松山智一《Passage Immortalitas》 2024 H267 x W470 cm Acrylic and mixed media on canvas2025年3月8日(土)から5月11日(日)まで、麻布台ヒルズ ギャラリーにて、松山智一氏の個展「FIRST LAST」が開催されています。俳優の永野芽郁さんが展覧会ナビゲーターを務め、音声ガイドに挑戦していることでも話題の展覧会です。


【目次】

ニューヨークで長年活動してきた現代美術家

1976年に岐阜県で生まれた松山智一氏は、ブルックリン在住の現代美術家です。絵画を中心に、彫刻やインスタレーションを発表しています。作品制作の中心となっているのは、アジアとヨーロッパ、古代と現代、具象と抽象など、両極に位置する要素を有機的に結びつけることでの再構築です。異文化間での自身の経験や情報化の中で変化する現代社会の姿などが反映されています。

ニューヨークを拠点に活動する現代美術家・松山智一氏の個展「FIRST LAST」
松山智一 Photo: FUMIHIKO SUGINO今回の展覧会は、まざまな文化が交錯し、現代アートの本場でもあるニューヨークで四半世紀にわたって活動してきた松山氏にとって東京では初となる大規模な個展です。今回の個展の開催にあたり、松山氏は「日本とアメリカというルーツを持つ自身にとって東京での展覧会は大きな意味を持ちます」「国や言語、文化や世代を超えていま同じ時代を生きる私たちだからこそ感じることがあると思っています」とのメッセージを寄せています。

日本初公開作品も含む約40点を展示

会場には約40点の作品が展示されます。これまで上海やヴェネツィアやロンドなどで発表されて海外でしか見ることができなかった日本初公開作品もあり、最新作も含まれる充実の内容です。

展覧会のタイトルであり新シリーズの名前でもある「First Last」という言葉には、「後の者が先になり、先の者が後になる」というパラドックス的な意味が込められています。アメリカ社会が抱える諸問題を起点に、混沌とした現代社会で「はたして我々は何によって報われるのか?」と問いかけてくるような作品群です。

ニューヨークを拠点に活動する現代美術家・松山智一氏の個展「FIRST LAST」
松山智一《Bring You Home Stratus》 2024 H330 x W307cm Acrylic and mixed media on canvas

永野芽郁さん収録の音声ガイドは無料

今回の展覧会では、ナビゲーターに俳優の永野芽郁さんが就任したことでも注目を集めています。永野さんは本展で音声ガイドに初挑戦しました。永野さんの声で鑑賞ポイントを案内してもらえる音声ガイドは無料で、手持ちのスマホで利用できます(イヤホンやヘッドホンを持参)。

永野さんは、松山氏の作品について「近代的な情景に昔のモチーフが混ざり合っていたり、箱に入ったピザが出てきたり…!それが完璧に調和していて、時代を超えた文化の融合を感じます」との印象を受けたようです。
また「鮮やかな色彩とエネルギーに満ちた松山智一の作品の数々から、『色彩で叫ぶ』というのはどういうことか、会場で感じていただきたいです」とのコメントも寄せています。

ニューヨークを拠点に活動する現代美術家・松山智一氏の個展「FIRST LAST」
松山智一《Keep Fishin' For Twilight》 2017 H213.5 x W457.5 cm Acrylic and mixed media on canvas* * * * * * * * * *

■期間:
2025年3月8日(土)~5月11日(日)

■開催場所:
麻布台ヒルズ ギャラリー
東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA MB階

■問い合わせ先:
麻布台ヒルズ ギャラリー
url. https://www.tomokazu-matsuyama-firstlast.jp/

ニューヨークを拠点に活動する現代美術家・松山智一氏の個展「FIRST LAST」
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