
トルコにある新石器時代の遺跡「ギョベクリ・テペ」と、その姉妹遺跡「カラハン・テペ」で、新たに人間や動物をかたどった彫像が発見された。
これらの遺跡は11,400年前から1万2000年前に作られたもので、世界四大文明よりも圧倒的に古く、世界最古の神殿とされている。
ギョベクリ・テペから発見されたのは、彩色された実物大のイノシシの像、カラハン・テペで発見されたのはイチモツを握りしめたリアルな表情の人物像などだ。
いずれも当時の人々の文化や暮らしを垣間見せてくれるユニークで貴重な発見である。
世界最古の巨大遺跡「ギョベクリ・テペ」 トルコ、シャンルウルファ県にあり、世界文化遺産に登録された「ギョベクリ・テペ」は、およそ1万2000年前に作られたとされる世界最古の巨大建造物だ。
丘の上に建てられており、トルコ語で「太鼓腹の丘」という意味がある。
一体何に使われていたのかはよくわかっていない。有力な仮説では世界最古の神殿とされており、高度な幾何学的知識が利用されていた可能性すらある。
だが本当に1万2000年前から神殿として使われていたのだとしたら、それは農業や畜産のはじまりより早い。もちろん文字・車輪・金属工学といった技術だって発明されていない。
これまでの常識では、そのような技術が存在しないこの時代(先土器新石器時代A期に区分される)には、高度な組織など存在しなかったとされてきたが、ギョベクリ・テペではすでにそれがあった可能性がある。
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NEWS | Monumental Statues & Insights from Karahan Tepe & Gobekli Tepe 9400-9600 BC | Megalithomaniaギョベクリ・テペで発見された実物大のイノシシ像 今回、ギョベクリ・テペで発見されたのは、実物大のイノシシの彫像だ。
彫像は台座のうえに石灰岩で作られており、H型のシンボル、三日月、2匹の蛇、3人の人間の顔か仮面と思われる装飾で飾られているという。
とりわけ注目すべきなのは、そこから赤・白・黒の塗料が見つかっていることだ。
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ギョベクリ・テペで発掘されたイノシシの彫像 / image credit:Gobeklitepe Excavation teamカラハン・テペで発見されたいちもつを握る人物像 ギョベクリ・テペの数百年後に作られた、東に46kmのところに位置する姉妹遺跡「カラハン・テペ」からは、高さ2.3mの人物の坐像が発見された。その表情は生き生きとしており、この時代のものとしては、もっともリアルな作品であるという。
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カラハン・テペで発見されたイチモツを握る人物像 / image credit:The Ministry of Culture and Tourism
この像は、2021年にトルコのサイブルチ遺跡で発掘された人間のレリーフにもよく似ている。そちらは右手でイチモツを握るポーズが特徴的だったが、今回発見されたものは両手でイチモツを握っている。
また肋骨・背骨・肩の骨といった部分が浮き出るように強調されており、どこか亡くなった人間を連想させる点も特徴だ。
さらに人物像が発見された同じ場所では、ハゲワシの彫刻や石板も発見されている。
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ハゲワシの彫刻 / image credit:The Ministry of Culture and Tourism
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石板、ハゲワシ像、人間像が発見されたカラハン・テペの遺構 / image credit:The Ministry of Culture and Tourism
これらの遺跡があるシャンルウルファ付近は、トルコ語で「石の丘」を意味する「タシュ・テペレル(Taş Tepeler)」と呼ばれており、数々の古代遺跡が発見されている。
References:New Statues and Fresh Insights from Karahan Tepe and Gobekli Tepe | Ancient Origins / New discoveries in Gobeklitepe and Karahantepe: A Human statue with a realistic facial expression found in Karahantepe / written by hiroching / edited by / parumo
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これらの遺跡は11,400年前から1万2000年前に作られたもので、世界四大文明よりも圧倒的に古く、世界最古の神殿とされている。
ギョベクリ・テペから発見されたのは、彩色された実物大のイノシシの像、カラハン・テペで発見されたのはイチモツを握りしめたリアルな表情の人物像などだ。
いずれも当時の人々の文化や暮らしを垣間見せてくれるユニークで貴重な発見である。
世界最古の巨大遺跡「ギョベクリ・テペ」 トルコ、シャンルウルファ県にあり、世界文化遺産に登録された「ギョベクリ・テペ」は、およそ1万2000年前に作られたとされる世界最古の巨大建造物だ。
丘の上に建てられており、トルコ語で「太鼓腹の丘」という意味がある。
一体何に使われていたのかはよくわかっていない。有力な仮説では世界最古の神殿とされており、高度な幾何学的知識が利用されていた可能性すらある。
だが本当に1万2000年前から神殿として使われていたのだとしたら、それは農業や畜産のはじまりより早い。もちろん文字・車輪・金属工学といった技術だって発明されていない。
これまでの常識では、そのような技術が存在しないこの時代(先土器新石器時代A期に区分される)には、高度な組織など存在しなかったとされてきたが、ギョベクリ・テペではすでにそれがあった可能性がある。
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NEWS | Monumental Statues & Insights from Karahan Tepe & Gobekli Tepe 9400-9600 BC | Megalithomaniaギョベクリ・テペで発見された実物大のイノシシ像 今回、ギョベクリ・テペで発見されたのは、実物大のイノシシの彫像だ。
彫像は台座のうえに石灰岩で作られており、H型のシンボル、三日月、2匹の蛇、3人の人間の顔か仮面と思われる装飾で飾られているという。
とりわけ注目すべきなのは、そこから赤・白・黒の塗料が見つかっていることだ。
このことから史上最古の彩色された彫像だと考えられている。
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ギョベクリ・テペで発掘されたイノシシの彫像 / image credit:Gobeklitepe Excavation teamカラハン・テペで発見されたいちもつを握る人物像 ギョベクリ・テペの数百年後に作られた、東に46kmのところに位置する姉妹遺跡「カラハン・テペ」からは、高さ2.3mの人物の坐像が発見された。その表情は生き生きとしており、この時代のものとしては、もっともリアルな作品であるという。
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カラハン・テペで発見されたイチモツを握る人物像 / image credit:The Ministry of Culture and Tourism
この像は、2021年にトルコのサイブルチ遺跡で発掘された人間のレリーフにもよく似ている。そちらは右手でイチモツを握るポーズが特徴的だったが、今回発見されたものは両手でイチモツを握っている。
また肋骨・背骨・肩の骨といった部分が浮き出るように強調されており、どこか亡くなった人間を連想させる点も特徴だ。
さらに人物像が発見された同じ場所では、ハゲワシの彫刻や石板も発見されている。
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ハゲワシの彫刻 / image credit:The Ministry of Culture and Tourism
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石板、ハゲワシ像、人間像が発見されたカラハン・テペの遺構 / image credit:The Ministry of Culture and Tourism
これらの遺跡があるシャンルウルファ付近は、トルコ語で「石の丘」を意味する「タシュ・テペレル(Taş Tepeler)」と呼ばれており、数々の古代遺跡が発見されている。
References:New Statues and Fresh Insights from Karahan Tepe and Gobekli Tepe | Ancient Origins / New discoveries in Gobeklitepe and Karahantepe: A Human statue with a realistic facial expression found in Karahantepe / written by hiroching / edited by / parumo
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