飛行機の貨物室に詰め込まれる犬をいたわる空港職員の姿が感動を呼ぶ
 飛行機での旅にペットを同伴しなければならない飼い主は、貨物室に入れられるペットのストレスや不安を心配することだろう。

 オーストラリアのパースの空港には、搭乗客のペットが機内に運ばれる前にやさしい気遣いを示していた空港職員がいたようだ。


 その職員の行為が撮影され、SNSでシェアされるとたちまち話題となった。すると、ヴァージン・オーストラリア航空の目に留まることとなる。

犬を労わる様子が捉えられた手荷物取り扱い職員 オーストラリアのパース空港で、チャンネル7のレポーター、ジャッキー・フェルゲイトさんは、駐機場に止まっているメルボルン行きのヴァージン・オーストラリア航空の機内積み込み作業を行う手荷物取り扱い職員が、ペットのケージに向かって何か話しかけている光景を目撃した。

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 フェルゲイトさんは、遠目からでもその職員がペットをいたわるように扱いながら機内に誘導しているのがわかり、その姿がやさしさに溢れていたため、動画撮影してSNSに投稿した。
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 この男性は「チャド」という名で呼ばれている空港職員だ。

 ケージの中には、ダックスフントのクーパー(1歳)が入れられており、チャドさんは、クーパーに何かを話しかけながら、ベルトコンベアで運ばれる間ずっと寄り添い、安心させていたようだ。

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搭乗前のペットに対するチャドさんの思いやり 動画を投稿したフェルゲイトさんは、改めてチャドさんに取材し、ペットを機内に積み込む前に何を話していたのかチャドさんに尋ねた。

 するとチャドさんは次のように話した。
乗客がゲートで話しかけられるようなことですよ。「フライトの準備ができているかい?」と犬に尋ねて、「大丈夫だよ。安全な飛行を祈っているよ」と言って、犬を安心させようとしていたんです。

ペットにとっては、機内はストレスのたまる場所でしかないでしょう。
私は、貨物のステージングエリアで機内に運ばれる全てのペットをチェックして、声をかけるのが好きなんです。

水をやって落ち着かせ、やさしく話しかけたりしています。そうすれば、機内に積み込む時にペットは見慣れた顔に気付きますからね。

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 チャドさんがやさしく寄り添っていたクーパーの飼い主、シェインさんとジェレミーさんはチャドさんの行為をこのように称賛した。
クーパーは、飛行機が苦手なんです。だからチャドさんのやさしさは、本当に心温まるものでした。私たちの旅を楽にしてくれました。クーパーを落ち着かせてくれてありがとう。
ヴァージン・オーストラリア航空からプレゼント この動画は、ヴァージン・オーストラリア航空のCEOの目にも留まった。

 CEOのジェイン・ハードリッカ氏は、チャドさんの親切な行為を称賛するために、パースに出向き、直接本人と対面。チャドさんに2往復のビジネスクラス航空券をプレゼントしたという。

 チャドさんは、自分の行動が予想もしない大きな反響を呼んだことに驚きながらも喜びを口にしており、「搭乗する全てのペットが特別な扱いを受けられるよう、今後も最善を尽くしていく」と話している。


References:Virgin Australia’s viral baggage handler: Virgin’s special gift for Chad’ after his kind act | 7NEWS/ written by Scarlet / edited by / parumo

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