アイドルマスター ミリオンライブ!」のライブイベント「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 10thLIVE TOUR Act-1 H@PPY 4 YOU!」DAY2が2023年4月23日、さいたまスーパーアリーナにて開催された。

DAY2には伊吹翼役のMachico、ジュリア役の愛美、箱崎星梨花役の麻倉もも、真壁瑞希役の阿部里果、大神環役の稲川英里、佐竹美奈子役の大関英里、矢吹可奈役の木戸衣吹、宮尾美也役の桐谷蝶々、天空橋朋花役の小岩井ことり、高山紗代子役の駒形友梨、篠宮可憐役の近藤唯、徳川まつり役の諏訪彩花、馬場このみ役の髙橋ミナミ、中谷育役の原嶋あかり、百瀬莉緒役の山口立花子が出演した。


10thツアーの開幕公演もDAY2を迎え、DAY1とは全メンバーをチェンジしての公演となった。「Act-1 H@PPY 4 YOU!」のコンセプトは「ミリオンライブ!」10年のナンバリングライブの中から、1stライブから4thライブまでを振り返るというもの。衣装も1stから4thまでの初期ライブ衣装をミックスしたデザインのスペシャル仕様だ。Machicoがセンターを務めるはじまりの楽曲「Thank You!」でライブは幕を開けた。

ライブ本編のオープニングナンバーは「ドリームトラベラー」! 原曲ユニット・ミックスナッツのオリジナルメンバーである髙橋ミナミ、大関英里、原嶋あかりに麻倉ももと稲川英里が加わった。原曲のパート分けを活かした割り振りで、ひなたのパートを麻倉(星梨花)、真美のパートを稲川(環)が担当しているのがしっくりとハマる。
ミックスナッツのユニット名をアルファベットで呼ぶコール部は「M・I・L・L・I・O・N」のミリオン仕様で、髙橋が「みんなも一緒に~!」と大コールを呼び込んでいく。力強くも胸躍る、ツアーの旅立ちを告げるにふさわしいパフォーマンスだった。

阿部里果は「POKER POKER」を披露。恋する少女の席替えのドキドキをポーカーゲームになぞらえた楽曲だ。胸を高鳴らせるキュートな瑞希の心情がストレートに表現されたパフォーマンスで、間奏のダンス中の表情豊かさは出色と言ってもいいほど。「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 4thLIVE TH@NK YOU for SMILE!!」以来2度目の披露だが、前回は悔しさが残ったという言葉があったように思う。
いわばリベンジとなる今回はダンスのパワーアップと、感情表現の豊かさが印象に残った。

続いては駒形友梨の「君想いBirthday」。紫のライトに照らし出された歌い出しは心情が微笑みとなってあふれていく感じで、楽曲に深く入りこんだ一体感を感じる。パフォーマンスは正統派アイドルそのものであると同時に、表情や表現のひとつひとつに血が通って生きている感じがする。多重のピンスポットでステージにダンスを踊るアイドルの影を描き出す演出が印象的。テクニカルな楽曲で聞き手がアイドルのキュートな一面に集中できるのも、彼女の圧倒的なボーカル力に対する信頼感と、これまでの積み重ねがあればこそだろう。


桐谷蝶々は「ハッピ~ エフェクト!」を披露。ファーストブロックはかわいらしくキュートなナンバーで畳みかけていくようだ。美也が平和な日常の中で感じるふとした幸せが、見ている側を、そして世界をハッピーに変えていく。そんな楽曲だけに、歌声と動きで平和でハッピーな空気感を演出するのがとても大切になる。リリースイベント当時の緊張した様子を思い出すと、今の柔らかでしなやかな表現は本当に素晴らしく成長を感じた。この曲のもうひとつの見せどころであるラストのラップパートは、明日は、世界はきっともっと幸せになるという予感にあふれていて、桐谷と美也にしかできない表現だった。


