穴に落ちた仲間を救ってほしくて必死に人間に助けを求めた犬
 その犬は穴の近くで必死に吠え続けていた。仲間の犬が深い穴に落ちて抜け出せなくなっていたのだ。


 2匹は強い絆で結ばれており、仲間を見捨てることはできなかった。人間に捨てられ、辛い思いをしていたけれど、まだ人間を信じていたのだ。

 穴のそばを離れようとしなかった犬に気が付いた男性が近寄ると、懸命に吠えて仲間の危機を知らせた。

 男性は穴から犬を救出し、2匹の犬を一旦保護するとSNSでそのことを知らせた。すると2匹の犬を引き取りたいという申し出が。2匹は一緒に永遠の家を手に入れることができた。

捨てられた2匹の犬を発見 8月4日、チリのサンチアゴに住むウィリアンズ・モロ・フローレスさんは、飼い犬の散歩に出た時、自宅近くの古い建設現場の傍を通りかかった。

 すると、飼い犬が道から外れた方向にリードを引っ張り始めた。その方向に目をやったフローレスさんは、穴の近くに犬がいるのが見えた。

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 近づいていくと、犬は鳴き声を上げた。犬のそばの穴をのぞいてみると、犬が落ちているではないか!穴が深くて抜け出せない状態になっていた。

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 犬がどれほど長い時間この穴の前にいたのかはわからない。
とにかく仲間を救ってほしくてずっとその場を離れられなかったようだ。

 そのことに気が付いたフローレスさんは、すぐに助けなきゃ!と救出用の道具や食料を取りに家まで走って帰った。

 ロープと食べ物、水を持って戻ってきたフローレスさんは、穴に入って犬を救出することに成功した。

 救出された犬と穴のそばにいた犬は、フローレスさんから与えられた食べ物と水を口にした。

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image credit:Willians Mollo Flores

2匹とも捨てられた可能性 かなり弱っている2匹を見たフローレスさんは、その後4時間かけてFacebookのグループアカウントで動画をシェアし、助けを求める呼びかけを続けた。

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 その投稿はサンチアゴの動物救済員ヴァレスカ・トレス・タピアさんの目に留まった。

 タピアさんは、その時既に真夜中になっていたにもかかわらず、フローレスさんの家に出向き、2匹を引き取った。

 そして、自宅へ連れ帰ると2匹を洗って身ぎれいにし、毛繕いをしてやった。

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image credit:Valeska Torres Tapia

 エンジェルとサルバドールと名付けた2匹を見ていて、タピアさんは強い絆を感じたという。
なぜ、1匹だけが穴に閉じ込められていたのかは不明ですが、おそらくパピーミル(悪質なブリーダー)のスタッフに捨てられたのでしょう。
 このように話すタピアさんは、2匹とも人間にひどい扱いを受け、信じられるのはお互いのみとなっていたことからより一層絆を深めたと推測している。

 エンジェルとサルバドールは、いつもハグしあって互いを気遣い、決して離れようとしなかった。


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image credit:Valeska Torres Tapia

2匹とも永遠の家が決まる そんな光景を見て、タピアさんは2匹を引き離すことはできないと感じた。そこで自分が両方を引き取り、永遠の家族になることを決意した。。
2匹一緒に引き取ってくれる飼い主を見つけることは難しいと思いました。でも、2匹をどうしても引き離したくなかったのです。

なので今後は私がこの子たちを守っていきます。これから、たくさんの愛情を与えていきます
 救済されてから、わずか数週間後に永遠の家を手に入れたエンジェルとサルバドール。フローレスさんやタピアさんに救われたことは、きっと2匹の運命だったのだろう。

References:Guy Sees Dog Howling Next To A Hole And Decides To Take A Closer Look - The Dodo/ written by Scarlet / edited by / parumo

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