
真ん中にいるのが赤ちゃん象だ。まるで要人のセキュリティーサービスさながらに、自らが盾になって赤ちゃんを中心に置き、危険が及ばないよう、まわりを取り囲むようにしてフォーメーションを組むのだ。
鉄壁の警備体制で赤ちゃんを守りながら眠る象の家族 インド行政サービス (IAS)の職員、プリヤ・サフさんがXにポストした動画に、多くの人が感動した。
野生動物写真家のダヌ・パラン氏が上空から撮影したその動画には、タミル・ナードゥ州アナマライ・タイガー保護区のジャングルの奥地で、アジアゾウの家族が眠っている姿があった。
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若い象や大人の象、4匹は小さな赤ちゃんを取り囲むようにして眠っているのがわかる。
彼女たちは寝ている間も赤ちゃん象を守るために、鉄壁のフォーメーションを組み、赤ちゃんに危険が及ばないようにしているのだ。
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左上の若い象が、途中で足を動かして、家族が近くにいることを確認している様子もとても印象的だ。
象は危険が迫った際、家族が協力して若いゾウや弱った個体を守ることはよく知られているが、寝ている間もそれは行われていたのだ。
なんという心温まる光景。この動画を見たネットユーザーからは、「象という動物はいつだって我々に本当に大切なことを教えてくれる」、「美しい...ただただ美しい...今日一日が幸せに過ごせそうだ」などのコメントが上がった。A beautiful elephant family sleeps blissfully somwhere in deep jungles of the Anamalai Tiger Reserve in Tamil Nadu. Observe how the baby elephant is given Z class security by the family. Also how the young elephant is checking the presence of other family members for reassurance.… pic.twitter.com/sVsc8k5I3r
— Supriya Sahu IAS (@supriyasahuias) May 16, 2024
象の群れは主にメスとその親族で作られている。お互いが強い絆で結ばれており、助け合いながら生きているのだ。
高度な社会性を持ち、知能が高い象は多種多様なコミュニケーション能力を持っている。2023年の研究によると、象は個々に名前のようなものがあり、その名を示す特定の鳴き声で呼び合っていることが明らかになったという。
大きくて家族思い、仲間思いのアジアゾウは、アフリカゾウより人間に懐きやすく、宗教的儀式に使用されることもある。
だが、森林伐採や開墾による生息地の破壊、牙などを目的とした密猟などにより生息数は減少しており、1986年から絶滅危惧種に指定されている。
Written by parumo
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