鼻がもげた!嵐の中のフライトで機首が損失するも、緊急着陸に成功し全員が無事
 悪天候の中、南米チリのサンティアゴからパラグアイへ向けて飛んだラタム航空のエアバスが、ブラジルの空港を迂回した後、目的地に緊急着陸するという事態が発生した。

 暴風雨により、機体の一部やエンジン部分が損傷・損失した様子がソーシャルメディアでシェアされると、その衝撃が大きな注目を集めたが、幸いにも乗客と乗務員の全員に怪我はなかったようだ。

悪天候の中フライトを決行したラタム航空 チリの首都のサンティアゴ・デ・チレを本拠地としているラタム(LATAM)航空グループの航空機が、パラグアイ行きのフライト中に巻き込まれた暴風雨によって大きな損傷を受けた。

 10月26日現地時間17時25分頃、ラタム航空エアバスA320の1325便は、サンティアゴ郊外のアルトゥーロ・メリノ・ベニテス国際空港からパラグアイ首都アスンシオン郊外にあるシルビオ・ペッティロッシ国際空港に向けて飛んだ。

 しかし、嵐の中のフライトは困難で、48人の乗客を乗せた飛行機はブラジルのフォスドイグアス=カタラタス国際空港に迂回し、約3時間の待機を余儀なくされた。

 その間、ブラジル当局により降機を認められなかった乗客らは、機内に缶詰状態だったという。 嵐の衝撃で機首がぱっくり開いた状態に その後、再びパラグアイの空港へ向けて飛んだ1325便は、アスンシオンに接近するにつれて更なる嵐に巻き込まれた。

 当時の機内の様子が動画でソーシャルメディアにシェアされているが、乱気流により機内は激しく揺れている。  嵐により飛行機は両方のエンジンを損失。そのため、配備されていたラムエア・タービンを使用して飛行し、なんとかアスンシオンに緊急着陸した。

 機体のフロントガラスの一部は割れ、機首部分は削られてぱっくりと開いた状態になったが、乗客と乗務員の全員が怪我もなく目的地に緊急着陸することができた。  ラタム航空は次のように声明を発表した。
10 月 26 日水曜日、サンティアゴ・デ・チリのアスンシオン発パラグアイ行きラタム航空LA1325 便 が飛行中、悪天候に遭遇しました。

同機は、現地時間の午後11時9分にアスンシオンに緊急着陸致しました。乗客、乗務員ともに良好な状態です。

同社は、この気象状況が乗客の皆様にご不便をおかけしたことを遺憾に思います。
 ちなみに、同機は2024年に退役する予定になっているものだそうだ。

 なお、この件についてはチリ民間航空総局 (DGAC) も認識しており、パラグアイの民間航空局(DINAC)が調査を続行中ということだ。

References:Shocking pictures show state of plane that flew through massive stormwritten by Scarlet / edited by parumo

追記:(2022/10/31)タイトルを一部訂正して再送します。

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