ゆったり、たっぷり、幅広で快適なはき心地が自慢のワイドパンツ。ぜひ夏にはきたいサマーパンツのひとつだが、「体形を選ぶのでは?(涙)」「はきこなし方が難しそう(困)」と二の足を踏むオッサンは少なくない。
今回は“ガッチリ”体型の悩めるオッサンを救う、ワイドパンツの選び&こなしのポイントを。
[ポイント]
腰回りゆったり×キツめテーパードを選んで、下半身の“逆二等辺三角形”を描く
ガッチリ下半身を覆い隠すようにカバーする。ワイドパンツならお手の物、と思いきやそう単純ではない。無策で太いパンツを選んでいては重厚感ばかりが引き立ち、事態が悪化することも考えられる。ガッチリさんに必要なのは、ワイドでありながら脚をキレイに見せてくれるテーパードの強いシルエットだ。
実践したのは大川貴之さん(36歳)「アヤメ」セールス 身長169cm/体重69kg
中学と高校でバスケットボールに打ち込んだ体育会系育ちで、存在感のある太腿はその賜物。今もジムに通うスポーツマンは、「特にパンツのサイズ選びが大変で、消去法で太めのものを愛用しています」と告白。
腰回りからワタリはゆったりで膝下から裾に向けて一気に細くなり、逆二等辺三角形を描くようなモデル。そのうえでストレッチの利いた素材であれば、窮屈さもなく安心してはくことができる。さらに重めのダークトーンの色を選ぶことで、よりスタイリッシュに見せることが可能となる。
トップスのカラーまで計算して脚のラインを引き締める

2タックで腿回りに余裕を持たせつつ、ストレッチ性も抜群。大川さんが「しっかりした生地感なのに脚への圧迫感がない」とご満悦のスラックスは、ワークパンツ的な武骨な印象も備えた使い勝手の良さもポイント。ゆえにパーカ&Tシャツといったラフな装いもサマになる。

和の伝統的テーパードが
下半身だけでなく上半身も救う!

2タック入りでウエストはサイドアジャスター仕様と個性派な出で立ちのワイドパンツ。実はこちら、伝統的な袴の一種である軽杉(かるさん)をモチーフにした1本なのだ。「極端に太いわけではないのに、すごくラク。日本には昔からワイドテーパードが根付いてたんですね(笑)」。

ワイドすぎないぶん、旬なオーバーサイズトップスともバランスが取りやすくなる派生効果が。となれば下半身だけでなく、上半身ガッチリさんにもうれしいパンツといえよう。
川田有二=写真(人物) 鈴木泰之=写真(静物) 菊池陽之介=スタイリング yoboon(coccina)=ヘアメイク 髙村将司、いくら直幸、谷中龍太郎、今野 塁、菊地 亮=文