
生物の宝庫であるアマゾンの熱帯林で、驚くべき新種のハチが発見された。
そのハチは宿主を見つけると産卵管を突き刺し、血液を吸って卵を産み付ける。
この巨大な頭と黄色い体を持つ新種のハチは、種も属自体もまったく新しく「Capitojoppa amazonica(カピトヨッパ・アマゾニカ)」と命名された。
エイリアンのような生態を持つ新種の寄生バチ ペルーのアルパワヨ=ミシャナ国立保護区で、20年以上にわたり生物多様性を研究してきたフィンランドのトゥルク大学をはじめとする研究チームは、100種類以上の新種生物を発見した。
中でも研究者たちの目を引いたのが、ヒメバチ亜科に新たに設けられた「カピトヨッパ属」の仲間たちの不気味な行動だ。
[画像を見る]
アルパワヨ=ミシャナ国立保護区で発見された新種のハチ、Capitojoppa amazonica(カピトヨッパ・アマゾニカ)
属名の由来は、そのハチたちの頭が大きな球根状(capito)であることと、ヨッパ属の仲間に似ていることだ。
だが一体何がそんなに不気味なのか? それは彼らが、イモムシ、甲虫、クモなどに卵を産み付け、体内から肉をむさぼる「単内部寄生虫」であることだ。
体長1.7cmほどの新種「Capitojoppa amazonica(カピトヨッパ・アマゾニカ)」のメスは、おあつらえなエモノ(宿主)を見つけると、すっと取りつきその体を触角で一心不乱に撫でまわす。
問題がなさそうならば、チューブのような産卵管をずぶりと突きし卵を産み付ける。
卵は数日で孵化し、生まれた幼虫は宿主を内側からむさぼりはじめる。
やがて幼虫は宿主の死体の中で硬い殻を作りサナギとなり、ようやく成虫になると、宿主の体を食い破って外に飛び出す。ほとんどエイリアンの誕生シーンそのままだ。
[画像を見る]
Capitojoppa amazonica(カピトヨッパ・アマゾニカ)の頭部のアップ109の新種を発見 アマゾンで発見された不気味な寄生バチは、カピトヨッパ・アマゾニカカだけではない。これによく似た仲間はエモノを突き刺した後、吸血鬼のように傷口から流れ出る血液(正確には「血リンパ」)を啜るのである。
種によっては、ただ卵を成長させる栄養が欲しいために、産卵管でエモノを突き刺し、体液を吸血するのだという。
『Zookeys』(2023年9月1日付)で報告されたカピトヨッパ属は、研究チームの調査で発見された109種の新種のうちのほんの一部に過ぎないとのことだ。
追記:(2023/10/20)本文を一部訂正して再送します。
References:Horrifying parasitic wasp with a giant head is one of more than 100 newfound species discovered in the Amazon | Live Science / New insect genus discovered in one of the most biodiverse rain forest regions in the world | University of Turku / written by hiroching / edited by / parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
そのハチは宿主を見つけると産卵管を突き刺し、血液を吸って卵を産み付ける。
孵化した幼虫は宿主を内側からむさぼり食い、最後はキシャーっと体を食い破って誕生する。まさに映画「エイリアン」を地でいっているのだ。
この巨大な頭と黄色い体を持つ新種のハチは、種も属自体もまったく新しく「Capitojoppa amazonica(カピトヨッパ・アマゾニカ)」と命名された。
エイリアンのような生態を持つ新種の寄生バチ ペルーのアルパワヨ=ミシャナ国立保護区で、20年以上にわたり生物多様性を研究してきたフィンランドのトゥルク大学をはじめとする研究チームは、100種類以上の新種生物を発見した。
中でも研究者たちの目を引いたのが、ヒメバチ亜科に新たに設けられた「カピトヨッパ属」の仲間たちの不気味な行動だ。
[画像を見る]
アルパワヨ=ミシャナ国立保護区で発見された新種のハチ、Capitojoppa amazonica(カピトヨッパ・アマゾニカ)
属名の由来は、そのハチたちの頭が大きな球根状(capito)であることと、ヨッパ属の仲間に似ていることだ。
だが一体何がそんなに不気味なのか? それは彼らが、イモムシ、甲虫、クモなどに卵を産み付け、体内から肉をむさぼる「単内部寄生虫」であることだ。
体長1.7cmほどの新種「Capitojoppa amazonica(カピトヨッパ・アマゾニカ)」のメスは、おあつらえなエモノ(宿主)を見つけると、すっと取りつきその体を触角で一心不乱に撫でまわす。
問題がなさそうならば、チューブのような産卵管をずぶりと突きし卵を産み付ける。
卵は数日で孵化し、生まれた幼虫は宿主を内側からむさぼりはじめる。
やがて幼虫は宿主の死体の中で硬い殻を作りサナギとなり、ようやく成虫になると、宿主の体を食い破って外に飛び出す。ほとんどエイリアンの誕生シーンそのままだ。
[画像を見る]
Capitojoppa amazonica(カピトヨッパ・アマゾニカ)の頭部のアップ109の新種を発見 アマゾンで発見された不気味な寄生バチは、カピトヨッパ・アマゾニカカだけではない。これによく似た仲間はエモノを突き刺した後、吸血鬼のように傷口から流れ出る血液(正確には「血リンパ」)を啜るのである。
種によっては、ただ卵を成長させる栄養が欲しいために、産卵管でエモノを突き刺し、体液を吸血するのだという。
『Zookeys』(2023年9月1日付)で報告されたカピトヨッパ属は、研究チームの調査で発見された109種の新種のうちのほんの一部に過ぎないとのことだ。
追記:(2023/10/20)本文を一部訂正して再送します。
References:Horrifying parasitic wasp with a giant head is one of more than 100 newfound species discovered in the Amazon | Live Science / New insect genus discovered in one of the most biodiverse rain forest regions in the world | University of Turku / written by hiroching / edited by / parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
編集部おすすめ