この中の数字が読める?少数色覚の人のみ読むことができる数字
 赤や緑が見えない、わかりにくいなど、これまで色の感覚が多くの人と異なる場合「色覚異常」という医学用語が使われてきたが、近年の多様性社会においては今後、基本的に「少数色覚」を使用しようという活動が広まっている。

 少数色覚者の世界での割合は、男性の約12人に1人、女性の約200人に1人だ。

 生まれつきだとその感覚が普通なので、なかなか気づけないものだが、もしかして自分も?という人に役立つ画像がSNSで話題になっている。

 以下本文で紹介するその画像(上のじゃないよ)は、様々な色相で構成された円を見る石原式色覚検査をもとにしたもので、そこの数字が判別できれば、少数色覚者の可能性があるそうだ。

もしかして自分も?これが読めたら少数色覚の簡易検査 ではさっそくこちらの円を見ていただきたい。

[画像を見る]

image credit:IsaacKing314/X

 いかがだろう?

 私自身はわからないのだが、この円に「73」が見えるなら、2型2色覚(緑色を感じない:旧 第2色盲/緑色盲)、また「23」なら1型2色覚(赤色を感じない:旧 第1色盲/赤色盲)の可能性があるそう。

 いずれも医学的には生まれつきのものと診断されるものだ。

[動画を見る]

 投稿者のIsaac Kingさんは、これを「逆」石原式色覚検査と呼んでいる。たくさんの色がわかる大多数の人向けではなく、少数色覚者でなければわからないものだからだ。

XユーザーIsaac Kingさんのポスト 少数色覚者の半数が「23」もう半分が「73」と回答 Isaac Kingさんによると、彼自身も数字はわからなかったが、これを見た少数色覚の人の約半数が23と答え、残りの半数は73と答えたそう。

 中には以下のように「最初は見えなかったけど 73 という手がかりと微妙な色合いからなんとなく分かった」という人も 少数色覚者は夜目が利きカムフラージュを見破る にしてもなぜこのように色の見えかたに違いがあるのだろう?

 海外サイトdiggによると、実は少数色覚の場合は夜でも視力が鋭く、明るさの変化を感知する能力に優れていることがわかっている。つまり明かりが乏しく、薄暗い環境でもナビゲーションができるなど、夜目が利くのだ。

 氾濫する色の情報にも惑わされず、周囲が多少暗くとも熟した果実を容易に見分けたり、昆虫の巧みなカモフラージュを見破ることさえ可能とされる。

 【参考】「色覚異常の隠れた才能」。米国公認の健康教育指導者であるワシントン大学の人類学者アマンダ・メリンさん(2015年公開当時)による解説。しきかく学習カラーメイトさんが許可を得て日本語訳にしたもの。

[動画を見る]

色覚異常の隠れた才能(アマンダ・メリン ワシントン大学 2015)画像編集ソフトで「73」の可視化も可能 一方、Xユーザーtobiasさんは、Isaacさんと同様の画像を生成できる画像編集ソフトGIMPのXアカウント(@GIMP_Official)を紹介。GIMPにはたくさんのカラーフィルターがあるそう。  Isaacさんの画像から@AransentinさんがGimpで生成したのがこちら。
GimpでRGBチャンネルを少しいじってみたら、案の定こうなった
 さらに近ごろは少数色覚でも色覚を矯正できる特別なメガネもあり、生まれて初めて多彩な色の世界を経験する人も増えている。

 ただIsaacさんの画像は、あくまでも簡易なものだ。自分の色覚をより詳しく知りたい人は眼科など専門機関を受診しよう。

References:designtaxi / color-mateなど /written by D/ edited by parumo

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