圧巻の光景!イトマキエイの大群を上空から撮影した映像
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 天空を舞う巨鳥のように、大きなヒレでゆったりと海中を優雅に泳ぐイトマキエイ。幅3mにも成長する彼らの姿は単体でもうっとりするほど美しいが、無数の大群となるともはや圧巻。
尊さと畏怖が入り混じる迫力の光景となる。

 先日メキシコ西部の沿岸でダイバーのエミリーさんが、小さな島に空目するほど集まって泳ぐたくさんのイトマキエイに出くわした。

 ラッキーなことに毎年春から初夏にかけ、この海域を遊泳する大規模な群れに遭遇したのだ。

 エミリーさんがシェアしてくれた貴重な映像「世界最大のイトマキエイの大移動」を堪能しよう。

メキシコの海で遭遇したイトマキエイの大群 この光景はカナダ出身のエミリー・マージリさん(25歳)が7月1日インスタグラムにシェアしたもの。

 その日彼女はメキシコ西部のバハ・カリフォルニア半島の東に位置するラ・ベンターナ湾付近で初心者のダイバーたちと一緒にフリーダイビングを楽しんでいた。

 そこで水中に見えた大きな影にふと気づき、目を丸くした。それがイトマキエイの大群だった。

 上空からだと小さな島のように見えるけど、海面下にはイトマキエイの群れがいっぱい!てかこの数がゆうゆうと泳げるあたり、やっぱり海は広くて深いや

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エミリーさん(emgonewild)の動画[画像を見る] イトマキエイの遊泳にダイバーみんな大興奮 実は彼女たちがいたコルテス海(カリフォルニア湾)沿岸には、イトマキエイの遊泳ルートがあり、春から初夏にかけてイトマキエイが群れで泳ぐ姿がみられるんだそう。

 他ではめったに見られないイトマキエイの大群にダイバー全員が大興奮!

 エミリーさんも、ダイビングを始めた人々と貴重な瞬間を共有できたことをとてもうれしく思ったそう。

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幅最大3.5mにもなるイトマキエイ トビエイ目イトマキエイ科イトマキエイ属に分類するイトマキエイ(Mobula mobular)は、成長すると幅3.5mほどになる大きなエイで、長い尾の付け根に毒針がある。

 ちなみにマントのように巨大な体から通称「マンタ」と呼ばれてるのは、同じイトマキエイ属のオニイトマキエイ( Mobula birostris)やナンヨウマンタ(Mobula alfredi)だそう。


 このエイたちはそれぞれ幅が最大8mと5mと、もっと巨大だ。

 そう聞くとイトマキエイが小柄に思えるかもしれないが、3mを超えるエイが泳ぐ姿もリアルなら、我を忘れて見送るぐらいの迫力がある。

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 そのエイがこんなに群れて集まって、それぞれに羽ばたくように泳いでるだなんて、尊さと同時に畏怖を覚えるほど壮観だったに違いない。

 こちらはエミリーさんが6月にシェアしたイトマキエイの群れ。海の中は少し濁ってるけどそのせいか幻想的でもある。もう海の生き物というより天を目指すファンタジーな生物みたいだ。[画像を見る] 「海を守らないと」「人間のアート作品の100倍美しい」の声 エミリーさんがシェアした「世界最大のイトマキエイの大群」の動画を4万人のフォロワーも大絶賛。61万を超えるものいいねのほかに、こんなコメントが寄せられている。
・海洋生物好きのコレクションがまた一つ
・とにかくすごい!感動した!
・こんな生き物たちががいるんだからやっぱり海を守らなくちゃ!
・人間のアート作品の100倍美しい
・最初スリランカ島をかたどったアニメかと思った
・空撮から空中までの視点といいすべてが魅力的な動画
絶滅危惧種のイトマキエイ イトマキエイの分布は広範囲で、主に地中海、日本の千葉から南の太平洋一帯、アイルランド沖やポルトガルの海域の浅いところや深海に生息する。主食は小魚やプランクトンで、平均寿命は20年ほど。

 温かい海を好み、単独または動画のように群れで泳いで暮らしているが、近年は食用や漢方薬の材料、漁業の網に誤って引き上げられる混獲などにより、世界全体での個体数は減少傾向でマンタと同様、絶滅危惧種となっている。

References:news18 / wikipedia / instagramなど /written by D/ edited by parumo

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