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相変わらず人気のSUVを今選ぶなら、ヤングタイマーでもなければ、最新の現行型でもない、「2000年代(’00年~’10年式)」の車種が最適かもしれない。 

今見ると新鮮で、故障の不安も少なく、ちょっと時間が経った分“いい味”が出ている。
そんな2000年代の人気SUVを紹介したい。 


遊びの相棒に手頃なSUV日産「エクストレイル」

中古車SUVは2000〜2010年式が狙い目。程よい個性と確かな機能を持つ、手頃な7車種

日産「エクストレイル」(2000年10月~2007年7月)


アウトドアを楽しむための車として開発されたエクストレイル。現行型は随分と立派になったけれど、初代は2Lと2Lターボでボディも5ナンバーサイズと、狙いは初めて車を買うような若者だった。

4WDは路面状況に応じて前後に自動的にトルクを配分するオールモード4×4を搭載。ラゲージの床面は取り外して水洗いができ、さらに撥水加工のシートや天井を備えたグレードも追加された。

中古車SUVは2000〜2010年式が狙い目。程よい個性と確かな機能を持つ、手頃な7車種



2003年6月には運転席でも着替えやすいようステアリングを上に向けられる機能や、撥水加工された室内フロアが採用され、サーフィンやウインタースポーツ、キャンプなど“遊び”の相棒にピッタリな一台だったのだ。



タフな4WDが快適性を進化させたメルセデス・ベンツ「Gクラス」

中古車SUVは2000〜2010年式が狙い目。程よい個性と確かな機能を持つ、手頃な7車種

メルセデス・ベンツ「Gクラス」(1990年~2018年5月)


いわずとしれた人気SUV。1990年に登場したW463型は、それまでの商用車然としたW460に対し、乗用車としての性格が強められたモデルで、かつ息の長いモデルとなった。

2001年に初めてマイナーチェンジが行われ、内外装のデザイン変更と装備や機能の充実が図られた。

中古車SUVは2000〜2010年式が狙い目。程よい個性と確かな機能を持つ、手頃な7車種



1990年代から本革シートや木目パネルが採用されるようになってきていたが、2001年のマイナーチェンジでは、ステアリングホイールやスピードメーターのデザインが当時のメルセデス・ベンツレベルまで高められた。

現在でも採用されているコマンドシステム(ナビなどを統合制御する機能)も搭載されたのもこの時だ。

といっても質実剛健、タフな四駆というイメージはそのままで、快適性だけが上がったという感じ。Gクラス人気をさらに高めた時代のモデルだ。



SUVになっても“ポルシェはポルシェ”「カイエン」

中古車SUVは2000〜2010年式が狙い目。程よい個性と確かな機能を持つ、手頃な7車種

ポルシェ「カイエン」(2002年9月~2010年2月)


ポルシェ初のSUV。フォルクスワーゲングループとプラットフォームを共有することで開発コストを抑え、代わりに新たに開発された4.5LのV8エンジンが搭載されている。


V8エンジンには自然吸気とターボがあり、その後3.2LのV6も追加された。ちなみにカイエンとプラットフォームを共有したのはフォルクスワーゲントゥアレグと、アウディQ7だ。

中古車SUVは2000〜2010年式が狙い目。程よい個性と確かな機能を持つ、手頃な7車種



プラットフォームを他車と共有したくらいでポルシェ味が薄まるわけはなく、乗れば“視線の高いポルシェ911”。

独自の4WDシステムは前38:後62と後ろよりにトルクを配分。路面状況やドライバーの意図をくみ取ることで瞬時に駆動配分を変動させる。

たとえ同じ材料でSUVを作っても、ポルシェが料理すればスポーツカーになるのだ。



ラダーフレームをやめてもタフなランドローバー「ディスカバリー3」

中古車SUVは2000〜2010年式が狙い目。程よい個性と確かな機能を持つ、手頃な7車種

ランドローバー「ディスカバリー3」(2005年5月~2009年12月)


