父の性犯罪により解体した家族。犯罪加害者家族の背負う罪なき罰──

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◎遁走の季節

性犯罪にもピンからキリまでがある――なぞと云っては、当節のはやりでもあるらしき"不謹慎"なる語の元に、無意味な糾弾の炎上を見かねぬ仕儀にもなろう。当然、被害に遭った人の心の傷に、軽重の差なぞはあるはずもない。

が、加害者の身内──殊にそれが妻帯者だった場合、その伴侶からすればやはり件(くだん)の罪には許せるレベルと許せぬレベルと云うのが存在するのではあるまいか。例えばあくまでも私個人の考えとしては、強姦と出歯亀行為では量刑の多寡が異なる点もさることながら、後者であればまだしもそこには夫婦としての共同生活を継続してゆける些少の余地も生じる印象がある。

無論、これにはその妻の性格面が大いに与るところに違いない。覗き行為でもそれをやってのけた夫を敢然と切り捨てる妻もいれば、強姦致傷でも婚姻関係を続ける妻と云うのも、少なからずはいるものであろう。

私の母の場合は、瞬時に夫を見離した。罪状もヘビー級であったが、たとえそれがもう少しライトであったとしても、人一倍潔癖な質の母がその種の罪を犯した相手を許す様(ためし)はなかったはずだ。

一瞬にしてそれまでの生活が瓦解したが、その母は当時小学五年だった私と中学生の姉の登校を即時止めさせた上で、自身は被害者関係と家業の運送店の後始末をし、その傍ら、強硬に離婚の手続きを進めていたようである。その甲斐あって、と云うのも妙なものだが、とあれ事件からひと月も経たぬうちには、母は旧姓に戻った上で、最早(もはや)瓦礫と化したその家から私たち二人の子供を連れて逃げだすことができた。


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