上記の動画は、万華鏡のようにキラキラと輝くエフェクトモーションです。シンプルな円形のシェイプの重なり、描画モードと反転を組み合わせ、万華鏡のような形状からオブジェクトを印象的に出現させましょう。
【主な使用機能】 トライトーン塗りマット設定トラックマット※本稿は『After Effectsモーションデザイン すぐに使える実用アイデア見本帳』の一部を再編集したものです。
目次
円が[スケール:0%]から少し右に移動しながら大きくなり、画面を覆う動きをつけます。その後、少し逆の方向とスケールに戻る予備動作の動きをつけます。[位置]を右クリックして、“次元に分割”を選択します。
キーフレームは、F9キーでイージーイーズを適用します。
「Circle Comp - C」「Circle Comp - R」の[スケール]のリンクを外し(本書P.50参照)、[-100,100]に設定して左右反転させます。これで左右鏡合わせの状態になります。
「Circle Comp - C」にエフェクトを適用します。
これで、円が重なった部分だけ色が違う状態になりました。
次は全体に回転の動きをつけます。メニューバー“レイヤー”→“新規”→“ヌルオブジェクト”を作成します。徐々に早くなる回転の動きにするため、1つ目のキーフレームはF9キーでイージーイーズをつけます。2つ目のキーフレームにはCtrl〔⌘〕+Shift+F9でイージーイーズアウトをつけます。最初は反時計回りに回転し、ゆっくりと時計回りに戻って回転する動きにします。
「Circle Comp」のR、C、Lのコンポジションレイヤーをすべて選択し、[00:00]でタイムラインパネルの「親とリンク」のピックウィップを引っ張り、ヌルを親にします。これでヌルの回転に追従するようになります。エフェクト「マット設定」の描画結果に影響するため、コラップストランスフォームスイッチをオンにします。
次に、小さな円のシェイプを作成します。名前を「Circle2」とし、[サイズ:適宜][カラー:#FFFFFF]にします。[X位置]に、画面中央から外側へ向かう動き、[スケール]に段々大きくなる動きをつけます。ヌルオブジェクト「Circle2Null」を作成し、コンポジションの中央[960,540]に配置して「Circle2」の親にします。
「Circle2Null」の[回転]に時計回りの動きを左の画像のようにつけます。子レイヤー「Circle2」が画面外にフレームアウトするように調整します。
同様の手順で、[サイズ]、[色]、[回転]のタイミングが違う円をいくつか作成します。
MEMO作例では6つ作成し、円が画面奥から飛んでくるような見た目にしています。
「Bkg3」にもこのトライトーンをコピーして適用します。[回転:90°]にし、花のように開く形状にします。
MEMO「トライトーン」エフェクトは、白~黒の明度の幅を任意の3色にマッピングします。カラーの制御が楽になります。
「Bkg」コンポジションを入れて名前を「Bkg1」とし、「Text1」コンポジションの「トラックマット」を[ルミナンスマット]に設定(本書P.268参照)。「下の透明部分を保持(T)」をオンにします。メニューバー“エフェクト”→“描画”→“塗り”を適用し、[カラー:#ED0F86]にします。
「Text1」コンポジションをCtrl〔⌘〕+Dで複製し、名前を「Text2」とし、「Bkg1」コンポジションレイヤーの「トラックマット」を[ルミナンスマット反転]にします。エフェクト「塗り」は削除します。
これで「Text1」は「Bkg1」の黒い部分のみに表示され、「Text2」は「Bkg1」の白い部分のみに表示されます。「下の透明部分を保持」をオンにすることで、背景が透明な部分には文字が表示されません。
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「After Effectsモーションデザイン すぐに使える実用アイデア見本帳」
この / サプライズ栄作 / ナカドウガ / ヌル1/ minmooba 共著
●本書について「モーションデザイン(モーショングラフィックス)」という分野が成熟するに連れ、「映像制作」と「デザイン」との垣根が無くなってきました。映像クリエイターがグラフィックを手掛けたり、Webデザイナー/グラフィックデザイナーがモーションを制作するなど、表現の幅が広がっています。本書はこうした需要に応えるため、After Effectsの中でも「モーションデザイン」に特化した一冊としています。『After Effectsモーションデザイン すぐに使える実用アイデア見本帳』
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なお、本稿は本書のP.007~P.008にある[環境設定][プロジェクト構成][コンポジション設定]を前提に解説を進めています。記事を読んで作例を再現いただく際は、こちらの設定環境を参考にしてください。
【主な使用機能】 トライトーン塗りマット設定トラックマット※本稿は『After Effectsモーションデザイン すぐに使える実用アイデア見本帳』の一部を再編集したものです。
目次
[1]円のアニメーションを作る
トランジション用の新規コンポジション「Circle Comp」を、Ctrl〔Macでは⌘〕+Nで作成し、[幅:1920px][高さ:1080px]に設定します。「楕円形ツール」でShiftを押しながらドラッグして正円を描き、[サイズ:250][塗りのカラー:#FFFFFF]に設定します。円が[スケール:0%]から少し右に移動しながら大きくなり、画面を覆う動きをつけます。その後、少し逆の方向とスケールに戻る予備動作の動きをつけます。[位置]を右クリックして、“次元に分割”を選択します。


[2]万華鏡を作る
さらに、新規コンポジション[幅:1920px][高さ:1920px]を作成し、名前を「Bkg」とします。このコンポジションに、先ほど作成した「Circle Comp」コンポジションを入れ、Ctrl〔⌘〕+Dで3つに複製し、Enter〔return〕キーで名前をつけます。

メニューバー“チャンネル”→“マット設定”で[レイヤーからマットを取り込む:Circle Comp - L]に設定し、メニューバー“エフェクト”→“描画”→”塗り”で[カラー:#000000]を適用します。




[3-1]テキストコンポジション
新規コンポジション[幅:1920px][高さ:1080px]を作成し、名前を「Text」とします。「テキストツール」で2~3行のテキストを入力します。
[3-2]きっかけモーション
メインコンポジションに「楕円形ツール」で正円のシェイプを作成し、名前は「Circle1」とし、[サイズ:250][塗り:#ED0F86]にします。[位置]を右クリックで“次元に分割”してXとY位置に分けます。Y位置に、画面外下部から中央あたりまで円が上がってきて最後に少し重力で落ちる動きをつけます。[スケール]にも同様の動きをつけます。これを全体のきっかけのモーションにします。







[3-3]トライトーン
メインコンポジションに「Bkg」コンポジションを入れ、Ctrl〔⌘〕+Dで3つに複製します。名前を「Bkg1」「Bkg2」「Bkg3」とします。「Bkg2」(「Bkg3」の前面)に、メニューバー“エフェクト”→“カラー補正”→“トライトーン”を適用します。



[3-4]トラックマット
メインコンポジションの[00:12]の位置に「Text」コンポジションを入れ、名前を「Text1」とします。レイヤーの表示開始位置をドラッグして[00:20]に変更します。



「After Effectsモーションデザイン すぐに使える実用アイデア見本帳」
この / サプライズ栄作 / ナカドウガ / ヌル1/ minmooba 共著

●本書について「モーションデザイン(モーショングラフィックス)」という分野が成熟するに連れ、「映像制作」と「デザイン」との垣根が無くなってきました。映像クリエイターがグラフィックを手掛けたり、Webデザイナー/グラフィックデザイナーがモーションを制作するなど、表現の幅が広がっています。本書はこうした需要に応えるため、After Effectsの中でも「モーションデザイン」に特化した一冊としています。『After Effectsモーションデザイン すぐに使える実用アイデア見本帳』
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