ハスキー犬のようにブルブルと車体を揺らし、雪を振り落とす電気自動車が登場していた
 豪快に雪とたわむれたあとのハスキーかな?と思ったら車だった!

 近ごろ話題の高級電気自動車(EV)の「ET9」はなんと車体を揺らし、雪を振り落とすという驚きの機能をもつという

 映画「カーズ」じゃあるまいし、車が自力でそんなことできんの?って話だが、まずは動画をみてほしい。

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NIO ET9 - Snow!? Simply shake it off! SkyRide intelligent chassis system can do it. #shorts Weilaiまるでシベリアンハスキー?雪を振り落とす車が話題に こちらは中国の電気自動車メーカーNIO社のEV「ET9」のユニークな機能をとらえたもの。
動画はもともとは Weibo のものだそう。

 なんとこの車、揺れて雪を落とすのだ

 犬のぶるぶるんってやつよりゆっさゆっさって感じだけども、さらさらの雪が落ちてるのがわかる。

 現れた白と黒のボディカラーといい、雪とたわむれたあとのシベリアンハスキーの仕草を連想しちゃうよ。

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ET9の統合システム SkyRideとは しかしこのような動きがなぜ可能になったのだろう。NIO社によると、その秘密は、ET9 が搭載する先進的なシャーシ システム「SkyRide(スカイライド)」にあるという。

 現在の自動車は主に、ハンドル(ステアリングホイール)とタイヤ前輪の車軸をステアリング シャフトという部品で物理的に連結することで、機械的に方向を制御して操舵するステアリング システムを採用しているそうだ。


 一方、NIO社によると、ET9は「ステア・バイ・ワイヤ」という 新しいステアリング システムを採用している。

 ステア・バイ・ワイヤ は、ハンドルとタイヤを機械的に接続しておらず、ハンドルに舵角センサー、車軸にモーターがついていて、舵角センサーとモーター間が電線(ワイヤ)でつながっており、電気信号による制御で操舵する。

 さらにET9は、リア ステアリング(後輪操舵)とフルアクティブ サスペンション(振動抑制装置付きサスペンション)を搭載しているそう。

 前述の SkyRide は、これらすべてを統合するシステムで、これにより複雑な道路状況でもスムーズな乗り心地を実現したという。

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各タイヤの油圧ポンプを揺らし犬のような動きが可能に 海外メディアによると、今回の犬が雪を振るい落とすような変わった動作も SkyRide によるもので、各タイヤに独立してある油圧ポンプで車体を揺らすことで、このような動きができる。

 ただ実際のところ、このユニークな「雪落とし機能」がどれほど有効かはちょっとわからない。
動画のように落ちるかどうかは、そのときの天気や雪の状態によるだろう。

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 さらさらした雪質なら簡単に落ちるかもだが、それなら一般的なスノーブラシでも簡単に払い落とせる。

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 かといって、一度とけかけてからまた固まった雪や、水分の多い雪ではどうなんだろう。カチカチに凍った雪氷や重い雪だとちょっと車をゆすったぐらいじゃビクともしない気がするけども。

 まあなんだ、落とした雪をどこかに除ける作業は依然としてあるわけで、車の雪かきから完全に逃れるのはもう少し先になりそう。

 でもちょっと見ために面白いからほんとにできるならこの目で見てみたい。
動作が犬っぽい車って斬新だもの。予約受付中。お値段1700万円の超高級車 ハスキーっぽい 4ドアEV ET9は現在予約受付中。納入は2025年4月~6月予定。そして気になるお値段は、なんと11万2,000ドル。日本円で約1700万円となる。


 なかなか個性的な ET9 のお披露目イベントは昨年12月に開催されたばかり。そこでNIO社のウィリアム・リーCEOは、アウディや BMW、メルセデス・ベンツに匹敵する車を目指した、と述べていたそう。

 全体が見えないせいか、イメージよりもお高くてびっくりだ。ここは一つ豪雪地帯のお金持ちが数台目かに購入して、大雪ではしゃぐ本物のハスキーとともに動画で披露してくれる日を待つことにしようそうしよう。

References:futurism など /written by D/ edited by parumo

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