原嶋あかりの「グッデイ・サンシャイン!」は「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 3rdLIVE TOUR BELIEVE MY DRE@M!!」仙台公演以来2度目の披露。SSAの大会場にイントロが流れると、こんなに壮大で優美なイントロだっけ? と新鮮な印象を受ける。カーテンがすっと上がると、円形のお立ち台ステージに原嶋とダンサー2名が登場。序盤はダンサーとの掛け合い感のあるダンスでたっぷり見せると、ひとりでおつかいのパートになるとダンサーに見送られて単身歩み出す演出がいい。小柄な体から放つ輝きが強烈で、中谷育がそこにいる! と思えるパフォーマンス。歌い終えてのやりきった微笑みも印象的だった。


下手のステージからアイドルのキラキラを全身で放ちながら登場したのが大関英里。楽曲は「スマイルいちばん」だ。この曲はまさしく一番のスマイルが重要な楽曲で、周年初披露の「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 1stLIVE HAPPY☆PERFORM@NCE!!」と比べると披露のたびに表情が柔らかく魅力的になっている印象だ。高鳴る鼓動と好きの気持ちがいっぱいに高まったところで、ぴょーんとジャンプしながらの「わっほーい!」の叫びが一際鮮やか。歌声と感情が躍動するパフォーマンスだった。

最初のブロックを締めくくる「ジャングル☆パーティー」は、Machico、諏訪彩花、駒形友梨、木戸衣吹、髙橋ミナミ、稲川英里、近藤 唯、山口立花子という大編成で披露。
ステージをいっぱいに使って空間をジャングルに変えていく。中でもオリジナルメンバーである稲川の存在感は抜群で、複数人で歌う「ウラ!ウラ!」の叫びの中から環の声が突き抜けてくるように届く。元々デュオ曲とは思えないぐらいに要素が詰め込まれた楽曲なので、8人という大編成だと個性豊かなパーティー感が最高に盛り上がった。

第2ブロックはガラリと色を変えて、「P.S I Love You」からスタート。ピスケスのトリオ曲を小岩井ことり、髙橋ミナミ、阿部里果、近藤 唯、山口立花子、愛美の6人編成で再構成した。オリジナルメンバーの小岩井と近藤が歌い出しのソロをつややかな情感たっぷりに歌い上げるとステージが一気に大人のムードに変わる。トリオ曲の一部をデュオに振る歌い分けが特徴的で、愛美×髙橋のパートの強いことといったらない。情感たっぷりなソロパートもふんだんにあって、この6人仕様にカスタマイズされた仕上がりだった。ラストは小岩井と近藤のしっとりとした「I Love You」の言葉で締めた。

「Good-Sleep, Baby▽」は、原嶋あかり、木戸衣吹、稲川英里のシアター組オリジナルメンバーが歌唱。イントロで身体いっぱいにリズムを取って視線を合わせる3人がもうかわいい。木戸はライブ初歌唱だが、彼女が加わると一気に「歌のお姉さん」が出てまた違った魅力がある。とろりと眠たくなるようなのんびり優しい歌唱と、環がふたりを呼び寄せて円形ステージではしゃぎまわる様子はお泊り会の夜のよう。オリジナルメンバーの歌声とキャラクター性の相性の良さを改めて実感するパフォーマンスだった。

続いては「Smiling Crescent」。優しい眠りにいざなうような曲の並び。歌唱は麻倉ももと桐谷蝶々、周年ライブでは初となるオリジナルデュオだ。円形ステージに現れたふたりは、手を振りながら移動して階段にちょこんと腰かけて歌唱。左右非対称な座り方で、ふたりの手元の振付がシンクロするのがとても絵になる。甘くやわらかな歌声の響きあいが美しく、癒しの調べに心が引き込まれていく。2番ではステージを歩きながらの歌唱で、間奏の舞うようなダンスが印象的。ラストはステージ中央で手を取り合ったふたりが笑顔をかわしながらかわいらしくキメた。

