【鉄道クイズ】日本の鉄道には「ライオンの糞を撒いてある路線」がある!え、ライオンの糞!?それはナゼ?
世界的に有名な”少年の像”に隠された秘密
歴史の銅像クイズ♪
【問題】
ベルギー・ブリュッセルにある、この「小便小僧」の像。

画像出典:photoAC
なぜ、彼は、よりにもよって小便をするというシュールな姿で像になっているのでしょう?
thinking time♪
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正解は…
「おしっこによってブリュッセルの危機を救った少年をモチーフにしたから」
想像だにしなかった、超意外な答え。
諸説あるので、これはあくまで、そのうちのひとつですが…。
その昔、ブリュッセルを包囲した敵軍が導火線に火をつけた際、とある少年がおしっこをかけて火を消し、街の危機を救ったそうです。その少年の武勇伝が、「小便小僧」のモチーフになったとか。
少年の名はジュリアンだそうで、「小便小僧」は市民から、”ジュリアン君”とか”ジュリアン坊や”の愛称で、親しまれているんですって。
このおしっこをかけたジュリアンがどんな少年だったのかについては、「ブリュッセルを治めていたブラバント公国の王子」とか、「いたずら好きの悪ガキ」とか、「ただの通りすがりの少年」とか…。いろいろ説があるみたいです。
このほか、魔女の家の入り口におしっこをした悪ガキを、魔女がその姿のまま石に変えたという説。
また、12世紀半ばに生後数か月の赤ちゃんが死んだ父親に代わって、戦場の兵士を鼓舞するためゆりかごに吊され、戦局が劣勢に転じた際、ゆりかごに立って小便をしたことで兵士が勇気づけられ、逆転勝利となった説などもあるとか。
人間の想像力は、無限ですね(笑)。
個人的には、おしっこで導火線の火を消して、街を救ったという説がお気に入り。
”のんきにおしっこをしている”ようにしか見えない、平和的なこの像に、街を戦火からおしっこで救ったというヒーロー的ストーリーが隠されているのは、実に興味深いです。

画像出典:photoAC
ブリュッセルの「小便小僧」というと、シンガポールの「マーライオン」、コペンハーゲンの「人魚姫の像」とともに、”世界三大がっかりスポット”と、ちょっと不名誉ないじられ方をされることが。でも、背後に隠されたストーリーを知ると、また、見方も変わってきますよね。
ちなみに、「小便小僧」が、なぜ”がっかり”なのかというと、理由のひとつがこれ。
サイズ感。

画像出典:photoAC

画像出典:photoAC
小さっ。
”像”というと、それなりに大きなもののような気がしますが、「小便小僧」像は、身長わずか55.5cmなんだとか。
想像をはるかに”下回る”大きさで、大概の人が拍子抜けするみたいです。
わたしは実物を見たことがありませんが、これらの画像で見る限り、確かに小さいですよね。
でもまぁ、姿が姿なだけに、2mあったらあったで、なんかねぇ…。それに、2mあったら”小僧”っぽくはないですよね。
そう考えると、このサイズ感がベストなのかもしれません(笑)。
ただしサイズは小さいものの、”ブリュッセルの最長老市民”といわれるほど、「小便小僧」の歴史は古いんです。14~15世紀にはすでに存在していたという記録があるそうですよ(日本でいうと、室町時代~戦国時代ころ)。
現在の「小便小僧」は、1619年に当時の著名な彫刻家、ジェローム・デュケノワによって制作されたもの。ただ、設置されているのはレプリカで、オリジナルはブリュッセル市立博物館に所蔵されているそうです。
そして、”全裸”のイメージの「小便小僧」ですが、年間で130日ほど衣装を着用している日があるんですって。
”全裸”な小便小僧、実は衣装持ち!?

