
この“生物学的災害”により、スペイン行きの飛行機は引き返すことを余儀なくされた。翌日、他の乗客は、完全に清掃、消毒された同機で、目的地に無事到着したという。
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Passenger with diarrhea forces Delta flight's emergency landing乗客が機内に下痢をまき散らす“生物学的災害”が発生 9月1日午後8時47分、デルタ航空194便(エアバスA350 型機)が、予定出発時刻から2時間ほどの遅れで、336人の乗客を乗せて、アメリカ・アトランタからスペインのバルセロナに向けて出発した。バルセロナまでの飛行時間は、およそ8時間だ。
ところがバージニア州中心部の上空にさしかかった同機のパイロットから、航空交通管制に通報が入った。機内でトラブルが起きたというのだ。
バイオハザード(生物学的災害)問題が発生した。当機内で、ずっと下痢をしている乗客がいて、アトランタに引き返したいと言っている。
乗客の1人が機内の様子をSNSに投稿 数日後、この航空機内を撮影した動画が、X(旧Twitter)に投稿されたようだ。A Delta Airlines Airbus A350 turned around back to Atlanta Friday night because of diarrhea throughout the airplane from a passenger and it’s a biohazard.
— Thenewarea51 (@thenewarea51) September 3, 2023
The FAA flight strip for DL194 was posted to Reddit (xStang05x) Also a passenger posted here asking why her son’s… pic.twitter.com/VWbkB47wF1
映像には、排泄物の汚れを隠すため、最も汚れがひどい通路部分にペーパータオルが置かれているが、茶色の跡が尾ひれのように続いている様子が映っている。
FlightAwareによると、この緊急事態により、エアバス350型機は出発から2時間を過ぎたところで、ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港に戻ることを余儀なくされたという。
乗客らは清掃後の同機にて目的地へ 汚染された客室は、スタッフによって清掃、消毒されたのち、乗客たちは再び乗り込んだ。BREAKING
— Barstool Sports (@barstoolsports) September 5, 2023
We have official footage from the Barcelona diarrhea plane pic.twitter.com/81e1ZQnKMN
結果として、同機は8時間少しの遅れで、翌日2日の午後5時16分に元の乗客を乗せ、無事にバルセロナに到着したようだ。
デルタ航空の広報担当者は、このように述べている。
当社のチームは、可能な限り迅速かつ安全に飛行機を徹底的に清掃し、お客様を最終目的地まで送り届けるために作業を行いました。
お客様のご旅行計画に、遅延とご迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます。
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搭乗していた乗客の声 デルタ航空は、医療事故の経緯については沈黙を守っているが、SNSで機内の映像が拡散すると、実際にこの便に乗っていたという乗客からは、次のような声が寄せられた。
・妻も私も、その飛行機に乗っていました。めちゃくちゃな光景でした。また、パートナーが飛行機に同乗していたというある女性は、このようにコメント。
パイロットの「引き返す」という判断は正しかった。地上職員はカーペットをはがし、新しいカーペットを敷きました。
状況を考慮すると、地上職員は、係員やパイロットとともに素晴らしい仕事をしてくれました。
・かなりひどい様子だったみたい。排泄物が通路にしたたり落ち、ひどい臭いがしたそうです。
応急処置としてバニラの香りの消毒剤を使用したそうですが、下痢とバニラの匂いが混ざったニオイがしたと言っていました。
飛行機は着陸後、徹底的に清掃されました。飛行機には緊急車両が出迎え、救急救命士が病気の乗客を飛行機から運び出したようです。
パートナーは、午前2時に戻ってきたときの機内はきれいだったと言っていました。匂いもしなかったということです。
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航空機内バイオハザード事案は他にも 人間が排出した液体によって、乗客のフライトが中断されたのは、これだけではない。
最近、エア・カナダは、前の便で乗客2名が嘔吐物で覆われ、清掃が不十分な座席に座るよう指示されたことを受けて謝罪した。
2023年8月26日、ラスベガス発モントリオール行きの飛行機内で起きたそうだ。
2023年6月30日、パリ発トロント行きエールフランス便に乗っていたハビブ・バタさんは、「肥料のような」異臭に気づき、よく見ると、座席の足元が、前の席の乗客の血と下痢で濡れているのを発見した。
客室乗務員に通報したところ、ウェットティッシュを渡され、自分で掃除しなければならなかったという。
私たちはその後7時間、血の匂いを嗅ぎながらそこに座らなければなりませんでした。(バタさん)なお、今回の件においては、デルタ航空当局者は、激しい下痢に見舞われた乗客が最終目的地に到着したかどうかについては確認していない。
その乗客は体調が良くない状態で搭乗したのか、それとも機内で急きょ体調が悪化したのか。詳細についても、明らかにされていない。
References:Delta flight forced to turn around because of passenger's explosive diarrhea/ written by Scarlet / edited by parumo
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