<span style="font-size:0.75em;">｜ポスター『キリエのうた』｜配信・CDジャケット『NEW DNA／XG』｜キービジュアル『銀座ロフトリニューアルキービジュアル 新装開店』</span>

書籍、パッケージ、Webなど魅力的な最新のデザインを毎週お届けする連載。デザイン担当者のコメントが読める場合も！デザインの狙いやこだわりをチェックして、デザインの理解度アップに役立てましょう。

今週のラインナップ

ポスター
『キリエのうた』

ポスター、メインビジュアル
映画『キリエのうた』は10月13日（金）公開 キービジュアル「歌」 キービジュアル「恋愛」 キービジュアル「友情」

●Art Director：吉田ユニ
●Photographer：濱田英明
東映／2023
Ⓒ2023 Kyrie Film Band

岩井俊二監督最新作、小林武史が音楽を担当した音楽映画『キリエのうた』が、2023年10月13日より公開。アイナ・ジ・エンドが映画初主演を果たし、壮絶な運命と無二の歌声を宿した路上ミュージシャン・キリエを演じる。ポスターは、アートディレクションを吉田ユニ、撮影を濱田英明が手がけ、鏡やランプシェード、傘、梯子などで組み立てられた約5mもある巨大なギターのオブジェが目を引く。「歌」「恋愛」「友情」を表現した3種のビジュアルを含め、エモーショナルでいてストーリー性を感じさせる魅力的なアートワークに。

COMMENT｜アートディレクター｜吉田ユニ

”キリエのうた”を中心に繰り広げられるストーリーなので、キリエがいつも抱えているギターをモチーフにして、そこにみんなが集まっているようなイメージにしました。

ギターを構成するのは、海に放流されていたような、朽ちたような、儚い印象が残る家具なのですが、それらが集まって大きなものになり、どこか強さが感じられるビジュアルになったらいなと思って考えました。

家具などの中に、ドライフラワーなども入れて少し動きを出したり、蔦でギターの弦を表現しています。

COMMENT｜フォトグラファー｜濱田英明

キャストのみなさんがセットに入った瞬間、それぞれの役の姿になったのを見て、きっとよいポスターになると確信しました。
そして、それを期待していたので撮影はとてもやりやすかったです。
はじめにユニさんからイメージイラストをいただいた時は、実際にどうやってセットが作られるのか想像ができないほどだったのですが、スタジオに行くとほぼその通りのものが出来上がっていました。
その完成度と再現性に驚いています。

※コメントはすべて、プレスリリースで紹介されたものを掲載しています
 

配信・CDジャケット
XG『NEW DNA』

デジタル X ver. アーティスト写真

XGALX／2023

2022年にデビューした、日本だけに留まらず世界的にも人気の7人組HIPHOP、R&BガールズグループXGが、2023年9月に待望の初ミニアルバム『NEW DNA』をリリース。常識にも枠にも囚われることのない“新たな種族”であるという表明が作品に込められ、全6曲すべてが新曲となっている。ジャケットは細胞分裂をイメージし、タイトルであるNEW DNAを聴覚だけでなく、視覚からも表現。シャープでエッジの効いた世界観のあるデザインで、彼女たちの未来や進化を期待させるアートワークとなっている。

キービジュアル
『銀座ロフトリニューアルキービジュアル 新装開店』

アーティストユニット magma

●Artist  Unit：magma
銀座ロフト／2023
 

ロフト次世代型旗艦店として、2023年9月29日に銀座ロフトがリニューアルオープン。「思わず立ち寄りたくなる店舗」をテーマに、日本と世界の食品・雑貨を集めた「こみちのえき」や、ニトリの小型店「ニトリEXPRESS」などが展開される。また、リニューアルにあわせ、アーティストユニットのmagmaがキービジュアルを制作。勢いを感じさせる新装開店の文字、紅白カラー、日本の招福アイテムをモチーフとしてちりばめ、レトロさとインパクトのあるユニークなビジュアルに。縁起とめでたさがあふれるデザイン作品だ。

COMMENT｜アーティストユニット｜magma

『新装開店』というテーマをロフトさんからいただき、リクエストで『とにかくめでたい感じ』にしたいという言葉が印象的だったのと、資料でいただいた、とても小さい画像の『昔のパチンコ屋のポスター』が自分の中では引っ掛かりがありました。その資料が小さくて、解像度も低いところが逆に、想像性がありました。

新装開店の文字の並びは、昔の日本語の右から左に読むスタイルを取り入れました。現代のトラックの荷台にもその手法が使われていて、一瞬なんて書いてあるかわからないけど、『ああ、右から左に読むのね。』みたいな違和感が、目立つのではないかと思い、今回のビジュアルにも使用しました。

枠にいるモチーフたちは、めでたいの鯛。
新しく生まれ変わりますを込めて、ひよこ。
顧客や財宝を招く招き猫。

日光東照宮の逆さ柱からの『建物は完成と同時に崩壊が始まる」と考えを取り入れた未完成の柱。

などなどを配置し、セリフのない絵本の様な、見る人によって、それぞれのストーリーをつくってしまう、おせち料理の様なビジュアルにしました。

今週のラインナップは以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。
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