2008年に世界各国を擬人化した作品『ヘタリア』が単行本化され大ヒットして以来、女性オタクの間では“擬人化”というジャンルが人気を博している。
彼女たちの妄想力はとどまるところを知らず、動物や昆虫といった古くからあるモチーフはもちろん、電車、都道府県、食材などあらゆる物を人に見立て物語りを作り出してきた。
そんな中、ついに現実の政党を擬人化した作品まで現れた。
それが『政党擬人化 政党たん』(原作/水戸泉、作画/にいにゃん)だ。

同作はあえて政治に関心のない20~40代の女性をターゲットにし、マンガでわかりやすく政党の成り立ちや方針を紹介している。
可愛らしいキャラとして描かれた各政党に、萌えたり笑ったりしているうちに、自然と政治が理解できてしまう。
特に「選挙に行かない若い層、たとえば現在の30歳は65歳の人に比べては、一生涯で4千万円近く損をする」というくだりは衝撃的だった。
“投票しない相手には、政治家も何もしてくれない”という当然のことを、同作を読むと改めて実感することだろう。

なお、同作には政治家・亀井静香氏(国民新党代表)との対談も収録されている。
実は私は亀井氏にはあまりいいイメージを持っていなかったのだが、ギャグマンガ本からの対談の申し込みを承諾した漢気には、思わず惚れてしまった。
もちろん対談の内容も面白く、おそらく同作一番の見所と言っても過言ではない!

さて、ここまで褒めてきた同作だが、「飲み屋で政治とプロ野球の話しをするな」という格言もある通り、決して万人向けではない。
あくまでも、政治をネタにライトに楽しめる方のみに読んで欲しい。




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