
今月4日の「スター・ウォーズ」の日、ご存じイーロン・マスク氏率いるスペースX社が、宇宙空間での船外活動用の宇宙服「EVAスーツ」を発表した。
これは同社が推進している商業宇宙飛行計画「ポラリス計画」の一環、「ポラリス・ドーン・ミッション」で使用されるもの。
NASAのこれまでの宇宙服とは一線を画すような仕上がりの宇宙服のデザインを見てみよう。
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The Extravehicular Activity (EVA) Suit史上初!商業宇宙飛行士による船外活動用の宇宙服 この宇宙服は、スペースX社が推進する「ポラリス計画」での使用を目的に開発されたものだそうだ。
「ポラリス計画」とは、有人宇宙飛行の進歩を目的とするもので、その第一段階として、今年中にも「ポラリス・ドーン(Polaris Dawn)・ミッション」が実施される予定である。
この計画は世界で初めて商業宇宙飛行士による船外活動を行うもので、地上約700㎞での宇宙遊泳など、5日間にわたるミッションが予定されている。
今回発表された宇宙服は、このポラリス・ドーン・ミッションで実際に着用されるデザインとのこと。最新の素材と独自の技術が詰め込まれた一品
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素材はスペースX社独自開発による耐火性のストレッチ素材。高温・低温に耐え、柔軟性もばっちりだ。なお、船外活動用の宇宙服が白いのは、太陽光対策なんだそうだ。
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肩や肘、膝、指などの関節部分には、独自の関節設計が取り入れられ、スムーズなムーブメントを確保している。
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3Dプリントで作られたヘルメットには、最新のヘッドアップディスプレイ(HUD)が搭載されており、宇宙服の圧力の状態や温度、湿度に関する情報が表示される。
またバイザーには船外活動中の眩しさを軽減する機能がついており、内側には防曇処理が施されているそうだ。
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「宇宙服」のイメージを塗り替えるスタイリッシュなデザイン 全身のデザインはこんな感じ。
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image credit:X
宇宙服と一口に言っても、船外服のほかに打ち上げ時や帰還時に着用する与圧服、宇宙ステーションでの居住時に着用する船内服などいくつもの種類がある。
スペースXでは既に船内服は実用化していて、実際に着用されている。宇宙飛行士の野口さんが、同社の宇宙服を紹介する動画があるので、ぜひこちらも見てほしい。
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野口宇宙飛行士の宇宙暮らし054 SpaceX 宇宙服解説
NASAの与圧服はオレンジスーツと呼ばれ、緊急時に脱出・避難する事態を想定したものだ。名前の通り鮮やかなオレンジ色をしているが、これは万一の不時着時に発見しやすいようにとの理由もある。
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image credit:Kim Shiflett, Public domain, via Wikimedia Commons
こちらは時代を感じさせる、アポロ11号当時の宇宙服一式。当時は打ち上げから帰還まで、ずっとこの宇宙服を着続けていたわけだから、相当大変だったに違いない。
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image credit:NASA, Public domain, via Wikimedia Commons
ちなみに現在アメリカが採用している船外活動用の宇宙服は、1着あたりの値段が1,000万ドル(現在のレートで約15億5千万円)もするんだそうだ。
今回のスペースX社の宇宙服がどのくらいのお値段なのかは不明だが、将来的には月はもちろん、火星への都市建設まで見据えているらしいイーロン・マスク氏。
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どうやら宇宙服の量産化まで視野に入れているようなので、そのうちにお値段も劇的に下がるのかもしれない。
最後に野口宇宙飛行士による、船外活動用宇宙服の詳細な説明動画も貼っておこう。今回のスペースX社のモノではないが、宇宙空間で活動するために、どれだけの機能が装備されているのかがよくわかる映像になっている。
11分強の動画だが、興味のある人はぜひ見てみてほしい。
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野口宇宙飛行士の宇宙暮らし 021船外活動用宇宙服
References:SpaceX Unveils Extravehicular Activity Suit For Astronauts To Go On Spacewalks / written by ruichan/ edited by parumo
