【笠原将弘の極 野菜炒め】食感が命！野菜の切り方、火を通す順番、調味のタイミング…真似してみた！

簡単そうな料理ほど難しい——昔からよくそう言われますが、確かに玉子焼きはその代表格かもしれませんね。それと、火加減こそがすべての料理…「野菜炒め」もそうでしょう。作る機会は多いのに、「どうしてもシャキッとしない」「ベチャつく」と悩む人が多いようです。そんな野菜炒めを理想の食感に仕上げる方法を、名店『賛否両論』の笠原将弘さんがYouTubeで紹介していました。これは気になる～！ということで、さっそく作ってみました。

【笠原将弘の野菜炒め】レタス一択！丸っと1個使ってシャキッと食感を楽しむ「にんにくレタス炒め」作ろう

「正月屋吉兆」で 9年間修業後、2004年、恵比寿に自身の店「賛否両論」を開店した笠原将弘さん。東京・恵比寿にある日本料理店「賛否両論」のオーナー兼料理人。YouTubeチャンネル『【賛否両論】笠原将弘の料理のほそ道』では、料理人歴30年以上の笠原さんが、これまでに培った料理の知識やテクニックを、惜しげもなく紹介しています。

笠原将弘さんの「肉野菜炒め」の材料と作り方

【材料】※2～3人分
豚バラ薄切り肉…150g
玉ねぎ…1/4個
にんじん…40g
ニラ…3本
ピーマン…2個
キャベツ…100g
もやし…100g
塩…少々
こしょう…少々
サラダ油…大さじ1+少々



豚肉は5cm長さに切っておきます。
玉ねぎは5mm厚さの薄切りにしておきます。
にんじんは4～5cm長さにしておきます。
ニラは4cm長さに切っておきます。
ピーマンはヘタと種を取って乱切りにしておきます。
キャベツは3～4cm角に切り、芯の部分は薄切りにしておきます。

酒…大さじ1
みりん…大さじ1
しょうゆ…大さじ1
オイスターソース…大さじ1
砂糖…小さじ1/2
ゴマ油…小さじ1



【作り方】※調理時間：15分
1. フライパンにサラダ油大さじ1をひいて中火にかけ、温まったら豚肉を入れて塩とこしょう少々を振って炒めます。



2. 肉に火が通ったら、玉ねぎとにんじんを加えさっと炒めて一度取り出します。



3. フライパンを洗わずにサラダ油を少々足し、キャベツとピーマンを中火で炒めます。



4. もやしを加え、さっと炒めて一度取り出します。



5. 火を消し、フライパンに酒、みりん、しょうゆ、オイスターソース、砂糖、ゴマ油を加えて混ぜ合わせ、中火にかけて煮立たせます。



6. 2と4を戻し入れ、ニラを加えてさっと炒め合わせます。



7. 仕上げにこしょうを振ります。



8. 器に盛りつけて、出来上がりです。



器に盛り付けた状態では、なんとなくシャキシャキしていそうに見えましたが、ひと口食べてみると本当にそれぞれの野菜の食感がしっかり活きていました。

ひと口に「シャキシャキ」と言っても、にんじんともやしではまったく食感が異なりますよね。それでも、どの野菜も例外なくシャキシャキとした歯ごたえがあり、和食と中華の”いいとこどり”のようなバランスのよい味付けが全体に絡みついて、さらにおいしさを引き立てていました。

肉が入るか入らないかで「肉野菜炒め」と「野菜炒め」に分かれますが、この料理の主役は、まぎれもなく”野菜”です。



このレシピの調理時間は10分程度ですが、下ごしらえにいろいろと工夫が凝らされています。

笠原さんも動画の中で「炒め物は火の通り方をイメージするといい」と言っていましたが、例えばにんじんは火の通りが遅いので、火が通りやすくなるよう小さく、もしくは薄く切ります。

また、家庭のガスコンロの火力は町中華のように高出力ではありませんが、それでもフライパンの中に留まる時間が長くなれば、その分、余計に火が通ることになります。それを防ぐために一度取り出すという、一見手間に思える工程が、実はシャキシャキに仕上げるためのコツでもあります。

プロのように手際よく出来ないからシャキシャキにならないのではありませんので、多少手間でもこの方法はとても有効です。

多くの料理人がYouTubeなどで野菜炒めのレシピを披露していますが、おもしろいことに、どれもシャキシャキに仕上がるのに炒め方はまったく同じではありません。

笠原さんの言う通り「炒め物は火の通り方をイメージする」ことを、プロはみな実践していますが、そのためのプロセスにはいくつもパターンがあり、新しい動画を見るたびに驚かされます。

結果が同じ”シャキシャキ”なら方法は一つでよさそうにも思えますが、それぞれの料理人の経験や考え方が反映されていて、そこがまたおもしろいなと思います。

最終的には、その中から自分にあった方法が見つかれば、おそらくそれが最善の方法です。

やさしい味でシャキシャキな肉野菜炒めが出来ますので、ぜひ作ってみてください！