画像出典:photoAC
毎年20~30着の新作が作られ、加えて世界各国からプレゼントされたりもするので、「小便小僧」の衣装は、なんと1000着以上。
2017年には、「小便小僧」の衣装コレクションを展示する「GardeRobe MannekenPis(小便小僧の衣装博物館)」までオープンしたそうです。
「GardeRobe MannekenPis」のホームページでは、衣装を見ることが出来るので、ちょっと覗いてみると…。
クロックスを履いたドクターに、

画像出典:GardeRobe MannekenPis
野球選手、

画像出典:GardeRobe MannekenPis
われらが、桃太郎まで。

画像出典:GardeRobe MannekenPis
伏し目がちですけど。
そして…。

画像出典:GardeRobe MannekenPis
んっ?
もはや「小便小僧」とわかりませんが、よく見ると、ちゃんと、おしっこを出せるようになっています(笑)。
ちなみに、これ、ボリビア・オルロのカーニバル衣装だそうです。
ずっと裸かと思いきや、いろいろな職業の制服、世界各地の民族衣装、さらには、キャラクターの衣装まで!「小便小僧」は、コスプレーヤーでもあったんですね。しかも、史上最強の(笑)。
「小便小僧」が衣装を身に纏うのは、最近始まったものではなく、17世紀から続いているそうで、現存する一番古い服がこちら。

画像出典:GardeRobeMannekenPis ©Y. Peeters
こちらは、1747年にフランス王ルイ15世から贈られたもの。酔ったフランス兵が、「小便小僧」を盗もうとしたことへのお詫びとして、プレゼントされたそうです。
立派な服ですが、この服で用は足せませんね(笑)、
…とここまで、「小便小僧」についてご紹介しましたが、「小便小僧」像からほど近い場所に「小便少女」像もあるのだとか。
小僧ではなく「小便少女」も!?
なんでも、1985年頃に、レストランのオーナーが彫刻家に作らせたもので、作った理由については、「小便小僧」のパロディーとして通行人を楽しませるためとか、レストランの通りに人を呼ぶためとか、はたまた、男女平等のシンボル、ガンとエイズの撲滅キャンペーンの一環などなど、諸説あるようです。
画像をのせたいところですが、その姿が衝撃的すぎて、ここでは掲載を控えることに。女の子がしゃがんで用を足している姿の像ですが、妙にリアルで、小便小僧のようなポップさがなく、わたしも夫も笑えず、引いてしまいました(苦笑)。
実際、ブリュッセル市民からもやや敬遠されているみたいです。ご興味のある方は、お手数ですが、検索してくださいね。
では、最後におまけ。日本の「小便小僧」もご紹介しておきましょう。
日本にもある個性派「小便小僧」
じゃん。

画像出典:photoAC
徳島県三好市の祖谷渓(いやけい)にある小便小僧なんですが、立っている場所が…。

画像出典:photoAC
ひえ~。
渓谷に突き出た大きな岩の上。なんと、谷底まで200mもあるそうです。
1968年に徳島県の彫刻家、河崎良行氏が制作したものだそうで、その昔、地元の子どもや旅人たちが、像のある岩のあたりで小便をして度胸だめしをしたという逸話をもとに作られたそうです。

画像出典:photoAC
高所恐怖症のわたしは、想像しただけで震えます。言うまでもないですが、マネしたら絶対ダメです!
ベルギーの「小便小僧」といい、祖谷渓の「小便小僧」といい、「小便小僧」には武勇伝がつきものなんでしょうかね(笑)。
ということで今回は、ベルギーの「小便小僧」をメインに深掘りしました。”小便をしてブリュッセルの危機を救った少年”の武勇伝がモチーフ(諸説ありますが)になっているのが、めちゃめちゃ興味深かったです。しかも、ずっと全裸ではなく、服を着ることもあり、衣装の博物館まであるなんて。
”世界三大がっかりスポット”などと言われていますが、想像を上回るのではなく、”下回る”大きさであることが愛らしく、また、”小僧”なのに、筋肉質で、腹筋が6パックならぬ、4パックに割れている違和感や、このなんともいえない表情にも惹かれちゃいました。なんだか、とってもチャーミング。

画像出典:photoAC
でも、まっ、わざわざ、見に行きたいとは思いませんけど(笑)。みなさんは、どうですか?
<参考文献>
WEB
『GOTRIP~知れば知るほど面白い、ベルギー・ブリュッセルの「小便小僧」の5つの秘密~』
https://gotrip.jp/2018/11/103254/
『Made in Y~小便小僧物語-小便小僧の歴史と東京・浜松町駅の小便小僧-~』
http://hiro1961.art.coocan.jp/machi/kozo.html
『GOTRIP!~【世界のおもしろ観光スポット】ベルギー・ブリュッセルにあるリアルすぎて笑えない「小便少女」とは?~』
https://gotrip.jp/2018/11/103272/
『阿波ナビ~小便小僧~』
https://www.awanavi.jp/archives/spot/2970