
アメリカのバーモント州立大学で、マックスという名前の猫が「名誉博士」の学位を大学側から正式に授与されたそうだ。
彼は大学の近所に住む飼い猫で、毎日自主的にキャンパスに通っていた。
今回「マックス博士」となった猫は、今後も大学のため、学生たちのために愛と癒しのパワーを振りまいてくれることだろう。猫目線の研究論文なんかも期待できそうだ。
学生のメンタルケアは任せるニャ!マックスはバーモント州立大学キャッスルトン校の正門近く、セミナリー・ストリートに住むアシュリー・ダウさんの飼い猫である。
彼がアシュリーさんのもとにやって来たのは、今から4年前のこと。以来彼は毎日のように大学に通い、学生たちはもちろん、教職員の間でも人気のアイドルキャットになった。
マックスと大学との関係は?と聞かれると、アシュリーさんはこう答える。
入学希望者の案内もするニャ彼はみんなに精神的な癒しを与える、エモーショナルサポートアニマル(ESA)、いわばセラピーキャットなんです
彼の人気がどのくらいかというと、大学が入学希望者を相手に行うキャンパスツアーの目玉になるくらい。大学の入学事務局の担当者はこう語る。
ツアー当日になると、彼が現れてほとんどのお客さんをお出迎えしてくれるんです。そして歓迎のあいさつが行われる旧チャペルまでついて来て、いざツアーが始まると、参加者に混ざって歩き始めるんですよ
また、大学の教員によれば、マックスは特に期末テストの期間中、学生たちの大きな助けになっているんだそうだ。
夏休みはちょっぴりさみしいニャ……マックスは学生たちの啓発に余念がありません。
窓の外では、毎日彼が歩き回っているのが見えます。学生たちがスマホを置いて彼を抱き上げると、マックスは彼らの背中に飛び乗ります。そして自撮り大会が始まるんです
期末テストが終わり、学生たちが長期休暇に入って帰省してしまうと、マックスはいつも少し混乱する。アシュリーさんはそんな時のマックスの様子について、こう説明している。
マックス博士の誕生ニャ!彼は学生たちを探しに行っては、ちょっとがっかりしたような、悲しそうな顔で帰ってきて、家の中に閉じこもってしまいます。
そして休みが終わる頃になると、マックスは3日くらい家に戻らなくなるので、探しに行かなければなりません。彼はキャンパスの中で学生たちの帰りを待っているんですよ
4年間大学に通い続けたマックスは、この度学生らといっしょに学位を取得。大学を「卒業」することに。6日付のバーモント州立大学のFacebookには、以下のアナウンスが掲載された。
皆さん、学位授与式がもうすぐやってきます。我々はそれをお祝いするとともに、ここに特別な学位の授与者を発表します。
大学の教授陣からの大きな賛同を得て、理事会は猫のマックス・ドウに名誉博士の称号を授与し、キャットニップと爪とぎ、そして専用トイレを特典として進呈することを決定しました。
おめでとう、マックス・ドウ博士!
こちらがマックスの名誉博士号の授与証だ。専門は文学(literature)……いや、ええと、猫砂学(litter-ature)でいいのかな?
古くて新しい大学彼が通っているキャッスルトン校は、もともとは1787年に創設された独立した大学だった。州内では最古の歴史を誇り、アメリカ全土でも18番目に古い大学らしい。
その伝統あるキャッスルトン大学が他の大学と合併し、現在のバーモント州立大学となったのは、実は昨年の夏のこと。古くて新しい大学なんだね。
そして今回マックスは、この新生州立大学の最初の学位授与者の一員となる栄誉を得たわけなんだ。
キャッスルトン校の卒業式は、18日に無事執り行われた。マックスは残念ながら、式への参加は見送ったそう。
後ほど飼い主であるアシュリーさんのもとへ、授与証と特典が届けられる予定とのことだ。
卒業し、マックス博士になったとはいえ、彼が大学に通わなくなるわけじゃない。
おそらく今後もキャットニップの研究とか、学生たちのメンタルヘルスと猫の関係のデータを取るとか、そんな名目で自由にキャンパスを歩き回る彼の姿が見られるに違いないんだ。
NNNに関しての極秘情報を公開してくれるとうれしいな。
References:Community cat earns honorary ‘degree’ from Castleton / Dr Litter-ature: Beloved Campus Cat Earns Honorary Degree From Vermont State University / written by ruichan/ edited by parumo