「Melody in scape」は大関英里、駒形友梨のオリジナルデュオが歌唱。オリジナルメンバーで何度か歌い継いできた積み重ねのある楽曲だ。深みと安定感のあるソロを歌いあいながら、サビのユニゾンではふたつの歌声が重なって響きあい、さらなる輝きを放つ。
過去からの成長と歩みを歌うくだりでは大関の声に少し涙色が混じり、それでも懸命に歌い続けると、駒形の返しが支えるように伸びやかさと強さを増す。10年を歩み歌い続けたからこその感慨と情感がそこにあった。ラスト、ふたりがソロで全力の独唱と伸びやかさを響かせあうパートで、駒形が信頼のこもった微笑みで大関の横顔を見つめていたのが印象に残った。

「合言葉はスタートアップ!」は諏訪彩花、小岩井ことり、桐谷蝶々のマイペースユニット組が披露。原曲は765プロAS組オンリーのレジェンドデイズが歌唱しているだけにちょっと意外な組み合わせだ。しかし今やこの曲のリリース当時のAS組と変わらないキャリアを積んだ彼女たちが経験と絆の歌を紡ぐ姿には特別な感慨がある。組み合わせ的にキーになるのはやはりセンターの桐谷で、「期待に応えたい 歌やダンス 歴史に残るようなライブ」のフレーズを、歴史(教科書)に残るアイドルを目指す美也に歌わせたのは宛て書きのように見事にハマっていた。

第3ブロックは原嶋あかりと小岩井ことりの「HELLO, YOUR ANGEL♪」からスタート。DAY2は「LIVE THE@TER DREAMERS」シリーズのデュオ曲に力を入れている印象だが、こちらもリリイベ以来の組み合わせ、周年では初披露のオリジナルデュオだ。朋花の聖母としての一面を、育の無垢でピュアな表現が引き出していくようだ。間奏、歩み寄ったふたりがステージ中央で出会うと、小岩井のゆったりとしたダンス表現と小柄な原嶋のメリハリのある大きな動きの対比がいい。もっともっと笑顔で楽しく。そんな祈りが会場全体に広がっていくような幸せな一曲だった。

抑えたトーンで呼びかけるような“Baby”のハスキーな歌声が会場の色をスッと変える。山口立花子の「Be My Boy」だ。円柱ステージでボーカルに全てを込めるように一心に歌う姿と、動きの表現力に特化したダンサーたちのキレある動きの対比が印象的。動きが限定的な分、ニュアンスのこもった腰の動きや繊細な表情をカメラを贅沢に使って追いかけていく。セクシーさや大人の表現はそのままに、柔らかく包む微笑みの成分がより増したように感じられた。

大人のテイストを引き継いで登場したのは髙橋ミナミの「水中キャンディ」。サイドのおさげにまとめた髪の馬場このみ再現度が高い。水中に揺蕩うような歌声は安定感と表現力が高いレベルでバランスしている。サビではパフォーマンスの温度が上がり、情熱的な表現がパッと花開くようだ。この曲は閉ざされた世界から未来を夢見る人魚の曲だが、“いつかいつか行きたいな 声が届く場所へ”のフレーズが、現実世界の声を届けられなかった時期のもどかしい距離感とリンクしたようでハッとするものがあった。

木戸衣吹は「オリジナル声になって」を披露。前奏の表現力豊かなダンスや、表情や目線、全身の動かし方に細かな意味やニュアンスを込めた表現が“歌うように歩いてゆく”というフレーズにぴったりとハマる。歌唱の深みと安定感がグッと増していて、今の木戸にしか歌えない楽曲として新生したように感じた。まだ見ない、憧れる大人の自分の元に飛び込んでいくような歌を、歌い手の人生のそれぞれの曲面で見つめることができるのは「ミリオンライブ!」そして「アイドルマスター」という作品ならではの体験であるように感じた。締めの“大好き”とありがとうの声が輝かしくて、眩しいほどだった。

