介護施設やデイサービスセンターでは風船バレーやボーリング、折り紙、脳トレなど、さまざまなレクリエーションが行われ、高齢者の方の笑顔を見る機会があります。

今回は、椅子や車椅子を使用して、ご家庭でも楽しめるレクリエーションを紹介いたします。

レクリエーションで大切なことは、「笑顔」

レクリエーションで最も大事なことは、「笑顔」を引き出すことだとされています。その理由としては「笑い」については次の効果があるといわれ、施設では高齢者が笑顔になりやすいレクを企画実施しています。

笑いの効果
  • 海馬の働きが良くなり「認知機能」の低下が予防できる
  • 人とのコミュニケーションが豊かになる
  • 自律神経が整い心身を健康にする
高齢者のレクで最も大事なのは笑うこと。家庭でもできるレク5選...の画像はこちら >>

そこで今回は、椅子や車椅子でご家庭でも楽しめる簡単なレクリエーションを紹介いたします。

椅子や車椅子に座りながらでも楽しめるので、ぜひやってみてください。

座ってできるレクリエーション5選

1.明日のお昼のおかずは何をつくる

調理レクは、特に女性に人気があります。調理方法を聞くと喜んで話をしてくれて、指先の運動や自分の役割や居場所ができます。

準備
用品 電子圧力釜やホットプレート 施設 前日に利用者さんにお昼の食べたい物を聞いて食材を準備。当日は、スタッフ2名で一緒に調理を行い、昼食時におかずの一品として提供する 家庭 前日にチラシを参考に一緒に総菜を決める。
当日は、つくり方などを本人に聞きながら一緒につくる 効果 一緒に調理をすることにより、つくり方を思い出したり、新しいことを覚えようとする気持ちになり脳の活性化につながる

2.ボトルキャップを使用した文字合わせ

ボトルキャップに地名や人名などを書き、紙に書いてある地名や人名などの文字を合わせる脳トレで男女ともに人気があります。

準備
用品 清涼飲料水のボトルキヤツプ:10~20個、黒のサインペン、A3の用紙を用いて人名や地名を書いておく 施設 2~3名の利用者にスタッフが1名で、紙に書いてある人名や地名の上にボトルキヤツプに書いてある文字を合わせる 家庭 昔旅行した地名や友人の名前をボトルキャップに書き、紙の上に書いてある文字に合わせる 効果 地名や人名を探すことで脳を刺激し、認知症予防になる

3.古新聞紙を利用したエコバックづくり

エコバックのつくり方は、YouTubeなどでわかりやすく解説してあります。

英字新聞や地元の古新聞紙を使ってエコバックをつくり、近くの商店に置いてもらったり、友人にプレゼントすることで、地域との連携や自分の居場所づくりになります。

準備
用品 英字新聞、地元新聞の古新聞紙、ハサミ、のり、接着剤 施設 1~5名のグループに分けて 2名でエコバックの本体づくり、残りは手さげづくりに分かれて作成する 家庭 最初は新聞などでつくり、慣れてきたら布などにレベルアップしていく 効果 エコバックの完成という共通の目的を持つことで、居場所づくりや地域とのつながりができるので引きこもり予防にもなる

4.健康カラオケ体操

昔の歌謡曲を歌うことにより昔話のきっかけにもなるので、口腔機能の維持だけでなくコミュニケーションの活性化にもつながります。

準備
用品 CDプレーヤー、マイク 施設 1~15名のグループを作り歌謡曲に合わせて歌を歌いながら手拍子、腕の上げ下げ、足を上げたりするなどのデュアルタスクを行う 家庭 仕事や家庭で一番活躍していたときの歌謡曲を用いて、歌詞、メロディー、リズムに合わせて体を動かす 効果 歌を歌いながら体を一緒に動かすことで脳が活性化され、認知予防や筋力維持に役立つ

5.テレビゲーム

テレビケームは、年齢に関係なく遊べるうえに、周りの人や家族とのコミュニケーションが増えて居場所づくりになります。

また、指先の運動や新しいことを覚える作業によって認知症予防になります。近年は、高齢者施設でも注目を浴びています。

準備
用品 市販のテレビゲーム機、ゲームソフト 施設 1人から複数の方までスタッフ1名で対応できる。コミュニケーションをとりながらやると良い 家庭 子どもから高齢者まで楽しめるテーブルゲームやスポーツゲームなどがおすすめ 効果 指先の運動、コミュニケーションの増加などにより、認知症予防や心身の健康につながる

レクリエーションは、施設でもご自宅でも誰でも楽しくできます。笑顔が生まれ、居場所や役割が自然にできあがることでQOLの維持向上にもつながります。

一日の生活の中に取り入れて健康的な生活を送りましょう!

高齢者のレクで最も大事なのは笑うこと。家庭でもできるレク5選を紹介
体に不自由が生じてもレクは楽しめる!