
ツタンカーメン(紀元前1341年頃 - 紀元前1323年頃)は言わずと知れた、古代エジプト第18王朝のファラオである。
1922年に初めてツタンカーメン王の墓が発見されたとき、エジプト考古学者、ハワード・カーターはその副葬品の山を見て驚愕した。
だが、金銀、黒檀、象牙で作られたこれらたくさんの遺物の中に、専門家たちの目を引いたものがあった。それは、ツタンカーメンが使ったと思われるコンドームだった。彼を永遠のものにするためには、不可欠なものと思われたようだ。
ツタンカーメンが使用していた現存最古のコンドーム オリーブオイルに浸した上質なリネンで作られた鞘型のこのコンドームには、ツタンカーメンのDNAの痕跡があった。
紐がついていて、腰のところで結べるようになっている。紀元前1350年にさかのぼるもので、現存する最古のコンドームとして知られる。
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儀式的な目的や病気の予防のためではなく、避妊具として使われていたのだとしたら、あまり効果的はなかったようだ。
王の墓からは2体の胎児のミイラも見つかっていて、DNA検査の結果、父親はツタンカーメンであることがわかった。
ツタンカーメンの容姿をミイラ撮影したCTスキャン画像から復元した映像
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古代エジプト人は、ほかにも避妊の方法を知っていた。
紀元前1825年頃にさかのぼる、カフーン医学パピルス(婦人科パピルスとしても知られる)は、ワニの糞とその他の成分(現在は不明)を混ぜたものを避妊薬として使用することを勧めている。
これはのちにペッサリーという形になった。
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紀元前1825年頃のカフーン婦人科パピルスの1ページと2ページの一部 / image credit:public domain/wikimedia世界コンドームの歴史 世界で初めてコンドームを使ったのはエジプト人だったかもしれないが、すぐにほかの民族も続いた。
古代ローマでは、コンドームはリネンや動物の腸または膀胱で作られた。古代中国では、オイルに浸した絹紙から作った鞘を使い、日本では、カメの甲羅や動物の角を生殖器を覆うものとして使ったとされている。
ニューギニアの古代ジューカ族は、特殊な植物から作った女性用のコンドームを使っていた。中世のイスラム教徒やユダヤ教徒は、ペニスにタールを塗ったり、タマネギ汁に浸したりした。
15世紀、フランス軍の中で初めて性病である梅毒が蔓延したことが記録されると、病気から身を守るものが必要不可欠になり、化学薬品に浸したリネンの鞘が広く採用されるようになった。
ルネッサンス期には、リネンのほかに、動物の腸や膀胱も利用された。
19世紀始めにゴムが登場すると、コンドーム界に革命が起こった。1850年までに、いくつかのゴム会社がコンドームの大量生産を始め、そのほかのコンドームは過去のものになったという。
References:Tutankhamun Used Condoms Made from Oil-Soaked Linen | Ancient Origins / written by konohazuku / edited by / parumo
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1922年に初めてツタンカーメン王の墓が発見されたとき、エジプト考古学者、ハワード・カーターはその副葬品の山を見て驚愕した。
少年王があの世で使うための5000点以上の遺物が納められていたのだ。
だが、金銀、黒檀、象牙で作られたこれらたくさんの遺物の中に、専門家たちの目を引いたものがあった。それは、ツタンカーメンが使ったと思われるコンドームだった。彼を永遠のものにするためには、不可欠なものと思われたようだ。
ツタンカーメンが使用していた現存最古のコンドーム オリーブオイルに浸した上質なリネンで作られた鞘型のこのコンドームには、ツタンカーメンのDNAの痕跡があった。
紐がついていて、腰のところで結べるようになっている。紀元前1350年にさかのぼるもので、現存する最古のコンドームとして知られる。
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儀式的な目的や病気の予防のためではなく、避妊具として使われていたのだとしたら、あまり効果的はなかったようだ。
王の墓からは2体の胎児のミイラも見つかっていて、DNA検査の結果、父親はツタンカーメンであることがわかった。
ツタンカーメンの容姿をミイラ撮影したCTスキャン画像から復元した映像
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古代エジプト人は、ほかにも避妊の方法を知っていた。
紀元前1825年頃にさかのぼる、カフーン医学パピルス(婦人科パピルスとしても知られる)は、ワニの糞とその他の成分(現在は不明)を混ぜたものを避妊薬として使用することを勧めている。
これはのちにペッサリーという形になった。
一説には、ワニの糞はアルカリ性なので、殺精子剤として効果があるからだという。
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紀元前1825年頃のカフーン婦人科パピルスの1ページと2ページの一部 / image credit:public domain/wikimedia世界コンドームの歴史 世界で初めてコンドームを使ったのはエジプト人だったかもしれないが、すぐにほかの民族も続いた。
古代ローマでは、コンドームはリネンや動物の腸または膀胱で作られた。古代中国では、オイルに浸した絹紙から作った鞘を使い、日本では、カメの甲羅や動物の角を生殖器を覆うものとして使ったとされている。
ニューギニアの古代ジューカ族は、特殊な植物から作った女性用のコンドームを使っていた。中世のイスラム教徒やユダヤ教徒は、ペニスにタールを塗ったり、タマネギ汁に浸したりした。
15世紀、フランス軍の中で初めて性病である梅毒が蔓延したことが記録されると、病気から身を守るものが必要不可欠になり、化学薬品に浸したリネンの鞘が広く採用されるようになった。
ルネッサンス期には、リネンのほかに、動物の腸や膀胱も利用された。
19世紀始めにゴムが登場すると、コンドーム界に革命が起こった。1850年までに、いくつかのゴム会社がコンドームの大量生産を始め、そのほかのコンドームは過去のものになったという。
References:Tutankhamun Used Condoms Made from Oil-Soaked Linen | Ancient Origins / written by konohazuku / edited by / parumo
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