レンジローバーが高級路線を進む中、“道具感”を大事に開発されたのがディスカバリー。その3代目がディスカバリー3だ。

といっても時代に合わせて従来のラダーフレームをやめて、乗用車のような構造に変化。おかげで乗り心地が格段に向上したのがこの車の特徴のひとつ。

中古車SUVは2000〜2010年式が狙い目。程よい個性と確かな機能を持つ、手頃な7車種



もちろんディスカバリーを名乗る以上、悪路走破性は極められている。

舗装路/雪道/泥地/砂地/岩場と5つの路面モードから走行状況にあったモードを選ぶだけで、オフロードに長けた上級者のようにわけもなく悪路を走破できる「テレインレスポンス」を装備し、水深700mmまでなら河も渡れる。

ラダーフレームをやめたからってヤワになったなんて言わせない、そんなタフなオフローダーだ。

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実は希有なランドローバー「レンジローバー」

中古車SUVは2000〜2010年式が狙い目。程よい個性と確かな機能を持つ、手頃な7車種

ランドローバー「レンジローバー」(2002年7月~2008年2月)


貴族の狩猟の足として使われたプレミアムSUV、レンジローバー。一時BMW傘下に収まったランドローバー社は、その後フォードに、さらにタタグループへと変わっていった。

この3代目レンジローバーはBMWとフォードの端境期に生まれたモデルで、開発時点ではBMW傘下だったため、エンジンはレンジローバー用に改良されたBMWのX5のものを搭載してフォード傘下になってから販売された、今振り返れば希有なモデルなのだ。

中古車SUVは2000〜2010年式が狙い目。程よい個性と確かな機能を持つ、手頃な7車種



ディスカバリー同様、こちらもラダーフレームから乗用車のような構造が採用され、乗り心地が格段に良くなった。一方で副変速機を備え、ローレンジを選択できるなど伝統の高い悪路走破性も備えていた。

なお2006年モデルからはジャガー製エンジンに切り替えられ、2008年3月からはレンジローバーヴォーグに名前が変わり2013年2月まで販売された。



ミリタリーライクな四駆、ジープ「ラングラー」

中古車SUVは2000〜2010年式が狙い目。程よい個性と確かな機能を持つ、手頃な7車種

ジープ「ラングラー」(1996年11月~2007年2月)


軍用車あがりの硬派な4WD、ラングラー。2000年代はTJ型と呼ばれる2代目が販売されていた。今でこそ5ドアのアンリミテッドがラングラーの主流だが、この頃は2ドアのみ。

ソフトトップと樹脂ルーフが用意され、どちらも戦地で素早く乗り込めて荷物を載せられることが由来のオープンモデルにできるなど、ミリタリー色が濃いモデルだった。

中古車SUVは2000〜2010年式が狙い目。程よい個性と確かな機能を持つ、手頃な7車種



2ドアゆえ全長4mに満たないコンパクトなボディに4Lという大排気量エンジンを搭載。全幅も1740mmだから、ジムニーサイズに4Lエンジンを載せたようなもの!? 

狭い日本の道も縦横無尽に走り回れるスパルタンな4WDだ。



フラッグシップらしい実力、ジープ「グランドチェロキー」

中古車SUVは2000〜2010年式が狙い目。程よい個性と確かな機能を持つ、手頃な7車種

ジープ「グランドチェロキー」(1999年5月~2005年6月)


チェロキーの上級モデルという位置付けのグランドチェロキー。

1999年に登場した2代目は、より乗用車らしい乗り心地を求めて、ラダーフレームではなくモノコックボディが採用されている。


レーザーシートを備えるグレードも用意されるなど、高級SUVとしての性格を高めたモデルだ。

中古車SUVは2000〜2010年式が狙い目。程よい個性と確かな機能を持つ、手頃な7車種



4WDは、一輪でも路面を掴んでいれば進めるというクォドラドライブと呼ばれるフルタイム4WDシステム。2WD/4WDの切替をしなくていい利便性を備えつつ、悪路走破性も高いのは、やはりジープブランドのフラッグシップとしての矜持だろう。

たっぷんとした大きな本革シートに座ってV8エンジンを唸らせる、という乗り方が似合いそうな一台だ。
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