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これは同社が推進している商業宇宙飛行計画「ポラリス計画」の一環、「ポラリス・ドーン・ミッション」で使用されるもの。
NASAのこれまでの宇宙服とは一線を画すような仕上がりの宇宙服のデザインを見てみよう。
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The Extravehicular Activity (EVA) Suit史上初!商業宇宙飛行士による船外活動用の宇宙服 この宇宙服は、スペースX社が推進する「ポラリス計画」での使用を目的に開発されたものだそうだ。
「ポラリス計画」とは、有人宇宙飛行の進歩を目的とするもので、その第一段階として、今年中にも「ポラリス・ドーン(Polaris Dawn)・ミッション」が実施される予定である。
この計画は世界で初めて商業宇宙飛行士による船外活動を行うもので、地上約700㎞での宇宙遊泳など、5日間にわたるミッションが予定されている。
今回発表された宇宙服は、このポラリス・ドーン・ミッションで実際に着用されるデザインとのこと。最新の素材と独自の技術が詰め込まれた一品
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素材はスペースX社独自開発による耐火性のストレッチ素材。高温・低温に耐え、柔軟性もばっちりだ。なお、船外活動用の宇宙服が白いのは、太陽光対策なんだそうだ。
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肩や肘、膝、指などの関節部分には、独自の関節設計が取り入れられ、スムーズなムーブメントを確保している。
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3Dプリントで作られたヘルメットには、最新のヘッドアップディスプレイ(HUD)が搭載されており、宇宙服の圧力の状態や温度、湿度に関する情報が表示される。
またバイザーには船外活動中の眩しさを軽減する機能がついており、内側には防曇処理が施されているそうだ。
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「宇宙服」のイメージを塗り替えるスタイリッシュなデザイン 全身のデザインはこんな感じ。
船外活動用にしては、かなりスリムで革新的なスタイルだ。これまでの宇宙服のイメージが覆りそう。
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image credit:X
宇宙服と一口に言っても、船外服のほかに打ち上げ時や帰還時に着用する与圧服、宇宙ステーションでの居住時に着用する船内服などいくつもの種類がある。
スペースXでは既に船内服は実用化していて、実際に着用されている。宇宙飛行士の野口さんが、同社の宇宙服を紹介する動画があるので、ぜひこちらも見てほしい。
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野口宇宙飛行士の宇宙暮らし054 SpaceX 宇宙服解説
NASAの与圧服はオレンジスーツと呼ばれ、緊急時に脱出・避難する事態を想定したものだ。名前の通り鮮やかなオレンジ色をしているが、これは万一の不時着時に発見しやすいようにとの理由もある。
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image credit:Kim Shiflett, Public domain, via Wikimedia Commons
こちらは時代を感じさせる、アポロ11号当時の宇宙服一式。当時は打ち上げから帰還まで、ずっとこの宇宙服を着続けていたわけだから、相当大変だったに違いない。
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image credit:NASA, Public domain, via Wikimedia Commons
ちなみに現在アメリカが採用している船外活動用の宇宙服は、1着あたりの値段が1,000万ドル(現在のレートで約15億5千万円)もするんだそうだ。
今回のスペースX社の宇宙服がどのくらいのお値段なのかは不明だが、将来的には月はもちろん、火星への都市建設まで見据えているらしいイーロン・マスク氏。
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どうやら宇宙服の量産化まで視野に入れているようなので、そのうちにお値段も劇的に下がるのかもしれない。
最後に野口宇宙飛行士による、船外活動用宇宙服の詳細な説明動画も貼っておこう。今回のスペースX社のモノではないが、宇宙空間で活動するために、どれだけの機能が装備されているのかがよくわかる映像になっている。
11分強の動画だが、興味のある人はぜひ見てみてほしい。
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野口宇宙飛行士の宇宙暮らし 021船外活動用宇宙服
References:SpaceX Unveils Extravehicular Activity Suit For Astronauts To Go On Spacewalks / written by ruichan/ edited by parumo
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