【科目】介護✕リハビリ 【テーマ】自費リハビリのメリット
【目次】- 自費リハビリと一般的なリハビリとの違い
- メリット:自費リハビリは「難民」にも対応できる
- デメリット:自費リハビリはコストがかさむ危険性も
理学療法士兼webライターの森田亮一です。
厚生労働省は、保険を利用して行えるリハビリの日数制限や退院患者の少ない病院に対しての診療報酬引き下げなどの政策を行ってきました。
それにより、リハビリを十分に受けられない「リハビリ難民」と呼ばれる人が生まれる可能性が指摘されています。
そのリハビリ難民の問題を解決する一つの選択肢として「自費リハビリ」があります。
しかし、法的にグレーゾーンと言われる自費リハビリには賛否両論があります。法律上の問題から、実際には自費リハビリという名称で行っていないところもあるほどです。ただし、法律面の解釈のみでなく、幅広い視野で捉えていく必要があるでしょう。
今回は、公的保険が適用されない「自費リハビリ」のメリットとデメリットについて解説します。
自費リハビリと一般的なリハビリとの違い
本来、理学療法や作業療法などのリハビリテーションは「医師の指示を必要とする」と法律で規定されています。
つまり、医師の指示がない状態でリハビリテーションを提供することはできません。そのため、自費リハビリの多くは、よく「運動指導」や「リラクゼーション」などと言い換えられます。
また、「医師との連携の基に行う自費リハビリ施設」と「医師と連携していない自費リハビリ施設」に分けられます。
どちらが悪いというわけではありませんが、提供するサービスの質についてはバラつきがあります。
保険適用でのリハビリテーションは、約1~3割の自己負担で利用できます。また、法律に基づくため、リハビリテーションを受けられる期間や時間が決まっているなどの制約があります
一方、保険適用外の自費リハビリは、費用が高くなりがちですが、金額の設定やサービス提供の形に至るまで多様なパターンが考えられます。
メリット:自費リハビリは「難民」にも対応できる
近年、自費リハビリの需要は高まりつつあるようです。保険適用期間を過ぎてしまい、リハビリテーションを継続して受けられないという患者さんが実際に存在しています。いわゆる「リハビリ難民」と呼ばれる方々です。
法律的にグレーゾーンではありますが、自費リハビリでなければ対応が難しい方がいるのも事実です。
そのメリットには以下のような点が挙げられます。
- 納得できるリハビリプランを組み立てられる
- 外出や趣味を含めた自由度の高いリハビリができる
- 期間の制限がない
- 1日あたりの利用制限がない
- 保険適用のリハビリとの併用ができる
保険適用のリハビリでは行えない、個々の事情に合わせたリハビリを受けられる点が最大のメリットと言えるでしょう。
一般的なリハビリテーションではセラピスト(理学療法士や作業療法士)の1日に取れる単位数が決まっているため、マンツーマンで集中的にリハビリを行うことが難しいことがあります。
ほかにも、リハビリテーションの目的が「生活に関わること」に寄ってしまうのも一般的なリハビリテーションのデメリットになるかもしれません。
例えば、入院している患者さんの場合、退院を想定しなければなりません。
しかし、自費リハビリではできる限り利用者の意向に沿うことが可能です。
さらに、病院などでは担当のセラピストを指名することは困難ですが、自費リハビリであれば担当者の指名もできます。そういった面でも自由度の高いサービスだといえるでしょう。
デメリット:自費リハビリはコストがかさむ危険性も
デメリットには次のような点が考えられます。
- 高い費用がかかる
- 医療費控除の対象にならない可能性がある
- 医師の関与がない可能性がある
- サービスのバラつきが考えられる
保険適用のサービスではないため、料金設定はバラつきがあります。その事業所によって、疾患別であったり、時間別であったり、さまざまな料金形態があります。
また、医療費控除の対象にならない可能性があるという点も忘れてはいけません。
自費リハビリであっても「医師の指示の基でリハビリを行っている」ことを明示すれば、医療費控除の対象になることもあるので、利用する際には確認しておくと良いでしょう。
医師の関与の有無も大きなポイントです。医師の関与があれば、体調のリスク管理でも安心感があります。逆に医師の関与がないのであれば、体調のリスク管理に気をつける必要があります。
以上のように、自費リハビリには「金額」「サービス」「医師の関与」を主として、大きく提供サービスの内容にバラつきがあります。
実際に自費リハビリの利用を検討するのであれば、細かくサービス内容を確認するようにしましょう。
賛否両論ある「自費リハビリ」ですが、利用する上でのメリットもあります。
介護や医療などの公的保険は、利用に関するルールが定められており、すべての領域に適応できるものではありません。
保険内でサポートしきれない部分を「自費リハビリ」として適切に提供することのメリットと、費用負担などのデメリットを考えたうえで、利用する必要があります。
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