
image credit:Intuition Robotics
高齢化は日本だけの問題ではない。一人暮らしの高齢者が1400万人いるというアメリカで、新たな試みが始まる。
このAIロボットは、高齢者に積極的に話しかけ、運動を進めたり、薬の時間を確認してくれたり、パ家族や友人に連絡を取るサポートを行ったりと、こまごまと世話を焼いてくれる。
高齢者の社会的孤立を解消するためのもので、いろいろ先回りして面倒を見てくれる存在になるという。
一人暮らしの高齢者に最適なAIコンパニオンロボット ニューヨーク州高齢者局(NYSOFA)が進めるこの計画は、増加する高齢者の社会的孤立に対応することを目的とする。
アメリカには65歳以上の一人暮らしが1400万人おり、今後10年でベビーブーマー世代が加わるために、さらに増加すると見込まれている。
過去の研究の中には、長期的な孤独はタバコに匹敵するくらい健康に悪いと指摘するものもある。
貸し出されるロボットは、イスラエルのイントゥイション・ロボティクス社が開発した「ElliQ」というモデルだ。
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image credit:Intuition Robotics
NYSOFAのディレクター、グレッグ・オルセン氏によると、ElliQはAI(人工知能)技術で、一人暮らしの高齢者の自立をうながし、友達にもなることで、孤独による健康問題を緩和してくれるのだという。
オルセン氏は、その魅力について、
過去の思い出、人生を受け入れること、友人や家族との交流、健康や幸福感……こうした個人にとって重要なことにElliQは気配りしてくれるのだという。
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Have You Met ElliQ?共感し、絆を築くロボット「ElliQ」 ElliQは、ベースに取り付けられた2つのパーツで構成されている。1つは、マイクとスピーカー付きの顔(ライトにも似ている)で、光りながら話している相手の方を見る。
もう1つは、タッチスクリーン式のタブレットだ。ここに写真や情報が表示され、テレビ電話にもなる。会話に集中できるよう、そのデザインは人間に似せず、あえてロボットっぽくしてある。
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イントゥイション・ロボティクス社によれば、ElliQは利用者に共感し、絆を築く力があるという。
AIにより、過去のやりとりを記憶し、学習するので、機体ごとに性格が生じてくるという面白い特徴もある。
例えば、利用者がよく笑う人なら、よく冗談を言うようになる。ElliQはすでに何年もの開発を経ており、家庭での実験も行われている。そうした実験では、人は確かにロボットに親しみを感じるのだそうだ。
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ニューヨーク州が800台を独り暮らしの高齢者に貸出 ニューヨーク州によるElliQの貸出にはいくつか条件がある。75歳以上で、WiFiが利用でき、ハイテク機器に慣れており、孤立している・孤独であることだ。
NYSOFAはすでにイントゥイション・ロボティクス社から800台ほどのElliQを購入している。
金額は明らかにされていないが、ElliQの通常料金は、250ドル(33750円)の初期費用と月額30ドル(4050円)のサービス料だ。
NYSOFAがあえて購入したのは、ElliQを違う家庭に引っ越しさせやすいようにとのことだ。
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高齢者のロボット利用に賛否両論 高齢者介護へのロボット利用はしばしば議論を呼ぶ。
賛成派は、ロボットは特に人間が利用できないような状況では不可欠なツールであると主張するが、反対派は、機械は利用者から人間性を奪う恐れがある上に、介護ロボットの利用は、高齢者を軽視しがちな社会の価値観を反映していると述べる。
科学的な研究によれば、社会的ロボットは確かに高齢者の幸福感を改善する可能性があるようだようだが、結論を出すにはもっと広範な実験が必要だ。ニューヨーク州の試みは、そんな新たな実験の1つになるだろう。
References:NY State is giving out hundreds of robots as companions for the elderly - The Verge / written by hiroching / edited by / parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
高齢化は日本だけの問題ではない。一人暮らしの高齢者が1400万人いるというアメリカで、新たな試みが始まる。
