頭が2つある双頭の蛇がもうすぐ6歳。誕生パーティーを開催(ヘビ出演中)
 アメリカ、ミズーリ州の自然保護局が、珍しい双頭のヘビ「タイガーリリー」の6歳の誕生日を特別に祝うことを発表した。

 この誕生日イベントでは、双頭のヘビについての知識を学んだり、一部参加者にはタイガーリリーの給餌に挑戦できるという。


 このヘビは、どちらの頭の口からでも食事を摂取することができるが、食道が1つしかないため、食事の際は独特の方法を使うのだ。

双頭の蛇の6歳の誕生日イベント ミズーリ州ブランソンにあるシェパード・オブ・ザ・ヒルズ自然保護センターは、10月7日の午前9時から正午まで、センターで展示されている双頭のセイブネズミヘビ( western rat snake)「タイガーリリー」の誕生日イベントを開催する。

 2017年の秋に同州ストーン郡で発見されたタイガーリリーは、展示用としてシェパード・オブ・ザ・ヒルズ自然保護センターに寄付された。

 タイガーリリーは1.5mほどで、アリソン・ブライク館長によれば非常に食欲旺盛で元気だという。

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ミズーリ州の自然保護センターで飼育されている双頭のセイブネズミヘビ / image credit:Missouri Department of Conservation双頭の蛇はどうやって食事をするのか? タイガーリリーは頭が2つあり、口も2つある。だが食道は1つしかない。

 そこでこのセンターでは、給餌の時は片方の頭に小さなカップをかぶせて、もう片方に食事をさせる。次の餌の時には同じように片方の頭にカップをかぶせ、反対側の頭に食事をさせるという。

 交互に食べさせないと2つの頭どちらも食いしん坊なので、目の前の餌を奪い合ってしまうのだそうだ。

 野生では食事の問題の他にも、通常の穴や裂け目に逃げ込む能力がないため、捕食者から逃げ延びることが難しくなる。

 しかしそうした問題が一切ない飼育環境下なら、双頭の蛇の生存率ははるかに高いのだという。

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一般的な1つ頭のセイブネズミヘビ photo by iStock
 セイブネズミヘビはアメリカ中西部に広く分布するナミヘビ科の蛇で、毒がないので人に危害を及ぼすことはほとんどない。
しかし驚いたり、脅威を感じたときには噛みつくことがある。

 主にネズミや小鳥、卵などを捕食する。高いところによじのぼることが得意で、鳥の巣を狙って木に登ることもある。また水をスイスイと泳ぐこともできる。

 またその名の通りネズミ捕りを得意としており、農地や家の近くでのネズミの個体数を抑える役割も果たしている。

 野生での一般的な寿命は10~15年ほどだが、飼育下では20年以上生きるそうだ。このタイガーリリーも皆に大切にされ、世界最高齢の双頭の亀のように、双頭ながら長生きしてくれそうだ。

References:MDC to hold birthday party for two-headed snake Oct. 7 at Henning Conservation Area / written by parumo

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