2023年6月13日放送の『あさイチ』ツイQ楽ワザの特集は「食材おろしちゃえSP」でした。おろすと言えば大根、長芋などの野菜が思い浮かびますが、なんと魚をおろした料理が登場!それが「アジのすりながし」です。
野菜をすり潰して冷た~い汁物に…「夏野菜のすりながし」に挑戦♪とろみの昆布だしで上品な仕立て♡【料理温故知新】
「アジのすりながし」をすりながし協会公式X(旧Twitter)が紹介
今日から #七十二候 は立夏の末候「竹笋生(ちくかん しょうず)」。あじのすりながし。三枚におろしたあじの皮と骨を除いてざく切りにし、昆布だし、塩とミキサーにかける。火を通し、茗荷と大葉をのせる。初夏から晩春が旬の #あじ。今日は温かくいただきましたが、冷たく仕立てても◎です。#アジ #鯵 pic.twitter.com/AAisMPWpX4— すりながし協会 (@surinagashi) May 15, 2023
こちらのXはすりながし協会のもの。日本の伝統料理「すりながし」のよさを広めるために、活動している協会なんですよ。
『あさイチ』でもXに書かれているようなレシピで「アジのすりながし」を作っていました。レシピを教えていたのは、京都・山科にある料亭・料理処 長島の長島博総料理長。
ちなみに長島さんは番組で、夏野菜をすりおろして昆布のだしで伸ばす「夏野菜のすりながし」も紹介していましたよ。
それに挑戦した、こちらの記事→『野菜をすり潰して冷た~い汁物に…「夏野菜のすりながし」に挑戦♪とろみの昆布だしで上品な仕立て♡【料理温故知新】 』も、よろしかったらぜひチェックしてみてくださいね♪
さて、「アジのすりながし」は料亭直伝のレシピのため、旬のアジを丸ごと1匹捌くところからスタート。アジの三枚おろしかぁ…。かなりハードルが高いのですが、頑張って挑戦してみます!
頭も骨も無駄なく利用!「アジのすりながし」を作ってみた!
【材料】(2人分)
アジ…2尾 ※今回は190g使用
水…500ml
昆布…10g
くず粉…15g ※片栗粉で代用可
みそ…30g
お好みの薬味…適量 ※今回は千切りにした青じそを使用
1. 鍋に水と昆布を入れて、煮立たせないように20分ほど火にかけてだしを取ります。
昆布は沸騰したお湯でだしを取るとえぐみが出てしまうため、弱火でじっくりと加熱しましょう。手軽に作るなら、市販の顆粒の昆布だしで代用するのも一つの手。
2. 少量のだしで溶いたくず粉を加えて、とろみを付けます。
今回はとろみ付けに片栗粉を使いました。片栗粉は熱いだしを入れると固まるので、少量の水で溶き、水溶き片栗粉にしてからだしに加えることに。そうして出来上がっただしは、しばらくおいて粗熱を取ります。
3. アジを3枚におろして皮を剥ぎ、身を細かく切ります。
ちょっと不格好ですが、3枚におろしました。
身の部分は皮を剥いで細かく切りました。小骨があったら、出来るだけ取り除いてくださいね。
4. 頭と骨は塩を振って水分を抜きます。それを火であぶり、魚の頭と骨をすり鉢の溝を使って身がほぐれる程度にすりおろします。
わが家はガスコンロではないので、骨と頭は魚焼きグリルで6分ほど焼きました。すり鉢で擦ると、骨に付いていた身がポロポロと取れましたよ。
上手に捌けなくても身をほぐして利用するのでひと安心。頭はワタのような黒い身が詰まっていたので、今回は骨回りの身だけほぐしました。
5. 4に、3で細かく切ったアジを加えてすりこぎで擦り潰し、細かい網目のザルで、裏ごしして残った皮や小骨を取り除きます。
生の身と焼いた身を合わせ、すりこぎで細かく擦ります。食材を擦って使う「すりながし」らしい工程。
ザルで濾す工程がひと苦労!アジの身に粘り気があり、ザルの目をなかなか通りません。
ちなみにアジの刺身をかるく炙って、香ばしい風味を付けたものを使ってもよいそうですよ。正直、その方が手軽に作れると思います!
6. みそを加えてよく擦り合わせ、だしを少しずつ加えて伸ばします。それを濾しながら鍋に移し、中火で混ぜながら温めます。
