フォントワークス株式会社が、新書体「筑紫Fヴィンテージ明朝 RT」をリリースし、年間定額制のフォントサービス「LETS」での提供を開始しました。筑紫オールドゴシックにも、新たにELとLの2ウエイトが追加されています。
【目次】
藤田重信氏今回の新書体は「筑紫ヴィンテージ明朝シリーズ」の4書体目で、「繊細」「躍動」「優雅」という3つのキーワードをもとにデザインされました。字面の大きさの違いによって「S」と「L」の2種類があります。
「S」と「L」の字面の違い「L」は文字を組んだときに字間が標準的なものとなり、字面が小さな「S」は字間がゆったりと見えることが特徴です。
「S」と「L」で文字列を組んだときの見え方の違い
「筑紫ヴィンテージ明朝シリーズ」の各書体との比較カタカナの横画の始筆部が独特であることも特徴です。「スタンダードな明朝体の始筆部は、45度ほどの角度がついているものが多い」そうですが、「筑紫Fヴィンテージ明朝 RT」では滑らかなフォルムが採用されました。
独特なカタカナの横画の始筆部華やかさや優美さを感じさせる従属欧文も、この書体の魅力の1つです。大文字の「W」と小文字の「w」には、巻きが強い異体字が搭載されています。イタリック体収容部分にはスモールキャピタルも収録されました。
上段2つは「W」「w」を標準の字体で組んだ例で、下段2つは異体字を使用した例
この書体は、金属活字の時代に存在していたようなゴシック体をイメージしてデザインされています。漢字や仮名の引き締まったふところ、伸びやかなハライ、筆の名残りを感じる豊かな抑揚などが特徴です。今回「EL」と「L」のウエイトが追加されたことで、「筑紫オールドゴシック」は全8ウエイトのファミリーとなりました。
新たに2つのウエイトが追加された「筑紫オールドゴシック」* * * * * * * * * *
今回の新書体は、「フォントワークスLETS」や「学生向けフォントワークス LETS」、Webフォントサービスの「FONTPLUS」で、追加料金を必要とせずに利用できます。「筑紫Fヴィンテージ明朝」は、書籍の表紙やポスターなど、さまざまな場面で活躍しそうな味わい深い書体です。
フォントワークス株式会社
URL:https://lets.fontworks.co.jp/
2025/01/31
【目次】
字面が異なる2種類の「筑紫Fヴィンテージ明朝」
「筑紫Fヴィンテージ明朝 RT」は、同社の書体デザインディレクターの藤田重信氏が手掛けた和文書体です。藤田氏は2004年に筑紫書体を生み出したことで特に広く知られており、その「筑紫書体シリーズ」は2017年にグッドデザイン賞を受賞しています。


細部にもこだわって「繊細+躍動+優雅」を表現
フォント名の「RT」の部分は「Regular Thin」の略とされています。従来の「筑紫ヴィンテージ明朝」における漢字の細い部分がさらに薄く・細く見えるように処理することで、繊細さが表現されました。自筆のペン書きフォルムによる仮名デザインでは、手書きの躍動感もより強調されています。


「筑紫オールドゴシック」は全8ウエイトに
また、同社は「筑紫オールドゴシック」の新たなウエイトとして、「EL(Extra Light)」と「L(Light)」の提供も開始しました。「筑紫オールドゴシック」は、藤田重信氏が2014年に設計した書体です。
この書体は、金属活字の時代に存在していたようなゴシック体をイメージしてデザインされています。漢字や仮名の引き締まったふところ、伸びやかなハライ、筆の名残りを感じる豊かな抑揚などが特徴です。今回「EL」と「L」のウエイトが追加されたことで、「筑紫オールドゴシック」は全8ウエイトのファミリーとなりました。

今回の新書体は、「フォントワークスLETS」や「学生向けフォントワークス LETS」、Webフォントサービスの「FONTPLUS」で、追加料金を必要とせずに利用できます。「筑紫Fヴィンテージ明朝」は、書籍の表紙やポスターなど、さまざまな場面で活躍しそうな味わい深い書体です。
フォントワークス株式会社
URL:https://lets.fontworks.co.jp/
2025/01/31

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