ソロが続いた並びを締めくくるのは近藤唯の「ちいさな恋の足音」。ゆったりと、決然とした足取りでステージに登場。最初の「LIVE THE@TER PERFORMANCE」に収録された原点の楽曲を7年ぶりに披露した。安定感のある力強い歌声が、そのまま可憐の心の成長を示しているように感じられる。手元の動きに繊細なニュアンスが込められていて、差し出した掌の向こうでは幾万の赤い光が彼女を支えるように揺れていた。

そう来たか、という構成だったのが、Machico、大関英里、麻倉もも、木戸衣吹、阿部里果、山口立花子による「たしかな足跡」。たかはし智秋と山口立花子のデュオ曲を、6人編成で再構成。これまで歩んできた道の確かな足取りを振り返る楽曲を、「ミリオンライブ!」のこれまでに重ねるような解釈だ。原曲メンバーの山口が優しく歌い出すと、重なり合い響きあう6つの歌声がこれまでの歴史を歌声で紡いでいく。“くり返す季節の数だけ続いていく日々がある”を受けるフレーズは“10年後も”。「ミリオンライブ!」の10年目を象徴するような楽曲の締めが“響け あらたな足音”というこれからに向けたものであることが心に残った。

ブロックの締めは諏訪彩花、駒形友梨、桐谷蝶々、近藤唯、愛美による「瞳の中のシリウス」だ。原曲がカルテット(4人)歌唱曲だけに5人での歌唱は新鮮。比較的まっすぐのびやかな歌唱が目立つ中に、愛美のケレン味のある歌唱が魅力的な変化として機能している感じだ。美しいファルセットが響きあう中で、それぞれのアイドルの個性が繊細に表現される。印象的なソロを受け渡していくパートでは4番目を愛美と駒形が一緒に歌うことで、“受け止めるよ だからもう大丈夫”をお互いに向けて歌いかけるような、信頼感あふれる表現に仕上がっていた。

ラストブロックは麻倉ももの「トキメキの音符になって」からスタート。円形ステージに両ひざをついてのかわいらしい登場だ。麻倉が「いぇい!」の声と共に笑顔を弾けさせると、会場全体から怒号のような歓声とコールが飛ぶ。初期「ミリオンライブ!」では麻倉がリリイベの常連だったこともあり数多く歌われてきた楽曲だったが、直近の披露は6年前の台北ライブ。成長した姿で待望の披露となった。おねむモードの振付もかわいらしい間奏明けには、「プロデューサーさん、もっともっと声聞かせてください!」の叫びに超満員の大歓声が万雷のように響いていた。

祭り囃子のリズムが響き、暗転したステージでステージフレームが色とりどりの光を放つ。諏訪彩花の「カーニヴァル・ジャパネスク」の時間だ。「ここからは、姫のスペシャルミラクルワンダホーなお祭りなのですよ!」とまつり姫テイストあふれる呼びかけに大歓声が応える。10周年を祝う「ほっほっほっ」のコールアンドレスポンスを繰り広げると、締めの“来年も、一緒なのです? 終わらないでほしいな”のフレーズが一際特別なものに感じられた。

稲川英里は「BOUNCING♪ SMILE!」を披露。“KU! FU! FU! FU!”の印象的なリズムとともに登場すると、キレのある元気なダンスとともに笑顔を弾けさせた。ボーカルの端々から環感があふれるような歌声で、豊かな感情表現を見ているだけでこちらも笑顔になってしまう。「おやぶん、環のあとに続いてね!」と“たらららら~”のコールアンドレスポンスを牽引すると、手を振りながら「ありがとう!」。会場の観客も一緒に声を出して楽しめるブロックだ。全力を尽くしたステージを締めくくる嬉しそうなくふふ笑いが、環の気持ちがそのままあふれたようだった。