すりおろしたアジの身にみそを加えて擦り、粗熱を取っただしをお玉3杯分ほど加えました。
実は元のレシピには鍋に戻すとありますが、元の鍋にはだしがたっぷりと残っていて、このまま戻すと味が薄まりそうだったので、だしは他の鍋に入れて軽く温めました。
器に注いで千切りにした青じそをトッピングしたら、完成です!
アジの身が溶けてサラサラの飲み口♡しじみのような旨味が上品にふわっ
「アジのすりながし」が完成しました!見た目はみそ汁そっくりですが、汁の中にアジの身が溶け込んでいます。
この一杯のために、かなり時間がかかりました。魚を捌くのが得意な方以外、この作り方は家庭料理としては難易度が高いと思います。
汁をすくってみると、アジは一体どこ?というくらいの溶け具合です。完全に溶け込んでいますね。苦労して濾した甲斐があったという出来栄えです。
飲んでみると、汁がサラサラでみそ汁のような飲み口。そしてアジの身が溶け込んでいるので、魚介のみそ汁のような旨味。筆者はしじみの旨味に近いなぁという印象を受けました。
アジが入っていると見破れる人はいないんじゃないかな?というレベル。アジは形ではなく、旨味として存在していました。
丁寧な作り方のおかげで料亭らしい上品で繊細な味わいの汁物に
だしを取る、アジを捌く、裏ごしすると、とても丁寧な作業が必須のレシピだったため、さすが料亭直伝の一品だと思いました。すりながし協会のX(旧Twitter)を読むと、細かく切ったアジの身をミキサーにかけるとありましたが、その方が手軽に作れそう。
宮崎の郷土料理「冷や汁」のような一品でしたが、丁寧に作ったおかげで味はとても繊細且つ上品でした。アジが旬の時期に挑戦してみてはいかがでしょうか。
ちなみに、今回のレシピでは昆布だしが約500ml作れるので、かなり余りました。別記事で紹介した「夏野菜のすりながし」に活用したり、みそ汁や煮物など他の料理にお使いくださいね。
そもそも「すりながし」とは食材をすりおろし、だしで伸ばす日本の伝統料理。パッと思い浮かぶのは野菜ですが、確かに魚でもすりながしはあるんですよね。なんか、こういう伝統料理が今とっても斬新に感じます♪番組では旬のアジを丸ごと使っていたので、捌くところから挑戦します!
野菜をすり潰して冷た~い汁物に…「夏野菜のすりながし」に挑戦♪とろみの昆布だしで上品な仕立て♡【料理温故知新】
「アジのすりながし」をすりながし協会公式X(旧Twitter)が紹介
今日から #七十二候 は立夏の末候「竹笋生(ちくかん しょうず)」。あじのすりながし。三枚におろしたあじの皮と骨を除いてざく切りにし、昆布だし、塩とミキサーにかける。火を通し、茗荷と大葉をのせる。初夏から晩春が旬の #あじ。今日は温かくいただきましたが、冷たく仕立てても◎です。#アジ #鯵 pic.twitter.com/AAisMPWpX4— すりながし協会 (@surinagashi) May 15, 2023
こちらのXはすりながし協会のもの。日本の伝統料理「すりながし」のよさを広めるために、活動している協会なんですよ。
『あさイチ』でもXに書かれているようなレシピで「アジのすりながし」を作っていました。レシピを教えていたのは、京都・山科にある料亭・料理処 長島の長島博総料理長。
ちなみに長島さんは番組で、夏野菜をすりおろして昆布のだしで伸ばす「夏野菜のすりながし」も紹介していましたよ。
それに挑戦した、こちらの記事→『野菜をすり潰して冷た~い汁物に…「夏野菜のすりながし」に挑戦♪とろみの昆布だしで上品な仕立て♡【料理温故知新】 』も、よろしかったらぜひチェックしてみてくださいね♪
さて、「アジのすりながし」は料亭直伝のレシピのため、旬のアジを丸ごと1匹捌くところからスタート。アジの三枚おろしかぁ…。かなりハードルが高いのですが、頑張って挑戦してみます!
頭も骨も無駄なく利用!「アジのすりながし」を作ってみた!

