
現在、交差点の信号の色といえば、青・黄・赤の3色だが、将来的には青・黄・赤・”白”の4色になるかもしれないという。
これは米ノースカロライナ州立大学の研究チームが提案するアイデアで、自動運転車の交通コントロールシステムを人間が拝借しちゃおうというもの。
それによって交通の流れがスムーズになり、渋滞の解消や燃費の向上が期待できるというが、どういうことなのか?
以下ではちょっと気になる白信号の仕組みについて説明しよう。
青は進め、黄色は注意、赤は止まれ、では白は? 『IEEE Transactions on Intelligent Transportation Systems』(2023年2月6日付)で発表されたこのアイデアは、自動運転車のスムーズな走行を人間のドライバーも拝借させてもらおうというものだ。
いずれ自動運転車は、車同士や交差点の信号機と連携しながら、交通の流れをコントロールするようになるだろう。
そうすることで、混んでいる道を優先させたり、最適な速度をキープしたりと、よりスムーズでストレスの少ない道路を作り出せるはずだ。
人間のドライバーがそうした交通の流れに乗るにはどうすればいいか? そう、ただ前の自動運転車について行けばいいのだ。信号機の白は「前にならえ」 つまり信号機の白は「前にならえ」という意味だ。人間のドライバーは前の車が進めば進み、止まれば止まる。こうするだけで自動運転車が作り出す、スムーズな流れに乗ることができる。
先導役となる自動運転車の数が一定よりも少ないのなら、信号機はいつも通りの青・黄・赤に戻る。ドライバーは従来通り運転すればいいので、混乱することもない。
[画像を見る]
赤は進め、赤はとまれ、白は前にならえ! だ。人間のドライバーは自動運転車が作り出す交通の流れに乗るだけで、スムーズに走行できるようになる/Niroumand et al., IEEE Transactions on Intelligent Transportation Systems, 2023白信号の導入で、渋滞の解消や燃費の改善に シミュレーションの結果によると、自動運転車は互いに連携することで交通をスムーズにすることができたが、ここに白信号を導入するといっそう効果的だったという。
自動運転車が多ければ多いほど、交通の流れはスムーズになり、渋滞による遅れは40~99%も解消される。もちろん車の燃費アップにもつながるので、1粒で2度美味しい。
こうした自動運転車に交通の流れを任せるアイデアを、「モバイル・コントロール・パラダイム」という。
だが研究チームのAli Hajbabaie氏は、そこに人間の視点を組み入れることが大切だとプレスリリースで説明する。
「人間のドライバーに状況を伝え、交差点でどうするべきか予測させるために、交差点に白色を取り入れることが大切だと思います」
研究チームによると、交差点を通過する車の3割以上が自動運転車ならば、交通の流れの改善をグッと感じられるようになる。それが7割を超えれば、白信号をほぼつけっぱなしでOKだという。
実際にこのシステムを実装した自動運転車はまだないが、Hajbabaie氏らは中央制御されたコンピューターで交通の流れを制御することにはすでに成功している。
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photo by Pixabay
あらゆる道に白信号を導入するのは、時間もコストもかかるが、限られた特定の場所ならわりと簡単に実現できるかもしれない。
たとえば、Hajbabaie氏によると、交通の流れが特に重要になる港は自動運転車の導入率が高いので、実際に試してみるチャンスかもしれないそうだ。
References:Researchers Propose a Fourth Light on Traffic Signals – For Self-Driving Cars | NC State News / Traffic Lights Could Have a 4th Color in The Future. Here's Why. : ScienceAlert / written by hiroching / edited by / parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
これは米ノースカロライナ州立大学の研究チームが提案するアイデアで、自動運転車の交通コントロールシステムを人間が拝借しちゃおうというもの。
それによって交通の流れがスムーズになり、渋滞の解消や燃費の向上が期待できるというが、どういうことなのか?
以下ではちょっと気になる白信号の仕組みについて説明しよう。
青は進め、黄色は注意、赤は止まれ、では白は? 『IEEE Transactions on Intelligent Transportation Systems』(2023年2月6日付)で発表されたこのアイデアは、自動運転車のスムーズな走行を人間のドライバーも拝借させてもらおうというものだ。
いずれ自動運転車は、車同士や交差点の信号機と連携しながら、交通の流れをコントロールするようになるだろう。
そうすることで、混んでいる道を優先させたり、最適な速度をキープしたりと、よりスムーズでストレスの少ない道路を作り出せるはずだ。
人間のドライバーがそうした交通の流れに乗るにはどうすればいいか? そう、ただ前の自動運転車について行けばいいのだ。信号機の白は「前にならえ」 つまり信号機の白は「前にならえ」という意味だ。人間のドライバーは前の車が進めば進み、止まれば止まる。こうするだけで自動運転車が作り出す、スムーズな流れに乗ることができる。
先導役となる自動運転車の数が一定よりも少ないのなら、信号機はいつも通りの青・黄・赤に戻る。ドライバーは従来通り運転すればいいので、混乱することもない。
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赤は進め、赤はとまれ、白は前にならえ! だ。人間のドライバーは自動運転車が作り出す交通の流れに乗るだけで、スムーズに走行できるようになる/Niroumand et al., IEEE Transactions on Intelligent Transportation Systems, 2023白信号の導入で、渋滞の解消や燃費の改善に シミュレーションの結果によると、自動運転車は互いに連携することで交通をスムーズにすることができたが、ここに白信号を導入するといっそう効果的だったという。
自動運転車が多ければ多いほど、交通の流れはスムーズになり、渋滞による遅れは40~99%も解消される。もちろん車の燃費アップにもつながるので、1粒で2度美味しい。
こうした自動運転車に交通の流れを任せるアイデアを、「モバイル・コントロール・パラダイム」という。
だが研究チームのAli Hajbabaie氏は、そこに人間の視点を組み入れることが大切だとプレスリリースで説明する。
「人間のドライバーに状況を伝え、交差点でどうするべきか予測させるために、交差点に白色を取り入れることが大切だと思います」
研究チームによると、交差点を通過する車の3割以上が自動運転車ならば、交通の流れの改善をグッと感じられるようになる。それが7割を超えれば、白信号をほぼつけっぱなしでOKだという。
実際にこのシステムを実装した自動運転車はまだないが、Hajbabaie氏らは中央制御されたコンピューターで交通の流れを制御することにはすでに成功している。
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あらゆる道に白信号を導入するのは、時間もコストもかかるが、限られた特定の場所ならわりと簡単に実現できるかもしれない。
たとえば、Hajbabaie氏によると、交通の流れが特に重要になる港は自動運転車の導入率が高いので、実際に試してみるチャンスかもしれないそうだ。
References:Researchers Propose a Fourth Light on Traffic Signals – For Self-Driving Cars | NC State News / Traffic Lights Could Have a 4th Color in The Future. Here's Why. : ScienceAlert / written by hiroching / edited by / parumo
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