9月4日(土)・9月5日(日)の2日間に渡り、UVERworldが昼夜2公演、計4公演のステージを神奈川・横浜アリーナで敢行した。持つ熱量のすべてを一点に集中し、目の前に、そして今に熱く語りかけるように対峙する全身全霊のステージは、マスク姿のオーディエンスを前にしても変わらない。
「いつもと変わらない。いや、いつも以上」とライブ中にTAKUYA∞が明言したとおり、今夜のアクトは、これまでにはない熱狂と感動の渦にオーディエンスを巻き込んだ。TAKUYA∞の熱い言葉とともに、その横浜アリーナでのライブを振り返りたい。

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6曲目「just Melody」

みんなの声っていうのは、あれだけ盛り上がった数年間があるから、鼓膜や脳にしっかり焼き付いてるんだよ! みんなの声は聞こえてる。この曲をやってた頃のお客さんはもしかすると来てないかもしれないけど、あの頃に一緒に歌ってくれた、あの人たちの声っていうのも、俺は忘れちゃいない。今日は今までで1番の、最高のライブにしましょう!―「just Melody」

ライブが出来る幸せを噛み締めながら進んだ6曲目「just Melody」を壮大に伝播させると、声が出せない不満も吹き飛ぶような、どんな時代でもファンとの絆で繋がっていると感じ得る熱いライブを展開した。
この日、<本当の笑顔失うな>という歌詞がライブの冒頭から心に揺さぶりかける「Q.E.D.」でスタートし、先陣を切ってヒーローとしての姿を見せるような、初っ端から堂々たる熱いステージを見せたUVERworld。アッパーな「KINJITO」、事前に観客の声をアプリで収録してシンガロングが再現された「stay on」や「境界」でロックなライブを繰り広げると、同じ場所を選んだ多くのCrew(=UVERworldのファンの呼称)と時を共にした。変わらないライブのようで、確実に今を刻んでいたライブ。<一番いけないことはさ 自分をダメだと思うこと>と強い言霊が響いた「一滴の影響」も、この日にしか生まれない一滴、一滴の涙。そして、一滴、一滴の汗が空間を作り上げた。

TAKUYA∞の名言で解くUVERworld横浜アリーナライブ2021


8曲目「SOUL」

ぶっ飛ばしていくけど、いいのかな?! 今日は盛り上げる為に、仲間も来ています。
紹介します。お前らの元気なところを、見せてやろうぜ。行こうぜ、おい!―「SOUL」

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躍動感のあるアッポテンポなナンバーがライブ中盤では、さらにオーディエンスに火を付ける。9月1日にリリースされたばかりのシングルに収録された「SOUL」で青山テルマと愛笑む(from 徳川eq.)をサプライズでステージに招き入れると、さらに“お前の最高は俺のダサい、俺のダサいはお前の最高!”と、煽り続けて「来鳥江」を愛笑む(from 徳川eq.)と披露した。「三者三様のソウルフルな声を会場へとぶつけ、ギアはぐんぐん上がっていく。

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13曲目「志 -kokorozashi-」

「隣の人に邪魔されず音楽を聴ける時期ってなかなか無いから。
これはこれで、前向きに捉えて、UVERworldの音楽を楽しんでください」―志 -kokorozashi-

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その後も「誰が言った」、初披露された「NAMELY」を挟んで「志 -kokorozashi-」と久しぶりに演奏されたナンバーが続いた。普段から肉体も精神も音楽の為に鍛え続けるTAKUYA∞が、普段は聴けない曲を公演毎にたくさん入れたという盛りだくさんのセットリスト。13曲目「志 -kokorozashi-」では、彰のギターの心地よいテンポに、信人のベース、誠果のサックス、真太郎のドラム、克哉のギターと順々に重なりあう音楽の“グルーヴ“を丁寧に聴かせて印象づけた。「本当の意味で音楽で繋がってる」と声を零す時間が非常に心地良い。オーディエンスがその一瞬、一瞬を逃さないようにとステージへ向けた眼差しは熱かった。最高のライブを更新することは、並大抵のことではないが、日頃からストイックなTAKUYA∞だからこそ、その言葉を実現にできているのだろう。


16曲目「Touch off」

有観客も、声の出せないライブも見に行った。アーティストを眺めながら、いつも何かが足りない気がしていた。でも、いつも足りないのは、オーディエンスや客じゃなくて…ステージで煽ってるアーティストが、足りないんだよ! 俺たちがいつも足りなかった。こんな時こそ、こんな時代こそ俺たちがハートに、導火線に火をつけてやるぞ!―「Touch off」

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インスト曲「CORE STREAM」と「Fight For Liberty」で捲し立てると、16曲目「Touch off」で衣装チェンジしたTAKUYA∞が灼熱のライブで言葉どおり導火線に火をつける。弾ける火薬を合図に、歌い出しから凄まじいオーラで観る者を圧倒。その気迫には息を呑んだ。


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17曲目「AFTER LIFE」

俺なら、こんなライブが見たい。高揚感が半端なかったもん! こんな気持ちを、大切にしていきたいよね。誰かと見た忘れられない映画だったり、大切な人からもらった言葉だったり。俺たちが幸せになりたい時、最初に考えたいのは誰と過ごして、その人に何を与えられるか。俺たちの持ってるすべてを、あなた達に捧げます。自分たちを愛してくれる人たちぐらいは、愛していきたいよね。
そんな生き方は間違っちゃいないよ。―AFTER LIFE

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広がる自由、広がる幻想的な夜空の照明がアリーナを彩る中で、嫌なことも忘れさせてくれるような時間が進む17曲目「AFTER LIFE」。そこから「EN」、さらには大団円を迎えた中で意外性のあるTAKUYA∞と信人の茶番劇から繰り広げられるユーモアたっぷりの「DIS is TEKI」が投下され、締め括られたステージは最後まで秀逸で、こんなご時世でも、まだまだ熱いライブは続いていくのだろうと明るい未来を想像させた。

18曲目「EN」

マスクで笑顔が覆われていても何も不安じゃない。俺たちはずっと目に見えない希望とか、ありもしない才能を追いかけてやって来た。これからも時代と関係なく嫌なことはあるだろうけど、ミュージシャンなんで5分かそこらの曲で片付けて、前向きに行こうと思って作った曲。今年は夏フェスで思いっきり歌うはずだったんだけど、こうして俺たちにはみんなに聴いてもらえる場所があるから。ここでその分も、全力で最後は出し切りたいと思います。この曲を歌う為に俺たちはステージに立っている。―EN

ラストに気持ち良さそうな表情で「この『EN』がやりたかったんだよ」とライブでしか披露することのない未発表曲を披露したTAKUYA∞の表情は、ひどく眩しく輝いていた。この曲を歌うためにライブをやっていると言っても過言では無いという意気込み、彼らの人生をかけた音楽の数々は最高にカッコ良かった。音楽は前を向く活力となることを証明した横浜アリーナ公演は、大成功を収めた。

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(KKBOXライター:後藤千尋)