うれしいニュース。アメリカで犬猫の殺処分が激減、約400万匹が新たな家族の元へ

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 2026年4月15日、アメリカの大手非営利団体ベストフレンズ・アニマル・ソサエティが、嬉しいニュースを発表した。

 2024年から2025年の間に全米の動物保護施設で、3万4000匹以上の犬や猫が安楽死から救われ、2025年には約400万匹もの犬や猫が、新しい家族を見つけることができたという。

 動物保護施設で殺処分される猫の数は過去最低を記録しており、保護施設で殺処分された犬の数が8%以上減少し、殺処分ゼロに向けて良い方向に進んでいるそうだ。

コロナパンデミック以来、最大の殺処分数の減少を達成

 ベストフレンズ・アニマル・ソサエティ[https://bestfriends.org/no-kill/animal-shelter-statistics](BFAS)の報告によると、2024年から2025年にかけて、アメリカの動物保護施設における犬や猫の殺処分数は、2020年以来最大の減少を記録したという。

 2025年には、アメリカでは保護施設に収容されていた約400万匹もの犬や猫が、新しい家族を見つけることができたそうだ。

 BFASは、でアメリカが「殺処分ゼロ」の実現に一歩近づいたとしている。

 同団体では「殺処分ゼロ」を、収容された動物の90%が救われる状態と定義している。

通常、重度の病気や行動上の問題により生活の質が損なわれ、再び家庭に迎えられることが難しいペットは、保護施設に入る犬と猫全体の10%を超えることはありません

 2025年には、80%の保護施設が、80%以上の動物たちを救ったという。

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 既に「殺処分ゼロ(施設の90%の動物を救う)」を達成したのは以下の4州である。

・デラウェア州 ・ニューハンプシャー州 ・ロードアイランド州 ・バーモント州

 さらに、次の8州がそれに近い状態にあるといい、それぞれあと500匹以下の動物を救えば、「殺処分ゼロ」を達成できるところまで来ているそうだ。

・コネチカット州 ・アイダホ州 ・メイン州 ・マサチューセッツ州
・モンタナ州 ・ネブラスカ州 ・ノースダコタ州 ・ワイオミング州

保護施設にいる犬猫両方にとって歴史的な年に

 2025年は犬と猫の両方にとって歴史的な年となったが、特に犬にとっては大きな転機となった。

 2024年から2025年にかけて、保護施設で安楽死させられた犬の数は8.5%減少した。これは全国で約2万匹近い犬が、施設から家庭へと迎えられた計算になる。

 これは新型コロナウイルスのパンデミックで、前例のない困難に直面した2020年以来、初めてのことだ。

 実はアメリカでは、保護施設からの譲渡数は、現在もパンデミック前の水準には戻っていないという。これは今なお施設が直面している課題のひとつである。

 猫にとっても、2025年は記録更新の年となった。前年の好調な流れを受け継ぎ、保護施設の猫の83%が救われるという、過去最高の数字を記録したのだ。

 猫の殺処分数は歴史上最も少ない水準に達しており、その背景には地域ぐるみの子猫預かり制度や地域猫プログラム、そしてZ世代による養子縁組需要の増加があるとされている。

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2025年は、アメリカの動物保護施設にとって転換点となりました。データは、健康で治療可能なペットの殺処分を終わらせる動きに、確かな勢いがあることを明確に示しています

 BFASのCEO、ジュリー・キャッスル氏はこのように語っている。

この国では「殺処分ゼロ」の保護施設の数が過去最高を記録しており、昨年は全体の68%の保護施設がこの目標を達成しました。

まだ目標に達していない施設のうち、ほぼ半数はあと100匹未満の追加救助で達成できる状況です。

この成果は、偶然や単独の活動で成し遂げられたものではありません。ペットを愛する人々や保護施設、そしてレスキュー団体が協力した結果なのです

「殺処分ゼロ」の達成には社会全体の協力が不可欠

 BFASとその6,000におよぶパートナー団体のネットワークは、犬や猫が「安全な行き場がない」という理由だけで、保護施設で命を落とすことのない世界を目標とした取り組みを続けている。

 だがそのためには、社会全体の協力が不可欠だ。BFASでは、飼い主として引き取ることはもちろん、一時預かりやボランティア活動への参加などに、積極的にかかわってほしいと呼びかけている。

「殺処分ゼロ」の達成には、施設や保護団体、そして行政や地域住民など、すべての関係者が協力して、ペットと地域社会双方の安全と生活の質を両立させることが求められます

 BFASは、犬や猫の不必要な殺処分を終わらせることを目的に、業界でも最も包括的で正確なデータを収集している。

 ここで言う「不必要な殺処分」には、単に新たな犬や猫を収容するためのスペースを空けるために、今いる動物たちを安楽死させるケースも含まれる。

 この情報を公開することで、地域社会が自分たちの保護施設の現状を理解し、どのように支援できるかを把握できるようにしているのだ。

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日本を含む各国の現状

 翻って日本の状況を見てみると、環境省の最新統計[https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/dog-cat.html]では令和6年度、つまり2024年4月1日~2025年3月31日の犬猫の殺処分数は合計6,830頭となっている。

 その内訳は犬1,964頭、猫4,866頭で、前年の令和5年度の9,017頭からは減少し、過去最低水準になってはいるが、全国的な「殺処分ゼロ」は達成できていない。

 他の国ではどうだろうか。ドイツには「ティアハイム」という保護施設が全国にあり、収容された動物は手厚く保護されていて、基本的に安楽死は行われていない。

 スウェーデンでは動物を捨てることが禁じられており、2023年から猫の個体識別と登録も義務化された。

 また、台湾では収容から一定期間が過ぎたという理由だけでの安楽死はできなくなったが、施設の過密化など新たな課題も抱えているという。

 各国ともに、「殺処分ゼロ」を目指した取り組みは行われているが、まだまだ本当の「ゼロ」への道のりは遠いようだ。

References: New Data Shows Sharpest Drop in U.S. Animal Shelter Deaths Since 2020[https://bestfriends.org/who-we-are/media/new-data-shows-sharpest-drop-us-animal-shelter-deaths-2020]

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