
純白にくっきり映えるきらびやかな玉虫色や黄色や赤のカラフルな模様。まさに芸術品のような翅(羽、はね)をもつこちらの蛾をご存じだろうか。
北東インドや東南アジアに生息するヤガ科の一種、学名 Baorisa hieroglyphica(バオリサ・ヒエログリフィカ)は、生物のデザイナーを想像せずにはいられない圧倒的な翅の模様から、いろいろな名で呼ばれている。
英語圏ではピカソモス( Picasso Moth)という名で知られる。世界的な画家パブロ・ピカソの抽象的な作品を彷彿とさせるからだ。
そして日本では、七夕の時期にまとう色あざやかな浴衣を想像させる、タナバタユカタヤガとも呼ばれている。
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Picasso Moth芸術的な翅をもつバオリサ・ヒエログリフィカ 世界には蛾と蝶を含むチョウ目(鱗翅目)が約16万種存在し、そのうち蝶は1万7500種ほど。つまりほとんどが蛾であり、とびきり鮮やかな色の種も存在する。
その中でもとりわけ芸術的な模様の翅で有名なのが、英語圏ではピカソモスの名で親しまれているBaorisa hieroglyphica(バオリサ・ヒエログリフィカ)だ。
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この種は北東インドや東南アジアの一部に生息するチョウ目のヤガ科の1種で 、1882年にイギリスの昆虫学者フレデリック・ムーアによってはじめて記録された。象形文字風?ピカソの抽象画っぽくも見える翅の模様 まるでキャンバスに描かれたような複雑な模様が特徴のピカソモス。その見事な翅は見る人の芸術的感性や想像力をかきたてる。
前翅には、この蛾の学名にあるギリシャ語の hieroglyphica 、もともとは古代ヒエログリフ(象形文字)を意味する言葉のとおり、青みがかった玉虫色や黄色や赤などの色彩が入り混じった、幾何学的な図形がみてとれる。
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それが絵画を好む人にとってはピカソの抽象画をイメージさせる。
総柄ではないあたりもなかなかおしゃれというか、デザイナーの意図なるものをつい夢想してしまう。
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The Picasso Moth日本ではタナバタユカタヤガという名も 正式な和名かどうかは不明だが、日本でこの蛾はタナバタユカタヤガという名でも呼ばれているそう。
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image credit:odditycentral
そう聞くと七夕の時期にまとう、色あざやかな浴衣が思い浮かぶ。ロマンチックで季節感もあるとても趣のある名前だね。
なおバオリサ種の蛾は長らくこの1種のみと思われていたが、後の研究により3つの別種が判明しているそうだよ。有毒な虫の頭部や蜘蛛の巣の模様で擬態説も ピカソモスの詳しい生態もあまりわかっていないが、多くの蛾と同様に夜行性で、夜は花から花へと飛び回り、受粉を助けると考えられている。
翅を広げたときの大きさは5cmほど。また翅の柄は、有毒な赤い昆虫の頭部や蜘蛛の巣に見えるともいわれ、天敵を寄せ付けない役目を果たすという説もある。
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一般に蛾といえば、木の枝や葉の色に寄せた地味目な色をイメージするけど、まえに紹介したモモイロヤママユのようにピンクと黄色のメルヘンカラーもいたりするから、人間の目にはカラフルな芸術品に見えるピカソモスの模様にも実は深い意味があるのかもしれない。
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人間のアートにもインスピレーションを与えてそうなピカソモス。こうした生物を見るにつけ時にユニークでクリエイティブな自然界にときめいてしまうね。
References:odditycentral / wikipedia / facebook / youtube / siなど /written by D/ edited by parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
北東インドや東南アジアに生息するヤガ科の一種、学名 Baorisa hieroglyphica(バオリサ・ヒエログリフィカ)は、生物のデザイナーを想像せずにはいられない圧倒的な翅の模様から、いろいろな名で呼ばれている。
英語圏ではピカソモス( Picasso Moth)という名で知られる。世界的な画家パブロ・ピカソの抽象的な作品を彷彿とさせるからだ。
そして日本では、七夕の時期にまとう色あざやかな浴衣を想像させる、タナバタユカタヤガとも呼ばれている。
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Picasso Moth芸術的な翅をもつバオリサ・ヒエログリフィカ 世界には蛾と蝶を含むチョウ目(鱗翅目)が約16万種存在し、そのうち蝶は1万7500種ほど。つまりほとんどが蛾であり、とびきり鮮やかな色の種も存在する。
その中でもとりわけ芸術的な模様の翅で有名なのが、英語圏ではピカソモスの名で親しまれているBaorisa hieroglyphica(バオリサ・ヒエログリフィカ)だ。
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この種は北東インドや東南アジアの一部に生息するチョウ目のヤガ科の1種で 、1882年にイギリスの昆虫学者フレデリック・ムーアによってはじめて記録された。象形文字風?ピカソの抽象画っぽくも見える翅の模様 まるでキャンバスに描かれたような複雑な模様が特徴のピカソモス。その見事な翅は見る人の芸術的感性や想像力をかきたてる。
前翅には、この蛾の学名にあるギリシャ語の hieroglyphica 、もともとは古代ヒエログリフ(象形文字)を意味する言葉のとおり、青みがかった玉虫色や黄色や赤などの色彩が入り混じった、幾何学的な図形がみてとれる。
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それが絵画を好む人にとってはピカソの抽象画をイメージさせる。
しかもよく見ると、華やかな前翅に対して後翅のほうには模様はなく、光沢がある純白のみ。
総柄ではないあたりもなかなかおしゃれというか、デザイナーの意図なるものをつい夢想してしまう。
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The Picasso Moth日本ではタナバタユカタヤガという名も 正式な和名かどうかは不明だが、日本でこの蛾はタナバタユカタヤガという名でも呼ばれているそう。
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image credit:odditycentral
そう聞くと七夕の時期にまとう、色あざやかな浴衣が思い浮かぶ。ロマンチックで季節感もあるとても趣のある名前だね。
なおバオリサ種の蛾は長らくこの1種のみと思われていたが、後の研究により3つの別種が判明しているそうだよ。有毒な虫の頭部や蜘蛛の巣の模様で擬態説も ピカソモスの詳しい生態もあまりわかっていないが、多くの蛾と同様に夜行性で、夜は花から花へと飛び回り、受粉を助けると考えられている。
翅を広げたときの大きさは5cmほど。また翅の柄は、有毒な赤い昆虫の頭部や蜘蛛の巣に見えるともいわれ、天敵を寄せ付けない役目を果たすという説もある。
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一般に蛾といえば、木の枝や葉の色に寄せた地味目な色をイメージするけど、まえに紹介したモモイロヤママユのようにピンクと黄色のメルヘンカラーもいたりするから、人間の目にはカラフルな芸術品に見えるピカソモスの模様にも実は深い意味があるのかもしれない。
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人間のアートにもインスピレーションを与えてそうなピカソモス。こうした生物を見るにつけ時にユニークでクリエイティブな自然界にときめいてしまうね。
References:odditycentral / wikipedia / facebook / youtube / siなど /written by D/ edited by parumo
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