2024年の干支は辰年。そこで龍にちなんだ寺院をご紹介。
祇園花見小路の「建仁寺」の双龍図と襖絵などの龍を中心に、庭園など、見どころを紹介します。
華やかな花見小路にある芸術的な寺院
祇園の華やかな花見小路の一番奥にある建仁寺。
創建は1202年、京都五山の一つで、京都で最も古い禅寺です。
2024年の干支は「辰」。そこで龍にまつわる寺院として、建仁寺を紹介します。
双龍図
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建仁寺には大雄苑や潮音庭などの素敵なお庭がありますが、貴重な美術品も多く、芸術的にも堪能できます。
こちらは法堂で、こちらに龍にまつわる絵があります。
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2002年の建仁寺創建800年を記念して、小泉淳作画伯が2年の歳月をかけて描かれた「双龍図」です。
畳108畳分の大きさは壮大で、迫力があります。
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龍の表情を見ると、親しみやすく、どこかユニークに感じます。阿吽の二匹で描かれており、二匹の龍図は珍しいように思います。
雲龍図
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安土桃山時代に活躍した絵師、海北友松による、方丈の襖絵「雲龍図」です。
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こちらは文化財未来継承プロジェクトの高度技術によって再現された高精細複製品ですが、飛び出して来そうな迫力があります。
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龍ではありませんが、こちらも一見の価値ある、俵屋宗達晩年の最高傑作として伝わる風神雷神図屏風です。
右隻に風神、左隻に雷神を描かれていて、こちらも高精細複製作品が展示されています。
(現物は京都国立博物館に寄託)
境内の庭園
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建仁寺には数々の庭園があり、こちらは「潮音庭」と呼ばれる、1940年に北村安夫によって作庭された庭園です。中心に三尊石があり、四方より楽しめる庭園とされています。
秋の紅葉も見事で、雨上がりに見頃の紅葉と、散った紅葉が見事な風景でした。
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方丈前にある庭園、大雄苑です。はじめの作庭時期は不明ですが、昭和初期に加藤熊吉によって、作庭されたそうです。大海に見立てた白砂の流れが見事です。
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小書院に面する庭園。「〇△□乃庭」です。(まるさんかくしかくのにわ)潮音庭と同じく、北村安夫氏による作庭で、北村氏作庭の庭園は、ユニークな名前が多いようです。〇△□の単純な三つの図形は、宇宙の根源的形態を示し、禅宗の四大思想(地水火風)を、地(井戸 □)水(苔 ○)火(白砂 △)で表しているようです。三角の白砂が分かりにくいですが、写真右端に盛られた所が△だそうです。
シンプルながら、奥が深い庭園です。
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今回は建仁寺の龍を中心に紹介しました。龍めぐりの参考になれば幸いです。
2024年は龍が昇るがごとく、上昇するような素晴らしい年になりますように!
スポット情報
名称:建仁寺
住所:京都市東山区小松町584
拝観時間:午前10時~午後4時30分受付終了(午後5時閉門)
拝観料:一般 600円
アクセス:京阪電車「祇園四条駅」より 徒歩7分、阪急電車「河原町駅」より 徒歩10分
関連ページ:
https://www.kenninji.jp/