されたり、人とともに運ばれた猫、犬、豚、ネズミの影響、環境破壊によって数が激減して絶滅危惧種になった。
なお現在は固有の鳥として保護対象になり、人工飼育や繁殖で少しずつ増加中。今後もその活動が順調にいけば、ニューカレドニアのいろんな地域で会えるようになりそうだ。
References:supafluffy / wikipedia / youtubeなど /written by D/ edited by parumo
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白灰っぽい体にオレンジ色のくちばしと足が特徴で、現地では「森の幽霊」と呼ばれている。
いつもは地味な見た目だけれど、いざとなると一変!頭の羽をパッと立て、長い翼をブワッっと広げて白黒の模様を見せつけるカグー。
ロマンチックな求愛ダンスをしてみたり、仲間と一緒にあちこちタタタっと駆けまわったり。なんだかとってもほほえましいカグーの暮らしをのぞいてみよう。
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ニューカレドニアの「森のゴースト」飛べない鳥カグー 飛べない鳥カグー(別名カンムリサギモドキ)は、ジャノメドリ目カグー科カグー属の鳥だ。オーストラリアの東にあるフランス領の島、ニューカレドニアの森の奥深くに生息する。
体長は55cmほど。体は淡いグレーのグラデーションで普段はあまり見えないが翼の先に白黒の斑がある。くちばしと脚はオレンジ色だ。
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ニューカレドニアの固有種で、昔からこの地で暮らすカグーは白っぽい色と一瞬で姿を変える神秘性から現地の部族に「森のゴースト」と呼ばれてきた。陸上生活忙しすぎ?縄張りキープにてんてこ舞い だが、彼らがゴーストと呼ばれる理由はそのライフスタイルにもあるようだ。飛ぶことができないカグーはいつも忙しく森の中を歩き回っていてあまり人目につかないのだ。
餌になる昆虫やミミズを探したり、巣の材料になる枝を集めるときも陸を駆けるしかない。
一般的な鳥のように飛べたら効率アップな気もするが、彼らにとってはこれが普通なのだろう。
ちなみにカグーの平均的な縄張りはなんと10~28ヘクタールほど。餌の関係で多少かぶる場合もあるがたいていの個体はかなり広いテリトリーをキープして生きてるそうだ。
そんなカグーも子育てには熱心で、卵の孵化やヒナのお世話をする時期は動き回らなくなるという。日ごろ多忙でもこの時ばかりは腰を据えて育児に集中するのだ。
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求愛や威嚇時は一変!羽を広げて派手な見た目に 翼に飛行用の筋肉組織が無いため飛べないカグー。だが、彼らにとってその翼は無用の長物ではない。たとえば求愛する時や敵に出くわした時、カグーの姿は一変する。
いつもはわりと普通の鳥っぽいフォルムだが、だがここぞという時は、頭の冠羽をバッと逆立てラブラブな求愛ダンスをはじめたり…
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白黒の模様を見せびらかすように翼を広げたりする
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またカグーは他の飛べない鳥のように翼が退化してないため、非常時に滑空することもある。駆け足でも間に合わなければ翼に頼れるのだ。土壌探索するため鼻孔に特有の覆い。血液にも特徴が この鳥だけの特徴は他にもある。
その 1つが鼻孔のカバーだ。実はカグーの鼻孔の部分には「コーンの粒」ほどに小さい角質がついている。これは土中を探るときに鼻の穴を保護する仕組みと考えられている。
くちばしの付け根辺りの小さな覆いは、英語でnasal corns(鼻のトウモロコシ)と呼ばれる。見た目米粒ぐらいだけども。
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もう1つは血液。カグーの血液の赤血球は一般的な鳥に比べての3分の1のしかない。しかしその赤血球ごとのヘモグロビン量は3倍もあるんだそうだ。絶滅危惧種として保護対象に。人工飼育で繁殖計画 かつてはニューカレドニアの熱帯雨林から低地の林までいろいろな森林に生息していたカグーだが現地の部族による狩猟のほか、フランスの植民地化で珍鳥や珍味として捕獲されたり、人とともに運ばれた猫、犬、豚、ネズミの影響、環境破壊によって数が激減して絶滅危惧種になった。
なお現在は固有の鳥として保護対象になり、人工飼育や繁殖で少しずつ増加中。今後もその活動が順調にいけば、ニューカレドニアのいろんな地域で会えるようになりそうだ。
References:supafluffy / wikipedia / youtubeなど /written by D/ edited by parumo
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