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テレビドラマ『共演NG』の特別編をTverで見た。最もびっくりしたのはストーリー終了とともに、全六話を含めたDVD発売が告知されたことだ。
普通なら、ドラマの出演者がトークセットに集まって、ドラマを振り返るなどの手法をとるが(もっと普通は、ただの再編集)そういうぬるい方法をとらなかったのはすばらしい。前記の手法は大竹しのぶと明石家さんまが『男女7人秋物語』で、やったときにはなんて新しいのか、と思ったものだが時代は過ぎて行く。
[参考]「やらせ」と「演出」の区別は簡単だ
残念なのは市原準が描くところの、サスペンスの伏線は視聴者の中ではほとんど回収されていたことであった。
(以下、『共演NG』特別編より引用)
「共演NGという危険を冒してまで、あなたはなぜこのドラマをつくりたかったのですか?」
市原「日本のドラマを変えたかったからですよ。ここ数年、配信系メディアを通じて、世界中の優れたコンテンツが続々と押し寄せてきているのに、日本のドラマは大きく遅れをとっている。そして、その差は今後ますます広がるでしょう。脚本、キャスティング、業界のしがらみ、あらゆる忖度、制約が邪魔をして、優秀なクリエイターが挑戦できないでいる。だから、すべてそれを取り除いた状態で、このドラマをつくりたかった」
記者「テレビドラマに革命を起こそうと?」
市原「そんな大げさなものではありませんが」
記者「テレビ東洋を選んだのもその理由?」
市原「そうですね。テレビ東洋は、在京キー局の中でもっとも弱いテレビ局です。でも、もっとも、テレビへの愛のある局でもある。真の革命は愛によって導かれる。チェ・ゲバラの言葉です」
(以上、引用)
なんだ、そんな理由か、説教じみた正論か。というのが、正直な感想だ。忖度しないといいながらも、テレビ東京への気遣いは最高レベルである。チェ・ゲバラが言った正確な言葉は『真の革命家は偉大なる愛によって導かれる』であるらしい。
『真の革命は愛によって導かれる』とは、革命家という人への愛と、革命そのものへの愛では意味が違ってくるなあと思うという感想も付け加えておく。けれど、ドラマはフィクションだから、これはこれでいいのか。

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