小岩井ことりの「Maria Trap」の本人歌唱は周年では6年ぶり。それ以外では「リスアニ!LIVE 2018」での歌唱も印象的な楽曲だ。今回はロングイントロアレンジで、なんと冒頭に「鳥籠スクリプチュア」曲中の“天空騎士団 七の誓い”を小岩井と会場の観客(天空騎士団、こぶたちゃんたち)が一緒に読み上げるというスペシャル演出が用意されていた。「全ては騎士団の名の下に!」の大合唱からシームレスに「Maria Trap」に突入するよくばり仕様だ。マイクはスタンドマイクで、スタンドをすっとなぞる手つきがつややか。迫真の歌声と千変万化の感情表現も見どころで、観る側の情緒も千々にかき乱される圧巻のパフォーマンスだった。

ソロ曲を残しているのは愛美とMachico。トリ前にはMachicoの「Believe my change!」を持ってきた。満を持して、といった感じで登場したMachicoは、8人のダンサーを従えてボーカル・ダンス共に過去イチではないかと感じるほどの仕上がり。間奏のV字に並んだダンサーたちと一体になってのパフォーマンスは圧巻の説得力だ。アーティストとしての地力に伊吹翼ならではの想いと表現を乗せた、翼とMachicoだけのオリジナルなステージ。ラスト、金色の光に照らされながら何かをつかみ取った笑顔を、満場の拍手と歓声が包み込んだ。

淡いピンスポットライトの中、ギターをジャーンとかき鳴らす。そのシンプルな音と姿だけで場を支配し、期待感で満たすだけの華が愛美にはある。「プラリネ」だ。鮮やかな笑顔で生ギターを奏でる手元に指輪が光り、目元にはジュリアの星。奏であげる鮮烈なギターソロは10年間積み上げた彼女の修練そのものだ。ひとつひとつのフレーズに万感の想いと情熱を込めた歌声は、輝くような笑顔の「Thank You!」の言葉で締めくくられた。

2日間、そして10年間積み上げたライブには、必然の流れというものがある。Machicoが、そして指輪を身につけた愛美が最高のパフォーマンスを見せた後にそこにあるべきもの。それは、このライブのモチーフになった1st~4thライブの中でも、もっとも鮮烈な時間の再現だ。

呼吸を整えた愛美を照らすライトは消えない。深い息と共に右手を差し出すと、指輪にそっと口づける。いつしかステージには“3つ”のスポットライトが灯り、愛美はギターとスタンドマイクを携えて上手のスポットへと移動する。残されたスポットに歩み出るMachicoと阿部里果。ステージの上で視線を合わせたMachicoとふたりが信頼のこもった笑顔をかわす。それは7年前の「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 3rdLIVE TOUR BELIEVE MY DRE@M!!」幕張公演での伝説の情景の再現だ。かつてのそれは鮮烈な稲妻のように突き抜けるサプライズの時間だったが、今度は約束の場所にたどり着いたような、こみ上げる興奮と感動があった。「アイル」。それはゲッサンコミック版「アイドルマスター ミリオンライブ!」から生まれ、作中でジュリアが翼のために作った楽曲を現実で再現するというひとつの夢の産物だ。愛美と阿部という両翼を得たver.を“Harmonized ver”と呼ぶ。最高のステージで最高の友と共に歌を奏でる3人は本当に気持ちよさそうで。“あたしだけの道の先で”のフレーズを叫ぶように叩きつけるMachicoの姿が見たことないぐらいロックだ。ラスト、歌い終えた3人の表情が分割で抜かれると、そこには三者三様のやり遂げた顔が。阿部のかすかにたたえた笑みが、上気した瑞希のそれを思わせた。

興奮冷めやらぬ中での本編ラストナンバーは「Dreaming!」。かつて「ミリオンライブ!」はじめてのツアーの告知と共に初披露された楽曲が、これからはじまる10thLIVEツアーの幕開けを華やかに彩った。

