注目の若手が数多く在籍する東京・ヨシモト∞ホールの看板芸人「ムゲンダイレギュラー」の一員として活動してきた、お笑いコンビ・オズワルド(畠中悠、伊藤俊介)。そんな彼らの劇場卒業を記念したイベント「卒業するんだってさーーーー!!」が3月31日、同劇場で開催され、伊藤が涙する一幕があった。


このライブは、ムゲンダイレギュラーが集結し、オズワルドがレギュラーメンバーとして最後の漫才披露&企画コーナーに挑戦した1時間。MCはダイタクが務めた。

オープニングでオズワルドが漫才を披露したあとは、全員舞台に集合。企画に出ない芸人たちは客席に座って盛り上げる。

「即興ギャグバトルロワイヤル」は、モニターに表示されたひらがな一文字から始まるギャグを即興でやる企画。ムゲンダイが誇るギャガーと伊藤が一対一で対決し、伊藤が何勝できるか……というものだ。
うまくいく瞬間、うまくいかない瞬間、ミラクル的にギャグが爆誕する瞬間、そしてケツ(ニッポンの社長)が、後に「人生で一番ウケた」というギャグを披露するなど、何度も爆笑の渦に…。

また、トニーフランクがギター、坂田光(サンシャイン)が魂を込めたリリックをぶちかます「オレたちだけが知っているオズワルド」がスタート。坂田は、トニーフランクが紡ぎ出すメロディーに乗せて、オズワルドが2014年に結成して、今年∞ホールを卒業すること、伊藤や畠中のエピソード、そしてオズワルドとマネージャーとが3人で泣いた「M-1グランプリ」決勝進出前に起こった悔しい出来事など、知られざる歴史を語る。坂田の魂の咆哮には会場も呼応。拳を突き上げる仲間たちーー。さまざまなものが込み上がったのか、伊藤は下を向いて涙を拭った。


ほかにもいろいろな企画を挟み、最後は、シマッシュレコードが演奏する楽曲「ありがとう」に乗せて、2人からメッセージ。まずは畠中から。

「芸人になってからお世話になっている劇場で、かけがえのない仲間たちにも出会いました。僕が入院したときも、本当にたくさんの先輩、後輩、同期が駆けつけてくださって、仕事で来られない方からもメッセージをいただきました。僕が信頼している人種って芸人なんですよね。家族と芸人だけは絶対に裏切らない。
最高の絆だなって思っています。大好きな∞ホールなんで……卒業やめます!」

畠中のボケに会場が笑いに包まれる中、伊藤は「こんだけやってもらって、逆に申し訳ないから!」とツッコミを入れた。

続いて、伊藤が∞ホールの思い出を語る。

「前のコンビのときから立たせてもらっている劇場で、10人以上いるお客さんの前でやったことがなかったですし、月2回のライブを繰り返すだけだったんで、最初は本当に∞ホールが好きじゃなかったんですよ。畠中とコンビを組んで芸人と絡ませてもらうようになって、最初は嫌いだったダイタクさんとか、ネルソンズさんとか、あとオレたち2人はコットンの西村をまったく信用していなかったんですけど……近づけば近づくほどみんないい人で、優しい。なによりも、今の時代の∞ホールが史上最強のお笑いの劇場だと思っています」

ここで感情がたかぶった伊藤は、声を震わせる。
そして最後に「4月7日に(出番があって)また来るんですけど……」と笑わせつつ、「12年間、お世話になりました」と挨拶した。