2024年9月20日からスタートした「大徳寺 真珠庵」の特別公開。とんちで有名な一休さん(一休宗純和尚)を開祖とするお寺であり、今、話題の「紫式部」にもゆかりの深いお寺。
3年ぶりの一般公開となる「大徳寺 真珠庵」
3年ぶりの一般公開となる「大徳寺 真珠庵」。とんちで有名な一休さん(一休宗純和尚)を開祖とし、臨済宗大本山大徳寺において特別な位置を占める塔頭です。特別公開の対象となるのは、
⚫︎本堂(重要文化財)に飾られる、現代作家6名が描く方丈襖絵
⚫︎書院「通僊院」(重要文化財)
⚫︎金森宗和好みの茶室 「庭玉軒(ていぎょくけん)」(重要文化財)
⚫︎村田珠光「七五三の庭」(方丈東庭)
⚫︎書院「通僊院」
⚫︎「源氏物語図屏風」初公開
一休さんが創建し、紫式部が産湯を使ったという井戸が残る「大徳寺 真珠庵」

茶室 「庭玉軒」

通常の「中露路」は茶室の外にありますが、「中潜り(なかくぐり)」を入った土間の中につくばいを据えて「中露路」としての機能をもたせてあります。二畳台目茶室は、入ることはできませんがしっかりと中まで見ることができます。形のちがう窓を軸をずらして配した色紙窓などその特徴をチェックしてみてください。

紫式部産湯の井戸
紫式部の産湯に使われたと伝わる井戸。今も枯れることなく地下水が湧き出します。真珠庵には他にもいくつかの井戸があり、台所の井戸は水質検査を受け、飲用にできるほどきれいな湧水だそうです。初公開! 源氏物語図屏風


圧巻!6名の現代アーティストによる襖絵
漫画家 北見けんいち氏「楽園」

北見けんいち氏「楽園」
前回2021年の特別公開では、10年近くにわたる修復期間を経て戻ってきた長谷川等伯筆の方丈襖絵が見どころでしたが、今回の特別公開で重要文化財の本堂を彩るのは、「釣りバカ日誌」の作者として知られる漫画家 北見けんいち氏による色鮮やかな襖絵。写真は左側だけですが、左右4枚、正面8枚すべてに鹿児島県の最南端にある島「与論島(ヨロン島)」の美しい景色と笑顔に溢れる島民たち(実際に住んでいる人たち)の姿が描かれます。
大徳寺 真珠庵 第27代目住職 山田宗正さま
北見けんいち氏とは長年のご友人とのことで、絵の中にはご住職の姿も描かれています。ヒントはご本人の写真そのもの? 探してみてくださいね。元ガイナックス代表取締役社長 山賀 博之氏『かろうじて生きている』


上国料勇氏『Purus Terrae浄土』



濱地創宗氏『寒山拾得』
ほかに日本画家で僧侶でもある濱地創宗氏、Eテレの5分間アニメ番組『オトナの一休さん』でお馴染みの伊野孝行氏などがそれぞれ本堂や方丈一室の襖絵を手がけています。1491年(延徳3)再建の古い伽藍に現代作家のアートが時空を超えて見事にはまります。真珠庵特別公開の概要
開催期間:2024年9月20日(金)~12月8日(日)※10月4日(金)11:30受付終了
※10月21日(月)と11月24日(日)~26日(火)は公開休止
拝観時間:9時30分~受付15時30分
拝観料:大人2000円、高校生1000円、小中学生500円(保護者同伴で)
場所:大徳寺真珠庵
住所:京都市北区紫野大徳寺町52
HP:https://kyotoshunju.com/temple/daitokuji-shinjuan_temple/