アンコール前には、スクリーンの高木社長より今後の活動に関する業務連絡が行なわれた。「ミリオンライブ!」×楽天イーグルスのコラボでは、8月30日に楽天モバイルパーク宮城でキャスト来場イベントを行なうことを告知。恒例となった「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ 6th Anniversary in AKIHABARA」の6月開催決定が伝えられた。また、“MORE RE@LITYプロジェクト”として、「765 MILLIONSTARS LIVE 2023 Dreamin’ Groove」が2023年7月1日、2日、KANDA SQUAREにて開催されることが明かされた。

アンコールは全員が新衣装“リ・プロローグ・X”に着替えての「Crossing!」。ロングイントロで、逆光のスポットをさえぎる動きが集まってくるアイドルたちの存在を感じさせて期待感が高まる。前列センターは諏訪彩花、後列の中央にはMachicoと愛美が入った。「ミリオンライブ!」のこれまでとこれからを抱きしめるような楽曲で、新たなツアーのはじまりを告げた。ラストの挨拶では、有歓声ならではのアイドルとプロデューサーたちのコミュニケーションが行なわれていた。

ラストナンバーは再びの「Thank You!」。数えきれない夢のステージが、またここからはじまる。

Text by 中里キリ

「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 10thLIVE TOUR Act-1 H@PPY 4 YOU!」DAY2
2023年4月23日(日) さいたまスーパーアリーナ公演

<セットリスト>
M01:Thank You!(ミリオンスターズ)
M02:ドリームトラベラー(大関英里、麻倉もも、原嶋あかり、髙橋ミナミ、稲川英里)
M03:POKER POKER(阿部里果)
M04:君想いBirthday(駒形友梨)
M05:ハッピ~ エフェクト!(桐谷蝶々)
M06:グッデイ・サンシャイン!(原嶋あかり)
M07:スマイルいちばん(Long Intro Ver.)(大関英里)
M08:ジャングル☆パーティー(Machico、諏訪彩花、駒形友梨、木戸衣吹、髙橋ミナミ、稲川英里、近藤 唯、山口立花子)
M09:P.S I Love You(小岩井ことり、髙橋ミナミ、阿部里果、近藤 唯、山口立花子、愛美)
M10:Good-Sleep, Baby▽(原嶋あかり、木戸衣吹、稲川英里)
M11:Smiling Crescent(Long Intro Ver.)(麻倉もも、桐谷蝶々)
M12:Melody in scape(大関英里、駒形友梨)
M13:合言葉はスタートアップ!(諏訪彩花、小岩井ことり、桐谷蝶々)
M14:HELLO, YOUR ANGEL♪(原嶋あかり、小岩井ことり)
M15:Be My Boy(山口立花子)
M16:水中キャンディ(髙橋ミナミ)
M17:オリジナル声になって(木戸衣吹)
M18:ちいさな恋の足音(近藤唯)
M19:たしかな足跡(Machico、大関英里、麻倉もも、木戸衣吹、阿部里果、山口立花子)
M20:瞳の中のシリウス(諏訪彩花、駒形友梨、桐谷蝶々、近藤唯、愛美)
M21:トキメキの音符になって(麻倉もも)
M22:カーニヴァル・ジャパネスク(諏訪彩花)
M23:BOUNCING♪ SMILE!(稲川英里)
M24:Maria Trap(Long Intro Ver.)(小岩井ことり)
M25:Believe my change!(Machico)
M26:プラリネ(愛美)
M27:アイル(Harmonized ver.)(Machico、阿部里果、愛美)
M28:Dreaming!(ミリオンスターズ)
-ENCORE-
M29:Crossing!(Long Intro Ver.)(ミリオンスターズ)
M30:Thank You!(ミリオンスターズ)

©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

関連リンク
THE IDOLM@STER MILLION LIVE!公式サイト
https://idolmaster-official.jp/