発酵で健康!京都発酵食品部です☆今回は下京区、四条烏丸にある京漬物の老舗、奈良漬け専門店。その老舗で、このほど創業以来初となるお菓子の新商品を発表。
創業230年以来初となるお菓子の新商品
四条烏丸界隈、綾小路烏丸を西へ。創業230年余の歴史を誇る、京漬物の老舗。その中でも奈良漬専門店の「田中長奈良漬店」

創業者・田中長兵衞氏が南山城(現・京田辺市)から京都に進出。現在地にて味淋醸造を生業とし、並行して奈良漬(都錦味淋漬)の製造を開始。

京都の文化には長い歴史があり、遷都ととともに奈良から京都に伝わった文化ももちろんあり、特に南山城は奈良に近い立地ということもあり、随所にその影響を残す場所。例えば、奈良時代を思わせるような古墳群や出土品が多かったり。
食文化においても、和菓子の歴史をたどると、奈良時代、仏教伝来とともに唐から伝わった唐菓子(からくだもの)のお店が今も京都に脈々とあったり。そんな歴史的背景も感じることのできる奈良漬。

先月初回販売されたところ、すぐに完売したそうで、その注目度の高さがうかがえます。






昔からこのこぶし大サイズのスイカの奈良漬が定番で存在します。奈良漬専用の品種で、主に和歌山や鳥取で栽培され、こちらで使用されてるのは和歌山産だそうです。
奈良漬の製造工程は、塩漬(半年~1年)、下漬(荒漬)(半年~1年半)、中漬(半年~1年)、上漬(2~3ヶ月)で約2年も要し、長期発酵・熟成の漬物。酒粕やみりん粕で漬ける粕漬にあたり、ちょっと他のおつけもんと毛色がちがうと感じるのはそういった点から。
そんな独特の製法を経たおつけもんですが、意外と汎用性があり、京都の名だたるフランス料理店や高級寿司店などでも活用される優れもの。






最初奈良漬をバターサンドにしたと聞いた時、それは絶対合うだろうな、と思ってました(笑)



サクサクとしたクッキー生地にバターのコクとともに、奈良漬のサクサクとした歯触り、さらに噛みしめるとほわッと粕漬らしい熟成香、そして後に追いかけてくる塩味。この塩味がすごくポイント。これはラムレーズンでは成しえない、奈良漬だからこその美味しさ。全体の味の輪郭を司るような。なにより驚いたのが、冷凍品なのにうり奈良漬の食感がすごくいいところです。これは絶品。
お茶請けになることはもちろん、お酒のお供にも最適。これ、バーで出てきたらすごくいい!これは名物になること間違いなし。予言します(笑)
詳細情報
名称:田中長奈良漬店場所:京都市下京区綾小路通烏丸西入童侍者町160番地
電話番号:075-351-3468
営業時間:8:30~18:00
定休日:1月1~3日
公式サイト:http://www.tanakacho.co.jp/