ニューヨーク州が800台のコンパニオンロボットを高齢者で無料で貸し出しする予定だという。
このAIロボットは、高齢者に積極的に話しかけ、運動を進めたり、薬の時間を確認してくれたり、パ家族や友人に連絡を取るサポートを行ったりと、こまごまと世話を焼いてくれる。
高齢者の社会的孤立を解消するためのもので、いろいろ先回りして面倒を見てくれる存在になるという。
一人暮らしの高齢者に最適なAIコンパニオンロボット ニューヨーク州高齢者局(NYSOFA)が進めるこの計画は、増加する高齢者の社会的孤立に対応することを目的とする。
アメリカには65歳以上の一人暮らしが1400万人おり、今後10年でベビーブーマー世代が加わるために、さらに増加すると見込まれている。
過去の研究の中には、長期的な孤独はタバコに匹敵するくらい健康に悪いと指摘するものもある。
貸し出されるロボットは、イスラエルのイントゥイション・ロボティクス社が開発した「ElliQ」というモデルだ。
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image credit:Intuition Robotics
NYSOFAのディレクター、グレッグ・オルセン氏によると、ElliQはAI(人工知能)技術で、一人暮らしの高齢者の自立をうながし、友達にもなることで、孤独による健康問題を緩和してくれるのだという。
オルセン氏は、その魅力について、
ElliQにはたくさん魅力がある。先回りして行動してくれるし、これまでの交流を覚えていてくれる。健康・幸福・ストレスの緩和・睡眠・水分補給なども気にしてくれると、The Vergeで語っている。
過去の思い出、人生を受け入れること、友人や家族との交流、健康や幸福感……こうした個人にとって重要なことにElliQは気配りしてくれるのだという。
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Have You Met ElliQ?共感し、絆を築くロボット「ElliQ」 ElliQは、ベースに取り付けられた2つのパーツで構成されている。1つは、マイクとスピーカー付きの顔(ライトにも似ている)で、光りながら話している相手の方を見る。
もう1つは、タッチスクリーン式のタブレットだ。ここに写真や情報が表示され、テレビ電話にもなる。会話に集中できるよう、そのデザインは人間に似せず、あえてロボットっぽくしてある。
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image credit:Intuition Robotics
イントゥイション・ロボティクス社によれば、ElliQは利用者に共感し、絆を築く力があるという。
AIにより、過去のやりとりを記憶し、学習するので、機体ごとに性格が生じてくるという面白い特徴もある。
例えば、利用者がよく笑う人なら、よく冗談を言うようになる。ElliQはすでに何年もの開発を経ており、家庭での実験も行われている。そうした実験では、人は確かにロボットに親しみを感じるのだそうだ。
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ニューヨーク州が800台を独り暮らしの高齢者に貸出 ニューヨーク州によるElliQの貸出にはいくつか条件がある。75歳以上で、WiFiが利用でき、ハイテク機器に慣れており、孤立している・孤独であることだ。
NYSOFAはすでにイントゥイション・ロボティクス社から800台ほどのElliQを購入している。
金額は明らかにされていないが、ElliQの通常料金は、250ドル(33750円)の初期費用と月額30ドル(4050円)のサービス料だ。
NYSOFAがあえて購入したのは、ElliQを違う家庭に引っ越しさせやすいようにとのことだ。
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高齢者のロボット利用に賛否両論 高齢者介護へのロボット利用はしばしば議論を呼ぶ。
賛成派は、ロボットは特に人間が利用できないような状況では不可欠なツールであると主張するが、反対派は、機械は利用者から人間性を奪う恐れがある上に、介護ロボットの利用は、高齢者を軽視しがちな社会の価値観を反映していると述べる。
科学的な研究によれば、社会的ロボットは確かに高齢者の幸福感を改善する可能性があるようだようだが、結論を出すにはもっと広範な実験が必要だ。ニューヨーク州の試みは、そんな新たな実験の1つになるだろう。
References:NY State is giving out hundreds of robots as companions for the elderly - The Verge / written by hiroching / edited by / parumo
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