マーケティング・リサーチ会社の株式会社クロス・マーケティングが5月に全国の有職者を対象に、
生成AIに関する調査を実施。生成AI「
ChatGPT」の認知率と利用率が他のAIに比べて突出して高いことが明かになった。
また、AIによって代替されると予想される職業として、財務会計と小売業界の従業員が上位に挙げられている。
全国20~69歳の男女有職者7,532名を対象に「生成AIに関する調査(2023年)」を実施された調査。AIと生成AIの認知度、利用状況、AIに代替されると思われる職業などが分析された。AI(
人工知能)の認知率は93%、生成AIの認知率は82%と、普及率が高いことが判明した。
具体的なサービスについては
OpenAI「ChatGPT」が認知率は78%、利用経験は39%と他の生成AIサービスに比べて高い。Microsoft「Bing AI」、
Bard「Bard」が続いているが、「ChatGPT」が注目されていることが明らかである。
さらにホワイトカラーの職に就く対象者には「ChatGPT」の利用状況を調査。「現在主に利用している」が27%に達した。「ChatGPT」は2022年11月の公開されたが、公開から半年あまりで3割近くのホワイトカラーに利用されており、生成能力と多様な利用シーンが評価されていることがうかがえる。
AIに代替されると思われる職業についても調査が行われた。「財務・会計・経理」「一般小売店の店員」が2割台で上位となる結果に。データの処理や単純作業といった分野で、AIの適応性が発揮されるのではないかと考えられているようだ。
その他の職業も含め、予測を踏まえてAIとの共存方法を模索する必要があるかもしれないと考えられる。
一方、AIに取って代わられないと思う職業として、「農業・漁師」「医者・看護師・歯科衛生士」が2割台で上位に挙げられた。また、「介護士」も2割弱となっており、エッセンシャルワーカーが多く上位に入っているようだ。人間の身体を通して行う仕事や、対人スキルが求められる仕事に関しては、現状のAIでは及ぼす影響が少ないと考えられているのかもしれない。
株式会社クロス・マーケティング レポートページ:https://www.cross-m.co.jp/report/it/20230530AI/
URL:https://www.cross-m.co.jp
2023/05/30