「弊社の看板娘」とは……

この取材を続けていると前職について「おお……」と思うことがたまにある。

しかし、今回は「おおおお……」だった。


次世代型テーマパーク「リトルプラネット」で働く看板娘が、幼稚園教員から転職していた

向かったのはお台場。


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こちらの5階に「リトルプラネット ダイバーシティ東京 プラザ」が入っている。

次世代型テーマパーク「リトルプラネット」で働く看板娘が、幼稚園教員から転職していた

「遊びが学びに変わる」をコンセプトにした、子供の創造力を鍛える次世代型テーマパーク。


すでに看板娘の後ろ姿が見えていますが、さっそくご登場いただきましょう。

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「よろしくお願いします」。


リトルプラネットを運営する株式会社プレースホルダの社員、一色沙織さん。隣にいるのは公式キャラクターの「モグー」です。

沙織さんは東京・渋谷区生まれ。活発で歌うのが大好きな子供だったという。

「耳に入ってくるCMソングや、そのとき流行っていた曲を家でずっと歌っていました。音楽好きな家族だったので、誰かが歌っているとすぐにハモったりして」。

4歳の頃からピアノを習い始めたが、ずっと印象に残っていた曲がある。
保育園のお昼寝タイムに流れたリストの『愛の夢 第3番』だ。

「子供ながらに、ああきれいな曲だなあって。のちに曲名もわかったんですが、いつかこの曲を弾けたらいいなと思っていました」。

初めてのアルバイトは高校時代。郵便局で年賀状の仕分け業務だった。しかし、長く続けたのは児童教育系の大学に入学してから4年間働いた地元のイタリアンレストラン。

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左が当時の沙織さん。


「ここで社会人としてのマナーや接客のノウハウを学びました。挨拶でイタリア語を喋るのが楽しかったせいか、『ボンジョルノ!』という声が大きすぎたみたいで、入店した常連さんから『あっちのエレベーターホールまで沙織さんの声聞こえたよ』と言われました」。

児童教育系の大学に進学したのには理由がある。

「じつは、私が生まれて2カ月の頃に母が乳がんで亡くなったんです。母親の存在を知らずに育ったので、小さい頃から幼稚園の先生や保育士になりたいと思うようになりました。
悲しみ、苦しみ、喜び、すべてを通して母親の存在がいかに大事かを伝えたかったんですよね」。

大学卒業後は都内の幼稚園で勤務。7年間働いて、保護者からも絶大な信頼を受ける。

「18時まで延長保育のある園で、職員室がなかったので事務作業中も子どもたちが次々と遊びに来るんです。保護者の方が迎えに来たら今日の出来事を伝えます。

18時からは受け持っている36人分のワークの丸付けやコメント書き。さらに、作品展や運動会とかの園行事が入るとそれの準備。手を抜きたくなかったので大変でした」。

この仕事は大好きだけど、ずっとは続けられないなと考えていた沙織さんに転機が訪れる。

「知人がプレースホルダの代表と知り合いで、『リトルプラネット』の立ち上げにあたって子供の扱いが上手くてホスピタリティが高い人を探してるけど、やってみない?と声をかけてくれたんです。会社自体は2016年の創業で、私は2017年に入社しました」。

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モグーが出迎えてくれる館内。

--{}--リトルプラネットは「大好きなディズニーランドのようなアミューズメント施設に子供向けのデジタル要素を加えたい」という創業者の思いから生まれた。

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一番人気は「光と音のデジタルボールプール」。


プロジェクションマッピングを使った未来感あふれるボールプール「ZABOOM」。音と光の変化を感じながら全身を使って楽しめる。

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スクリーンにボールを投げるとさまざまな演出が楽しめる。


「AR砂遊び」のアトラクションは特定非営利活動法人キッズデザイン協議会が主催する「キッズデザイン賞」を受賞している。

専用のアイテムを使って宝探しや生き物を観察するというアトラクション。

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難しいときは沙織お姉さんが教えてくれます。


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ミッションリストをクリアせよ。


自分で描いた絵が乗り物になって動き出すアトラクション「SKETCH RACING」も人気で、描いた形や色によって車の性能が変化する。

大人も一緒になって盛り上がれるアトラクションだ。

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描いた車が立体化して走る。


沙織さんいわく、「いまのイチ推しはこの『魔法のリストバンド』。NFC(近距離無線通信)タグが使われていて、リーダーに腕を近づけると「シャリーン」と音が鳴り、子供たちが遊んだ履歴が記録されて、次に来たときに続きから遊べるんです」。

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受付でもらえる「シャリング」。


ショップもご案内してもらった。

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とにかく、売れ筋は恐竜とのこと。


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パズル、知恵の輪系は大人もハマる。


そんな沙織さんを推薦してくれたのは、広報担当の横山友紀さん。意外な一面を教えてくれた。

「私のほうがあとから入社したんですが、見た目はすごく大人っぽいのに社内では末っ子みたいな扱われ方なのが不思議で(笑)。でも、その理由がだんだんわかってきました。

気さくだし自由奔放で、オフィスでコピーを取りながらいろんな歌を熱唱してたりするんです。でもみんな慣れてるから何も言わない。
とにかく、見た目とキャラのギャップが面白いですね」。

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「トークも上手なので、テレビ取材などは彼女に出てもらうことが多いです」。


プライベートについても伺いましょう。「海が好き」という沙織さん。最近、海の近くに引っ越したそうだ。

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由比ガ浜で見た今年の初日の出。


こんなことも言っていた。

「私、雨が嫌いなんですが、唯一気に入っているのは雨の日にだけ見られるお台場の隠れスポットがありまして。

このビルのスタッフ通路の近くで、濡れた地面にフジテレビの照明が反射するレインボーの光がとてもきれいなんです。お仕事帰りで疲れていても、ちょっとハッピーになれます」。

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スタッフだけが楽しめる景色。


旅行もで好きで、中でも印象的だったのは北海道で見た「美瑛の白金青い池」なるほど、これはすごい。


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美瑛→富良野→洞爺湖→小樽を2泊3日という旅程。


ちなみに、お弁当派なのでお台場グルメには詳しくないそうだ。

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去年のハロウィンパーティーで友人と作った料理。


「コロナで自宅にいる時間が多くなったので、体を動かそうと始めたのがテニスです。本当に初めてなので、最初はよくホームランボールを打っていました。でも、1年半ほど毎週通い続けて、今ではクラスがひとつ上がるまでに上達しました」。

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「個人のプレーだけではなく、ダブルスではチームワークが肝となったり、ゲーム性が高いので面白いですね」。


ありがとうございました。では、最後に読者へのメッセージをお願いします。

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元幼稚園の先生ならではの心温まるメッセージ。



[取材協力]
リトルプラネット
https://litpla.com
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