【材料】(2人分)
アジ…2尾 ※今回は190g使用
水…500ml
昆布…10g
くず粉…15g ※片栗粉で代用可
みそ…30g
お好みの薬味…適量 ※今回は千切りにした青じそを使用
1. 鍋に水と昆布を入れて、煮立たせないように20分ほど火にかけてだしを取ります。

昆布は沸騰したお湯でだしを取るとえぐみが出てしまうため、弱火でじっくりと加熱しましょう。手軽に作るなら、市販の顆粒の昆布だしで代用するのも一つの手。
2. 少量のだしで溶いたくず粉を加えて、とろみを付けます。

今回はとろみ付けに片栗粉を使いました。片栗粉は熱いだしを入れると固まるので、少量の水で溶き、水溶き片栗粉にしてからだしに加えることに。そうして出来上がっただしは、しばらくおいて粗熱を取ります。
3. アジを3枚におろして皮を剥ぎ、身を細かく切ります。

ちょっと不格好ですが、3枚におろしました。

身の部分は皮を剥いで細かく切りました。小骨があったら、出来るだけ取り除いてくださいね。
4. 頭と骨は塩を振って水分を抜きます。それを火であぶり、魚の頭と骨をすり鉢の溝を使って身がほぐれる程度にすりおろします。

わが家はガスコンロではないので、骨と頭は魚焼きグリルで6分ほど焼きました。すり鉢で擦ると、骨に付いていた身がポロポロと取れましたよ。
上手に捌けなくても身をほぐして利用するのでひと安心。頭はワタのような黒い身が詰まっていたので、今回は骨回りの身だけほぐしました。
5. 4に、3で細かく切ったアジを加えてすりこぎで擦り潰し、細かい網目のザルで、裏ごしして残った皮や小骨を取り除きます。

生の身と焼いた身を合わせ、すりこぎで細かく擦ります。食材を擦って使う「すりながし」らしい工程。

ザルで濾す工程がひと苦労!アジの身に粘り気があり、ザルの目をなかなか通りません。
スプーンでぐっと押しても少ししか濾せず、濾す作業だけで20分くらいかかりました。
ちなみにアジの刺身をかるく炙って、香ばしい風味を付けたものを使ってもよいそうですよ。正直、その方が手軽に作れると思います!
6. みそを加えてよく擦り合わせ、だしを少しずつ加えて伸ばします。それを濾しながら鍋に移し、中火で混ぜながら温めます。

すりおろしたアジの身にみそを加えて擦り、粗熱を取っただしをお玉3杯分ほど加えました。
実は元のレシピには鍋に戻すとありますが、元の鍋にはだしがたっぷりと残っていて、このまま戻すと味が薄まりそうだったので、だしは他の鍋に入れて軽く温めました。
器に注いで千切りにした青じそをトッピングしたら、完成です!
アジの身が溶けてサラサラの飲み口♡しじみのような旨味が上品にふわっ

「アジのすりながし」が完成しました!見た目はみそ汁そっくりですが、汁の中にアジの身が溶け込んでいます。
この一杯のために、かなり時間がかかりました。魚を捌くのが得意な方以外、この作り方は家庭料理としては難易度が高いと思います。

汁をすくってみると、アジは一体どこ?というくらいの溶け具合です。完全に溶け込んでいますね。苦労して濾した甲斐があったという出来栄えです。
飲んでみると、汁がサラサラでみそ汁のような飲み口。そしてアジの身が溶け込んでいるので、魚介のみそ汁のような旨味。筆者はしじみの旨味に近いなぁという印象を受けました。
アジが入っていると見破れる人はいないんじゃないかな?というレベル。アジは形ではなく、旨味として存在していました。
丁寧な作り方のおかげで料亭らしい上品で繊細な味わいの汁物に

だしを取る、アジを捌く、裏ごしすると、とても丁寧な作業が必須のレシピだったため、さすが料亭直伝の一品だと思いました。すりながし協会のX(旧Twitter)を読むと、細かく切ったアジの身をミキサーにかけるとありましたが、その方が手軽に作れそう。
宮崎の郷土料理「冷や汁」のような一品でしたが、丁寧に作ったおかげで味はとても繊細且つ上品でした。アジが旬の時期に挑戦してみてはいかがでしょうか。
ちなみに、今回のレシピでは昆布だしが約500ml作れるので、かなり余りました。別記事で紹介した「夏野菜のすりながし」に活用したり、みそ汁や煮物など他の料理にお使いくださいね。
編集部おすすめ