科学者が西暦3000年の人類の姿を予想。テクノロジーへの依存が人体に与える影響
 こちらの「ミンディ」と呼ばれるお姉さんは、科学者が予測する西暦3000年、今から約1000年後の人類の姿だそうだ。

 テクノロジーに依存し続けた結果、西暦3000年ごろの人類は、猫背で、それでいて首はたくましく太く、手は鍵爪のように変形し、第二のまぶたが進化しているかもしれないという。


西暦3000年以降、人類の姿はテクノロジーに適応した進化を遂げる ミンディは、米国の通信企業「Toll Free Forwarding」が科学研究や専門家の意見をもとに制作した未来の人類の姿だ。異様な容姿は、スマホやPCといったデバイスのテクノロジーに人体が適応した結果である。

 猫背なのは、いつもうつむいてスマホを眺めたり、PCの画面を見上げたりしているせいだ。同様にいつもスマホを握りしめているので、手は鉤爪のように変形(俗にいう「テキストクロー」)してしまっている。

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image credit:Toll Free Forwarding

スマホやPCを見続けるせいでひどい猫背

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スマホを握り続けるために、手は鉤爪のように変形

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 「テキストクロー」だけでなく、「スマホ肘」にもなる。スマホを手にいつも肘を曲げていると、肘の裏側の神経が引き伸ばされて圧迫される。そのせいで90度に曲がったまま戻らなくなるのだ。

 不健康そうな猫背のわりに、首は太くたくましい。

 スマホやPCでうつむくためには、首の後ろの筋肉を収縮させて頭を持ち上げる必要がある。だから下を向く時間が長いほど、頭を上げる筋肉が発達するのだ。脳は小さくなり、第二のまぶたが進化 その他に予想されるグロテスクな特徴として、分厚い頭蓋骨、小さな脳、第二のまぶたが挙げられる。

 頭蓋骨が分厚くなるのも、やはりスマホの影響だ。


 スマホから放出される電磁波は悪影響を及ぼす可能性があり、認知機能などにダメージを与える恐れもある。そうしたリスクから脳を守るために頭蓋骨が分厚くなる。

 その一方で脳が小さくなるのは、農業や医学といった科学技術の発展のおかげで、生き残りをかけて脳をフル稼働させる必要がなくなるからだ。

 また過剰な光から目を守るために、第二のまぶたが進化するかもしれない。それはエネルギーの強い青色光だけを遮断してくれる便利なものである可能性もある。

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image credit:Toll Free Forwarding

こうならないための警告のミンティ 実際に西暦3000年にスマホが今と同じようにあるとは限らないし、人類が存在しているかどうかもわからない。 ミンディのような驚異的な容姿が将来、人間に再現される可能性は極めて低く、彼女の解剖学的変化は誇張したものだ。

 だがミンディの姿は、現在のライフスタイルを反映した場合の、科学的根拠に基づいた懸念を表したもので、こうならないようにという警告の意味も含まれている。

 その為には、定期的な休憩を取ったり、座りっぱなしのデスクワークの人は定期的に立ち上がって足や腕を伸ばしたり、画面を凝視している目を休ませたりするよう心がけると良いだろう。

 また運動や散歩など、負担にならない程度に毎日体を動かすことで、現在のライフスタイルに適応進化しちゃった異形の姿になることは避けられるだろう。

 そしてそれは個人の努力だけでなく、企業側も社員に対してそういった配慮をすることが必要だ。

 ちなみに20年後のオフィスワーカーを予測して2019年に制作された「エマ」は、ミンディとよく似ている。
彼女は、毎日何時間もPCで作業し続けることで猫背やドライアイで苦しんでいる。

References:From Text Claw to Tech Neck: How Technology Affects Our Bodies - TollFreeForwarding.com / written by hiroching / edited by / parumo

追記(2022/11/08)本文を一部修正して再送します。

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