『天安門』(著:リービ 英雄)

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自分があの肖像をナマで見たとしてこんな想いが出てくるでしょうか。日本で生まれ日本で育った人からは。

中国で生まれ中国で育った人からは、出てくるかもしれませんが。読書というものは他者の目を借りて見、他者の脳で考えるのと同義であると改めて思います。もしかすると英語、中国語だけであらわされていたかもしれないものが、日本語できちっとあらわされているありがたさ! 私も複数の言語を使いこなしてみたい! そこから見えてくるモノも山ほどありそうです。(カラスヤ)

■レビュワー

◎カラスヤサトシ

1973年生まれ。漫画家。著作に『カラスヤサトシ』『カラスヤサトシのおしゃれ歌留多』『強風記』『喪男の社会学入門』『毎日カラスヤサトシ』『オレは子を見て育とうと思う』『カラスヤサトシの世界スパイス紀行』『おとろし』『カラスヤサトシの孫子まるわかり』『カラスヤサトシの戦国散歩』など多数。近刊にこの連載「文庫で100年散歩」を収録した『カラスヤサトシの日本文学紀行』があります。


近況:1冊読むと3冊くらい、読みたい本が登場してきて時間が足りなくて困っております。


■本の紹介


◎天安門

毛沢東の無関心な眼に何を見るか──中国の正体を求めるリービ英雄の旅

アメリカ生まれの著者が、初めて訪れた中国。都市を離れて、中国の奥へ奥へ──そこには現代があった。国境、言語を越え、歴史を遡るアイデンティティの旅。自身に流れる血を通して、自己の存在を、「仮」と「真」の中で映し出そうとした衝撃の作品群。

1人の越境者の魂の漂泊は、現代中国の真の姿を求める。伊藤整賞受賞作「仮の水」を含む、鮮烈の短篇5作。

  • 『天安門』
  • 著:リービ 英雄
  • ISBN:9784062901161
  • この本の詳細ページ:http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062901161
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