
レストランで食事をした際、料理の写真を撮影しSNSに投稿するのはもはや一般的なこととなっている。だがその時注意しなければならないことがある。
中国で、ある女性がレストランで食事をした際、その時の写真をSNSに投稿したことが原因で、43万元(870万円)という信じられない請求書を受け取った。
もちろんそんなに大量に食事をした覚えはない。いったい何が起きたのだろう?
実はこの女性が投稿した写真には、テーブルに置かれた料理の注文に使うQRコードも写っていたのだ。これが悪用され、女性の写真を見たネットユーザーが勝手にQRコードを読み取り、そこから注文を行っていたのだ。
SNSでレストランのQRコードをシェアしてしまった女性 11月23日、中国に住む王さんという女性は、友人と火鍋レストランを訪れておいしい食事を堪能していた。
王さんは食事の最中に料理の写真をSNSに投稿したが、テーブルに置かれていたQRコードが写りこんでいたことに気付かなかった。
この店ではQRコードをスキャンすることで、店員を呼ばなくても注文や支払いをすることができるようになっているのだが、それが悪用されたようだ。
王さんは許可した一部の人しか見ることのできないWeChat Momentsページに写真を投稿したのだが、それでも多くの人が次から次へとQRコードをスキャンして注文をしまくったようだ。
レストランのスタッフが王さんのテーブルに見覚えのない注文を確認しに来たとき、王さんはようやく自分が投稿したSNSの写真に写ったQRコードを誰かが使っていることに気が付いた。
[画像を見る]
image creditThe Paper
支払合計金額は870万円に 王さんはすぐに投稿を削除したが、写真を見た人たちからの注文は止まなかった。
イカ料理が2580皿、アヒルの血を使った料理が1850皿、エビのすり身の料理が9990皿と、ありえない数の注文がワンさんのテーブルから厨房に届いたのだ。
[画像を見る]
pixabay
店側が事態に気が付き不正な注文の支払いを免除 店側も事態に気が付いたようで、注文された代金のすべてをワンさんに請求しなかったそうだ。
だがいたずらで注文を行った犯人の特定には至らず、その後も店には注文は続き、ワンさんのテーブルを変えることでいたずらの注文を見分けるようにしたという。
店側はその後、同様のことが起きないよう、注文する際には店から一定の距離内にいないと注文できないようにシステムを変更したそうだ。
王さんは今回の件で勉強になったと述べ、人々が料理の写真を共有することにもっと注意するよう、情報セキュリティの意識を高めるよう呼びかけた。
[画像を見る]
pixabay
なお、四川怡祥法律事務所の林暁明弁護士は、中国本土のメディア『豊棉新聞』に対し、偽の注文は王さんの本来の意図とは異なるものであり、無効になると述べた。
また、レストラン側が経済的損失を被った場合、偽の注文をした人々に賠償を要求することができると述べた。
林氏はまた、レストランの注文システム設計者に対し、今後この問題を防ぐために、注文手順に確認の仕組みを追加するよう提案した。
SNS上では、王さんの苦境に同情する声があがると同時に、レストランのQRコードには「便利さとは裏腹のリスク」があるという指摘の声も寄せられている。
References:Food faux pas: China diner shocked by US$60,000 bill for meal after accidentally posting photo of dish ordering QR code online/ written by Scarlet / edited by parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
中国で、ある女性がレストランで食事をした際、その時の写真をSNSに投稿したことが原因で、43万元(870万円)という信じられない請求書を受け取った。
もちろんそんなに大量に食事をした覚えはない。いったい何が起きたのだろう?
実はこの女性が投稿した写真には、テーブルに置かれた料理の注文に使うQRコードも写っていたのだ。これが悪用され、女性の写真を見たネットユーザーが勝手にQRコードを読み取り、そこから注文を行っていたのだ。
SNSでレストランのQRコードをシェアしてしまった女性 11月23日、中国に住む王さんという女性は、友人と火鍋レストランを訪れておいしい食事を堪能していた。
王さんは食事の最中に料理の写真をSNSに投稿したが、テーブルに置かれていたQRコードが写りこんでいたことに気付かなかった。
この店ではQRコードをスキャンすることで、店員を呼ばなくても注文や支払いをすることができるようになっているのだが、それが悪用されたようだ。
王さんは許可した一部の人しか見ることのできないWeChat Momentsページに写真を投稿したのだが、それでも多くの人が次から次へとQRコードをスキャンして注文をしまくったようだ。
レストランのスタッフが王さんのテーブルに見覚えのない注文を確認しに来たとき、王さんはようやく自分が投稿したSNSの写真に写ったQRコードを誰かが使っていることに気が付いた。
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支払合計金額は870万円に 王さんはすぐに投稿を削除したが、写真を見た人たちからの注文は止まなかった。
イカ料理が2580皿、アヒルの血を使った料理が1850皿、エビのすり身の料理が9990皿と、ありえない数の注文がワンさんのテーブルから厨房に届いたのだ。
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店側が事態に気が付き不正な注文の支払いを免除 店側も事態に気が付いたようで、注文された代金のすべてをワンさんに請求しなかったそうだ。
だがいたずらで注文を行った犯人の特定には至らず、その後も店には注文は続き、ワンさんのテーブルを変えることでいたずらの注文を見分けるようにしたという。
店側はその後、同様のことが起きないよう、注文する際には店から一定の距離内にいないと注文できないようにシステムを変更したそうだ。
王さんは今回の件で勉強になったと述べ、人々が料理の写真を共有することにもっと注意するよう、情報セキュリティの意識を高めるよう呼びかけた。
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なお、四川怡祥法律事務所の林暁明弁護士は、中国本土のメディア『豊棉新聞』に対し、偽の注文は王さんの本来の意図とは異なるものであり、無効になると述べた。
また、レストラン側が経済的損失を被った場合、偽の注文をした人々に賠償を要求することができると述べた。
林氏はまた、レストランの注文システム設計者に対し、今後この問題を防ぐために、注文手順に確認の仕組みを追加するよう提案した。
SNS上では、王さんの苦境に同情する声があがると同時に、レストランのQRコードには「便利さとは裏腹のリスク」があるという指摘の声も寄せられている。
References:Food faux pas: China diner shocked by US$60,000 bill for meal after accidentally posting photo of dish ordering QR code online/ written by Scarlet / edited by parumo
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